ロングタイム・コンパニオン

4949478082148  これもけっこう前に見たのに感想が書けずじまい、今日は覚悟を決めて書きます。正直、エイズがらみの映画は気が重いです。

 まずエイズというものを私が知った頃の話を。映画でも語られてますが新聞で最初に報じられたのは81年だったのですね。何故ゲイだけに発病? これではますますゲイ差別が進む、と暗澹たる気分になったのを覚えています。当時はまだエイズの正体がはっきりしてませんでした。唾液でも感染? といわれサッカーチームで水の回し飲みが禁止されたり。

 友人が1度、私を2丁目のレズビアン・バーに連れて行ってくれました。普通の店で女同士で飲んでると男から声をかけられることがありますが、レスビアン向けの店にはそうした男はいないです。女性ばかりの静かな雰囲気でよかったです。店の名は「リボンヌ」。その後、友人は「しばらく2丁目に行くのは控える」と。ちょうどエイズが日本でも大きく報道されはじめた、たしか85年頃でした。

 さて「ロングタイム・コンパニオン」です。公開当時はBBMなみに騒がれたらしい…のだけど全く記憶にないです、当時、私が映画から遠ざかっていたせいでしょうか。その頃にはエイズは男女を問わず感染、が常識になっていたはず。ゲイだけの病気ではないと聞いて、そりゃそうだろうと納得したものです。

 治療法も確立せず、どんどん仲間が死んでいくシーンはショックでした。BBMの原作朗読をしたキャンベル・スコット(ウィリー)は友人ショーンの見舞いに行き、彼を触ったあとで執拗に手を洗う。そんな場面に人間の本性を見た思いがしました。感染の恐怖で同棲している恋人ともセックスできなくなるのです。

 ブルース・デイヴィソン(デイヴィッド)は恋人ショーンがエイズに感染、衰弱していくのを自宅で介護。苦しむ彼に「無理しなくていい、死にたければ死んでいい」と。彼の穏やかで慈愛にあふれた姿。本作での演技が高く評価されたのも頷けます。彼は恋人を看取りますが、自宅介護はリスクが高すぎました。

 当時、エイズは不治の病でした。今なら彼らは死なずに済んだのでしょうか。エイズ理解のため、人の強さと弱さを知るために見ておくべき映画だと思います。

 ↓こちらでも当然、本作は紹介されてます。

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ロープ

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発売日:2006/12/14
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 先日「卍」を紹介しましたが、楽しみましたと報告をいただきました、ありがとうございます。私も最初は無料で映画が見られるなんて? と半信半疑だったのですが、すっかりハマってます。温故知新といいますが、こうした名作を見直すのも大事だと思います。

 今日はヒッチコックの48年の作品「ロープ」のご紹介です。4月30日までYahoo!動画で無料配信されています。
 1924年にシカゴで実際に起きたローブ&レオポルト事件を題材にした舞台劇が原作だそうです。映画「恍惚」と同じ事件がテーマなんですね。「ロープ」は時代的な問題もあり2人が恋人関係だという事は伏せられていますが。

「恍惚」では殺人に至るまでの心の葛藤や逮捕、裁判、服役中の話もありますが、「ロープ」は犯行の瞬間から、それが暴露されるまでが描かれます。80分間、目が離せない展開です。上質の舞台劇を見たような満足感に包まれました。心理劇がお好きな方なら存分に楽しめることでしょう。

 結末は分かっています。しかしどうやってばれたのか? 学生時代の先輩ルパート(ジェームズ・スチュアート)が出てきて謎解きを始めるあたりから俄然、面白くなっていきます。
「罪と罰」の話題が出たり、にやにやしてしまいました。やはりブランドン(ジョン・ドール)の悪ノリが命取りと思いますが。

「ロープ」は先日ご紹介した「セルロイド・クローゼット」でも紹介されています。出演者と脚本家の談話付です。それを踏まえて見ると確かに殺人後の高揚した気分は2人の性的関係を匂わせているようでもあります。

「セルロイド…」では56年の「TEA AND SYMPATHY (お茶と同情)」も紹介されています。50年代はマチズム全盛、「シスター・ボーイ」とからかわれるトムは歩き方まで指導されるのです。ゲイであることより「そう見えること」が問題だったと。そして「REBEL WITHOUT A CAUSE (理由なき反抗)」の映像も。こ、こんな話だったんですね。まだ見てないんですー、まずい。赤いジャケットを手渡すシーンからジム(J.デイーン)のやさしさが伝わってきます。早いとこ見なくては~! 

↓クリックして「イメージを拡大」しますと大きなジャケ写が見られます。上段左は「マイ・プライベート・アイダホ」、右が「カラミテイ・ジェーン」。タイトルの下は左が「レベッカ」、右が「噂の二人」。下段が左「ロープ」、中「赤い河」、右が「理由なき反抗」です。

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 ところでややネタばれになりますが、「ロープ」を見ているうちに江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」を思い出しました。「天井裏の節穴から毒薬を落とし、下に寝ていた同宿者のひとりを殺した」犯人は、以来、大好きだったあるモノを見るのも嫌になります。殺した男の枕元にそれがあったのです。ところが自分では嫌いになった理由が思いあたらない。といった点が、「ロープ」でフィリップがチキンを食べたがらなかった(=過去に鶏を絞めたことがあるのにそれを認めない)とつながったのでした。鶏を絞めた件は、今しがた友人を絞殺したことを嫌でも思い出させますから…。

Book 屋根裏の散歩者

著者:江戸川 乱歩
販売元:春陽堂書店
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ラ・ピラート(2)

ラ・ピラート 完全版 DVD ラ・ピラート 完全版

販売元:紀伊國屋書店
発売日:2002/03/25
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 発売中の「映画秘宝」で「BBM」について賛否両論、と聞いて立ち読みしてみました。「男はみんなゲイである」の町山さん登場、町山さんはもちろん擁護派。

 批判派の談話で「ジョン・ウォーターズは『ゲイの恋愛はこんな綺麗なもんじゃない。アメリカの軍隊勧誘ビデオで軍隊のいい所だけ見せるのと同じだ』と言ってた」、と。

 ありがちな意見ですね。でも、そもそも恋愛って綺麗なものですか? 男女の恋でもドロドロはある程度してるでしょう。そしてドロドロしてる恋愛もの、というと真っ先に思い出すのが「ラ・ピラート」。バイセクシャルの人妻の話です。

↓以前書いた感想。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_e0a8.html#comments

 アルマ(ジェーン・バーキン)という人妻を、夫と女性の愛人キャロルとが奪いあう。再見してみて、アルマが選べないのが最大の問題、と以前にも増して痛感。「夫を愛してる」「でもキャロルも欲しい」。選べばいいんですよ。キャロルなんか自分から「別れよう」って言ってるし。でも出来ないのよね、こっちのアルマは。

 アルマはキャロルに向かって、「友達として好きだし、最高の恋人」と。ジェイクが言ってたソウル・メイトってやつかな。肉体関係を結ばずにはいられないような…でしたっけ。こんな発言するから、ジェイクはバイ? なんて書かれるんでしょうか。でも「BBM」撮影前はホモフォビアの気持ちがあった、と素直に語ってました。

 さて。「ラ・ピラート」のアルマです。アルマは自分を愛せないのだ、とどこかで読みましたが、これは問題。自分を愛せない人間は他人に依存する。救済してほしくなる。本当に自分が大事なら他人も大事なはずで、どうしたら良い方向に向かうか考えるのでは? 自分の行きたい方向に進むべく努力するでしょう。イニスじゃないけど、アルマもそうできなかった。何も選べなかった。そして悲劇。このへんも「BBM」と似ていなくもない。

 もちろんイニスは幼少時代のトラウマで抑圧されていた面もありますが。しかしイニスを演じたヒースは選べる人だから。「僕はジャックと行くよ」って、「Cut」のインタビューで応えていて嬉しかったな。

 どんどん話が「BBM」に行ってますが、いまや拙ブログ全体が「BBM」語りみたいなものなのでご容赦願います。何を見聞しても「BBM」を思い出してしまうんですわ。

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ラ・ピラート

ラ・ピラート 完全版 DVD ラ・ピラート 完全版

販売元:紀伊國屋書店
発売日:2002/03/25
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「ラ・ピラート(女海賊)、それは女を略奪する女」。こんなキャッチに背筋がぞくっとなった。 主演はジェーン・バーキンだしドワイヨン監督の80年代の幻の傑作、なんて煽られると、いったいどんな映画、とつい見たくなってしまうではないか。

 で、見たのですが。うーんドロドロぐちゃぐちゃ。アルマ(ジェーン・バーキン)が夫も昔の恋人キャロル(マルーシュカ・デートメルス)のどちらも選べないがために起こる悲劇。そこに謎の少女がからむ。14歳くらいだが、鏡に向かって「おまえ、老けたね」なんて。少女は一応、女たちの味方のようだ。

 アルマの夫(アンドリュー・バーキン、ジェーンの実兄!)は妻に執着する。どこまでも追いかけてきて戻れと凄む。平手で妻をさんざん打ったりもする。今なら許されないシーンだろうか。実の妹だから思い切ってできたのか。彼はキャロルとも取っ組み合いになる。

 キャロルの方は、アルマを愛しているけど、やはり別れましょう、と。でもアルマはキャロルに未練が。もともと別れた女に会いに来るのが間違いなのだが。それにしてもデートメレス、初めて知ったがいい女優です。惜しげもなく晒した裸身の美しいこと。存在感も十分。この「ラ・ピラート」はその後の彼女の方向性を決定付けた映画だそうだ。

http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN4/katohactress2.html

 アルマとキャロルのベッドシーンは息を呑むほど綺麗。こんなの見せられると、女×女が正しくて、男×女、男×男は間違いなんじゃ、とふと錯覚するほどだ。

 結局、アルマはどちらも選べないまま、物語は悲劇へと突き進む。話的にはあまり感心しないが、やはり力作ではあるのだろう。キャッチに翻弄されて「見たいかも…」とうじうじしたままの状態よりは思い切って見てスッキリした。

 で、いつも思うんだけど、カスタマー・レビューにとんちんかんなものが多くて。この映画にも、見なくていいものを見て、「なんだこりゃ」と書いてる人がいましたが、単にシュミに合わなかっただけ、何を期待してこの映画を見たの、と聞いてみたくなる。

 映像も音楽(フィリップ・サルド)も素晴らしかった。ジェーンの兄もなかなかの熱演。この役、ジャン=ユーグ・アングラードが断るなどキャスティングが難航したそうで。だからって実の兄が夫役をやっちゃうとは。それがこの映画の最大の問題箇所かもしれない? キスシーンさえない(暴力シーンは多い)のだが、ちょっと「さらば美しき人」を思い出してしまった。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=24659

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ロッキー・ホラー・ショー

ロッキー・ホラー・ショー DVD ロッキー・ホラー・ショー

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2005/12/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 この映画については、何からどう語っていいやら、心の整理がつかない。

 公開されてから、もう30年もたつのだ、ひゃー。だから今や押しも押されもせぬ大女優、スーサン・サランドンだって巻き毛くるくるでキュート、純白のブラからこぼれそうなおっぱいがまぶしい~。張りが違うのよ、ぜんぜん。掴んだら固そう(オイオイ)。そんで恋人ブラッドとフランケン・フルター博士(ティム・カーリー)の間で揺れる乙女心、なんて清純なもんじゃなかったけど、人造人間のロッキーにも色目つかってたし、♪めちゃくちゃになりたいの~って。あのキャピキャピ娘がオスカー女優に成長するとは夢にも思いませんでしたねえ。

 あー、ぜんぜん冷静になれてないな、私。今日はパリ・オペラ座の来日公演チケット発売日なのだ。いい席ゲットしたいので早めにカウンターに並ばねば、と思いつつ、これを書かずには出発できん! の心境。昨日は風邪気味で薬飲んだからハイになってるかも、って、たかが風邪薬じゃん。

 若い皆さんは「ロッキー・ホラー・ショー」ってピンとこないかな、下記を読んでくださいね。

http://wing.zero.ad.jp/~zbf97446/guide.htm

 私がこの映画を見たのは京都で学生やってた頃。前売り券を買って公開を待ちかねていた。ものすごーく面白くて、もう1枚前売りゲット。が、上映はサッサと打ち切り、2枚目の前売り券を無駄にしてしまった。

 と、舞台版が日本でも上演、京都にも来てくれる! 狂喜乱舞。張り切って行きましたねえ、ええ。フランケン・フルターは映画版の彼、いえ彼女ティム・カリーじゃなかったし、それもメインキャストが怪我かなんかで代役だったけど、彼もノリノリで素晴らしかった。カーテンコールでは思わず前に出ていって握手してもらったっけ。あんなミーハーなことしたのは、あれが最初で最後。

 このDVDもンヶ月、死蔵してたのよねえ。千円切ったから、これは買い、とゲットしたはいいけど、すっかり後回し。それが「ぼくの美しい人だから」を見た勢いで続けて見てしまった。スーザン・サランドンの変遷を一気に見たわけです。どっちもいいけど、やっぱり「あの頃きみは若かった」ですねえ。私も若かったけど。と、追想はいい加減にして、と。

 もう、しょっぱなから一緒に歌ってました。歌えるのよ、何故か。て、サントラ・レコード買って聞きまくってたんだから当然か。しまいにゃ立って踊りだしてるし。やっぱり参加型の映画なのよね。公開当時コケたなんて信じらんない、こんなに楽しいのに!

 公開時、1回しか見ていない。でも数々のツボなシーン、鮮明に覚えてる、これにはビックリ。やっぱり強烈だったんだろうなあ。

 友人の結婚式でキャピキャピ、次は私よ? と盛り上がる。フランケン・フルター博士の屋敷で不気味な連中と次々に遭遇。そして真打登場!

♪Don't judge a book by its cover.(人を外見で判断しちゃダメ)

 カッコよかったなあ、ティム・カリー! 細くて色っぽくてセクシーで、あのコスチュームが似合いすぎ。「地獄に堕ちた勇者ども」のヘルムート・バーガーと双璧だ。トランベスタイト星からやってきた博士は、たくましい人造人間ロッキーを製造中。闖入者のカップルを両方とも食べちゃうのだ。

 歌って踊って最後はほろ苦く。

Don't dream it,and be it.(夢を見るな、夢になれ)だっけ。何者にもなれなかった私は少し胸をずきんとさせながら、いい映画だったなー、としみじみ思う。

 いまの若いコたちが大人になったとき、こんな風に思い出せる映画ってあるんだろうか。フランス映画の洗礼、そして「ロッキー・ホラー・ショー」。リアルタイムで見られて幸せだったなあ。 

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リプリー

リプリー DVD リプリー

販売元:松竹
発売日:2000/12/21
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 2000年夏、3番目に見たジュードの映画。本当はその前に「真夜中のサバナ」「イグジステンズ」も公開されていたが、いろいろあって行けなかった。
 久々にスクリーンで会ったジュード、そりゃもう美して感激。

 この作品でジュードはアカデミー助演男優賞にノミネート。プライドが高くキレやすい富豪の坊ちゃまをゴージャスに演じていた。髪だって金髪だ。
彼の恋人マージ(グィネス・パルトロウ)の言葉が印象的だった。
「ディッキーは太陽のような人なんだけど、飽きると冷たく曇ってしまう」
トムも友人として飽きられたのだ。私はすっかりトムの気持ちになってしまい、ディッキーがトムに冷たくするたびに辛くてたまらなかった。

 オペラは映画にもしばしば登場するが、いちばん印象的なのは、この「リプリー」での「エフゲニー・オネーギン」の決闘シーンだ。
友人で富豪の息子ディッキー(ジュード・ロウ)への思いを拒否され、彼を殺してしまったトム・リプリー(マット・デイモン)。ディッキーになりすましてオペラに行く。
 そして決闘シーンに涙するのだ。親友レンスキーの死体を抱きしめるオネーギン。雪が舞う舞台に血を表す赤い布が広がっていく。滂沱の涙を流すトムに「だったら殺すな!」と憤慨した。

 ディッキー役にジュードを得て、この映画は輝きを放った。そのせいかディッキーの死後は、それこそ太陽が沈んだように輝きが失せてしまった。
A.ミンゲラ監督はジュードの大ファン、「誰だってジュードになりたいよ」と言うほどだ。監督のジュードへの思い入れも映画の輝きに関係している?

「リプリー」には色んな思い出がある。全編に流れるジャズ。マットが歌い、ジュードがサックスを吹いた「マイ・ファニー・バレンタイン」。帰宅後、ジャズのCDを聞き、イタリアワインを浴びるように飲んで余韻をかみしめた。。
 その秋、ヴェネツィアとトリエステを旅したが、ヴェネツィアは、ジュードのロケ地を訪ねるつもりでいた。いざ見てみたら、ジュードはヴェネツィアに行く前に殺されている。行ったのはマットだけじゃん。(涙)

 本当にジュードがロケしたローマのナヴォーナ広場には、翌2001年にやっと行けた。ジュードが座ったらしいカフェも特定できて感激だった。

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ランボー 地獄の季節

ランボー 地獄の季節 DVD ランボー 地獄の季節

販売元:ビデオメーカー
発売日:2004/07/16
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いま話題沸騰のLIVEDOORがやってるDVDレンタル「ぽすれん」の会員だったことがある。なにげにテレンス・スタンプを検索してみて驚いた、この映画がひっかかったのだ!
「コレクター」「テオレマ」などで妖しい魅力を振り撒いた彼がランボーを演じたという話は聞いていたが、まさかDVDになっていたとは。製作は71年イタリア。ああ、なんとしても見なくては!

 届いて早速見たのだけど、あれ? 
 いきなり砂漠で戦闘シーン。どうも詩作を捨てたランボーがアフリカに渡ってからの話がメインらしい。
 ときどき回想シーンが挟まれ、田舎でうつうつと暮らす様子が出てくる、このへんは「太陽と月に背いて」にはなかったような。
 パリに出てヴェルレーヌ(ジャン・クロード・ブリアリ)と出会い親密になっていく、うーん、テレンス・スタンプはトウが立ちすぎて、19歳でランボーを演じたレオさまとの比較はキビシイものが。いえ、もちろん青い目はすてきなんですけどね。
 そういえばランボーは16でパリに徒歩で出たはずだけど、この映画では20歳の設定だったなあ、妥当な変更か。16では無理がありすぎ。(汗)
 もうひとつ気になるのが、イタリア映画だけにみんなイタリア語しゃべってるのよねー、フランスの詩人が主人公なのにー、違和感。

 決裂の原因になった、魚をぶらさげてきたヴェルレーヌをランボーが思いきり嘲笑するシーンは、えらくあっさりしていた。「太陽と…」では私、ここにぐっときたんだけど。
 幼いほどに若いランボーは、ヴェルレーヌが苦しい家計をやりくりして安い魚を買ってきた苦労が理解できなかったのか、ヴェルレーヌは猛烈に怒り、そのまま立ち去ってしまう。ランボーは後悔し許しを請うが聞き入れられない。
 あの場面のランボー(=レオさま)の傲慢さ。そしてヴェルレーヌの激怒ぶりにミスに気づいて必死で懇願する姿の哀れさ。ホントうまいなあレオさま、と唸ったのだが。

 ベルギーでの発砲事件はもちろんこっちにも出てくるけど、なんか淡々としている。そう、あくまでアフリカでのランボーがメインなんだ。がーっ! これがもう救いがたいほどに退屈で、すいません、アフリカの場面は早送りで見ちゃいました。
 ともあれ、気になってた作品を見ることができてラッキーだったのは確か。

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ラブ&デス

ラブ&デス Music ラブ&デス

アーティスト:インセクツ&リチャード・グラス
販売元:インディペンデントレーベル
発売日:1998/11/21
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 ロンドンに住む初老の作家デアス(ジョン・ハート)は、敬愛するE.M.フォースター原作の映画を見ようとシネコンに入るが、上映されたのはアメリカのティーン映画「ホットパンツ・カレッジ2」だった。
 憤慨して(間違えたのは貴方ですよ・笑)出ようとするが、画面に現れたアイドル俳優ロニー(ジェイソン・プリーストリー)に一目ボレ。デアスには彼が夭折詩人チャタトンに見えたのだ!
 ロニーに恋するあまり、ついにロングアイランドまで彼に会いに行くデアスなのだった。
「ラブ&デス」(原題[LOVE&DEATH ON LONGISLAND]97・英)はこうして幕を開ける。
 お堅いデアス(もちろん独身)は愛しいロニーのビデオ見たさにTVを購入。しかしビデオデッキがなければロニーに会えないことが分らぬ驚異のアナログ人間だ。
 テイトギャラリーの「チャタトン」の前で、あのポーズでベッドに横たわるロニーを想像するデアス。どこがチャタトンだか私は首を捻るばかり、だってロニーって「ビバヒル」のブランドンだもの。

 これは「ヴェニスに死す」の変奏曲らしい。タイトルからして、ヴェニスがロングアイランドに変わっただけのような。「ヴェニスに死す」も愛と死の物語には違いないし。
 タジオに一声もかけられなかったアッシェンバッハとは違い、デアスはロニーとある程度親しくなれる。ポスターはオープンカーに乗って微笑む2人、どっちもグラサンをかけているのがオカシイ。
 しかしデアスの恋は成就することはなかった、そういう気持ちを抱いているとロニーにばれたとたんに…悲しいなあ。

 私にとっては、「ビバヒル」のブランドンがセルフパロディのように、チープなティーン映画のアイドルを演じているのが嬉しかった、彼自身も楽しんでいたみたい? 名優ジョン・ハートと共演できたのも収穫では?
 パンフレットを引っ張り出したら「チャタトン」と彼に扮したロニーの写真が同じページに載っていてニヤニヤしてしまった。
 テイトギャラリーには行けなかったが「チャタトン」が来日(笑)した時に見ることができてラッキーだった。数年前のテイトギャラリー展、「オフェーリア」見たさに出かけてみれば同じ展示室に「チャタトン」がいるではないか、幸せ♪
 そういえば「チャタトン」て、タジオというかビョルン・アンドレセンに似ているかも…。

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リトル・ダンサー

リトル・ダンサー DTSエディション DVD リトル・ダンサー DTSエディション

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2005/03/25
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リトル・ダンサー Music リトル・ダンサー

アーティスト:サントラ,T-レックス,スティーヴン・ゲイトリー,ザ・ジャム
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:2000/12/20
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「リトル・ダンサー」の舞台は、80年代のイギリスの炭坑町。ビリー(ジェイミー・ベル)はいやいやボクシングを習いに行き、隣のバレエ教室に興味をいだく。
才能を見こまれたビリーは、父に内緒でバレエに熱中していくのだが、「男がバレエなんて」という周囲の偏見もあってピンチに。
 父も兄も炭坑の合理化には反対で、ストに加わっており生活は苦しい。亡き母のピアノを打ち壊して焚き付けにするほどに。
 しかし踊るビリーに圧倒された父は、なんとか才能を伸ばしてやりたいと、苦汁の決断を。その行動を責めるビリーの兄と父とのやりとりには胸が熱くなった。「ビリーには未来がある、ビリーのためなんだ」
 和解し抱き合う父子。生活に余裕のない父の皮ジャンの背中はボロボロだった。
妻の形見の時計を処分して、父はビリーにロイヤル・バレエ学校の試験を受けさせる。

 ビリーは試験でも実力を発揮、なにより踊ることへの熱い思いが溢れていて素晴らしかった。
 月日は流れ、見事ロイヤル・バレエ団で主役を踊ることになったビリー。演目は男ばかりの「白鳥の湖」である。
 ほんの一瞬だがアダム・クーパーが成長したビリー役で強烈な印象を与える。あの驚愕の衣裳で舞台に飛び出し、回転するだけなのだが。
これでブレイクした彼が、このAMP版「SWAN LAKE(白鳥の湖)」来日公演で話題騒然となったわけだ。

 バレエシーンだけでなくドラマも非常にしっかり作られており、他のバレエ映画とは一線を画す出来だと思う。特にビリーの親友はビリーに恋心を抱いており、ちょっとドラッグ・クイーンぽかったかも。チュチュ(普通の「白鳥の湖」で着ける女性用)をつけて嬉しそうだったり。成功したビリーの「白鳥の湖」を見に父と兄が駆けつけると。いかにもーな青年から声をかけられ、それが例のビリーの親友と気づいてビックリ、てなシーンもありました。ビリーはバイセクシャルだったのかも?

 私は初日の初回、大雪の中を見に行き、大満足して出てきた。雪の中、たくさんの人が次回上映に並んでいるのを見て大ヒットを確信した。
 なかなか見つからなかったAMP「白鳥」のビデオもやっとゲットでき(映画館の売店で売っていた・笑)、いそいそと帰路についたのを覚えている。
こんな良質の映画がきちんと評価され、観客動員もミニシアターとしては破格。公開前から注目していた私にとっても嬉しい結果となった。

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