アポロ13(2)

アポロ13 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD] DVD アポロ13 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]

販売元:ジェネオン・ユニバーサル
発売日:2009/07/08
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「はやぶさ」で再燃した宇宙への思いはまだ続いています。「はやぶさ」は燃え尽きたけど地球の大気に溶け込んだのだ、というYouTubeのコメントに激しく頷いたり。あのプロジェクトは17億円かかったそうで、BBMの制作費とほぼ同じね、と感心したり。しかしNASAの予算は「はやぶさ」に比べるとべらぼうな巨額で、「はやぶさ」を引き合いにアメリカではNASAの予算を削減しようとしてるとか? 日本では仕分けで17億→3千万、に予算カットされてしまうとか聞きますが、久々の日本の快挙、議員の年俸をカットしてでも次の「はやぶさ」プロジェクトを続けてほしいものです。

さて、「アポロ13」です。打ち上げられたのはちょうど40年前の1970年。前の記事に書いたように公開直後に見ました、1995年7月。もう15年もたつのですね。あの日、厚生省(当時)の前で抗議していた川田龍平くん19歳は、現在、34歳となって参議院議員。初めて患者に謝罪した厚生大臣の管さんは先日、総理になったばかり、と、これまた時間の流れを感じさせます。

今回、久しぶりに見直してみて、やはりよくできた映画だと感心しました。アカデミー賞有力候補だったのですが、「ブレイブ・ハート」にさらわれたのは残念。だからといってこの映画の価値が下がるわけではありませんけどね。宇宙での予期せぬ事故。酸素が流出し月面着陸をあきらめた13号。だからといって生還できる保障はなし、限られた酸素と資材と電力で、どうやって大気圏突入に耐え帰還するのか? どんなミステリー映画より手に汗にぎってスクリーンを見つめていました。

月曜日でしたが、7月下旬、すでに学校は夏休みに入っており、けっこうな賑わいでした。あの映画館は松竹系で、経営悪化のために数年後に閉館、跡地はマンションになりました。いまだに信じられないです、伊勢佐木町の賑わいを象徴するような小屋だったのに。18年前、私が横浜に越してきた頃は、徒歩圏内に20館近い映画館があり、日曜ともなればぶらりと散歩がてら映画を見に行ったものです。横浜松坂屋のプレイガイドでは、上映中の映画の前売り券も買える事が多くて。しかしシネコンに押され映画館は次々に廃業。今はほとんど残っていません。横浜松坂屋も閉店しちゃいました、実に時間の流れの残酷さを感じます。時代は変わっていくのですね。

時代、といえば「アポロ13」が打ち上げられた70年は、ビートルズ解散の年でもありました。映画の中でも13号の艦長ラベル(トム・ハンクス)の娘がポール・マッカートニーに何か不満げでしたね。奥様もミニスカートで、ファッション的にも、いかにもあの時代、なのです。

「はやぶさ」はあらゆるトラブルを想定し、小さな体に優れた技術を満載して飛び立ちました。それでも当初の予定より帰還は3年遅れ。機械だからそれでもいいのですが、有人宇宙船は事情がまったく違います。酸素、食料、電力。再突入角度の正確さ。どれが欠けてもクルーの生還はありえません。彼らも奇跡の生還だったのです。

企画が立ち上がったとき、事実をドキュメンタリーのように描いていく本作のような映画は受け入れられないのでは、と懸念されたそうですが。いえいえ、少なくとも私は十分に堪能しました! 派手なアクションや込み入った設定ばかりが耳目を集めると思ったら大間違いです。困難に直面したクルー、あらん限りの知恵で乗り切った地上の支援。未見の方がいらしたら、ぜひご覧になっていただきたいです。きっと何かが得られると確信します。

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雨の訪問者

雨の訪問者 [DVD] DVD 雨の訪問者 [DVD]

販売元:紀伊國屋書店
発売日:2009/05/30
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 本日、めでたくDVDがリリースされた「雨の訪問者」、私は公開時に見ています。確かこんな雨のシーズンだったような、と調べてみたら70年の4月。たぶん2ヶ月ほど遅れてうちの田舎で公開されたのでしょう、記憶は間違ってなかったようです。私は中学3年、これ以降は高校受験に向けて、母から映画禁止令が出ました。

 当時、チャールズ・ブロンソンが日本でも大ブレイク、彼が出演した「マンダム」のCMも大ヒット(プロデューサーは大林宣彦だった!)で、社名も丹頂株式会社からマンダムに変更したのです。ブロンソン効果、すごいです。

 ビデオさえ存在しない当時、映画は上映が終わってしまえばそれっきり2度と見られないさだめでした。TV放映があったにせよ、録画もできません。ほとんど一期一会だったわけで、パンフレットや雑誌でスチール写真を眺めたり、サントラレコードを買って聞いたり、がせいぜいです。私も買いました、17センチ45回転のドーナツレコードを。A面が「雨の訪問者のワルツ」。メインタイトルかと思ったら結婚式のシーンに流れて意外でした。B面がセヴリーヌの歌。映画ではオープニングに流れていた? 

「雨の訪問者」は、ブロンソンだろうと思い込んでいた私ですが、違うんですよね? 赤いバッグの男は衝撃でした、いったい何しに来たんだ、彼は? ショッキングな事件の後、真打ブロンソン、登場です。彼はアメリカ人なんだけど、ドロンとの「さらば友よ」でブレイクしたんですよね。何故か上半身ハダカで対峙するドロンとブロンソンに、映画館の闇の中で赤面した中坊の私でした。同作ではブロンソンがある特技を披露、「雨の訪問者」でも別の特技を。「さらば友よ」を見れば3倍楽しめるかもしれません。

 allcinemaによれば、【「さらば友よ」でブロンソンに惚れ込んだ脚本家セバスチャン・ジャプリゾが彼をモデルに書いたシナリオだけに、ブロンソンの魅力が良く出ている】そうです、それで納得、特技の件も。ブロンソンの魅力もそうですが、なかなかのサスペンスです、見て損はないです。

 隠れたサスペンスの名作として、やっとDVDになった「雨の訪問者」。音楽は「男と女」「パリのめぐり逢い」「ある愛の詩」などで有名なフランシス・レイなのですが、私は、あまりメジャーではないこちらの方が好きですね。あとは「個人教授」とか。と、「狼は天使の匂い」までYouTubeにアップされてました。間違いなく、フランシス・レイの最高傑作だと、理性を振り捨て叫ぶ私です。7月のDVDリリースが待ちきれませんー!

さらば友よ [DVD] DVD さらば友よ [DVD]

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2008/12/04
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愛と死の果てるまで

Dra5810401_3愛と死の果てるまで」 、原題は「A Walk With Love And Death」。なんだかタイトルだけで胸がいっぱいになります。69年製作のこの作品を見るまでに実に40年がかかりました。 中学時代「スクリーン」の紹介記事で、コスチュームプレイ、しかも悲恋と知って、ぜひ見たかったのですが、うちの田舎じゃ上映されず。その後、時折思い出しては、見たいなーと思っていた映画です。昨年末、ついにDVDファンタズムに注文した時も、本当に届くのかどうか半信半疑、実際に届いてジャケットを見ても夢うつつ。あれから2ヶ月、やっと見る気になったのです。

 気がかりだったは、見てガッカリするのでは、という恐れ。何せ40年分の思いが託されていましたから。でも、私自身は、見てよかったー、でした。これでもう、見たいけど見られなくて残念、な映画は残り1本。それも、だめならいいか、程度なので。

 冒頭、優美なタペストリーをバックにジョルジュ・ドレリューのすばらしい曲が流れます。大好きな映画音楽家! もう亡くなってだいぶたちますが、このスコアのおかげで映画の格がかなりアップしたのでは。

 14世紀半ばのフランス、時代は100年戦争のさなか。パリから海を見に旅に出た学生ヘロン(アサフ・ダヤン)は、途中で伯爵の娘クラウディア(アンジェリカ・ヒューストン)と出会いますが、農民の蜂起により、争いに巻き込まれていきます。なんという猛々しい時代だったのか、「パリでは夜になると狼が墓を荒らす」なんて話も。農民も武装して戦いますが、農民狩りの貴族はそれ以上に非情、冷血。ヘロンとクラウディアは、馬も失ってひたすら歩く、まさにWalk、Walk、Walkの連続。やっと見つけた安住の地も~。

 というわけで悲劇なのですが、最後はさらりと美しく終わっていて、きっと2人は幸せだったろうなあ、と悲しいけど涙は出ませんでした。中世の風俗(旅芸人の演目など)は新鮮だし、泥臭い時代だったのだと再認識。修道院だのお城だのが沢山出てきて、ああ石の文化のヨーロッパだなあ、といろいろ堪能しました。イタリアでロケしたようですが、なんだか懐かしい風景でした。

 アンジェリカ・ヒューストンといえば「アダムス・ファミリー」で有名ですが、本作では芳紀17才、ういういしいですよー。演技はつたないといえるほどですが、父であるジョン・ヒューストン監督は愛娘をヒロインに起用したかったのでしょうか。ヘロンに扮したのはイスラエルのダヤン将軍の息子です、どういうキャスティングなんですかね。

 100年戦争という混沌とした時代背景、そして製作された60年代の終わりといえばスチューデント・パワーが吹き荒れたころ。メイキングで監督は製作の動機として「中世フランスの混乱が、今の若者のそれに通じると感じた」といった発言をしていますが、そう言われるとそうかも。当時はまだお子ちゃまで、あまり実感はなかったのですが。

 ところで、この作品について検索していたら、まだサントラが入手できることに気づきました、というか昨年リリース? さあ、どうしたものでしょう。

A Walk with Love and Death [Original Film Music] Music A Walk with Love and Death [Original Film Music]

販売元:Disques Cinemusique
発売日:2008/03/04
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アイ・アム・レジェンド

アイ・アム・レジェンド 特別版(2枚組) DVD アイ・アム・レジェンド 特別版(2枚組)

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2008/04/24
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 世界じゅうで人間が自分ひとりになってしまったら? 想像するのも恐ろしい現実と向き合うはめになったのが軍人でもあり科学者でもあるネビル(ウィル・スミス)。愛犬サムと二人、廃墟と化したニューヨークをさまようシーンは胸に迫るものがありました。いつも元気いっぱい(に思える)ウィル・スミスですが、この深刻な役では、どうしようもない寂寥感が漂っていましたね、減量もしたんでしょうか、ずいぶん痩せてやつれた感じです。

 DVDショップにマネキンを何体か配し、彼らに語りかけるむなしい日々。この孤独感は「キャスト・アウェイ」でバレーボールに語りかけた主人公を思い出させます。ネビルには愛犬サムがいた、でも、「人間」は全世界に自分だけかも? なんでこんな世界になってしまったのか、断片的にはさまれる回想シーンで次第に明らかになりますが…。

 ゾンビもの(?)に分類する人もいるようですが、むしろ私はわずかな生存者が肩を寄せ合って生きていく方が好感が持てたかも。ワクチンが出来て、感染者は人間に戻れるのでしょうか?

 

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アイム・ノット・ゼア(2)

ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 DVD ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2007/12/07
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 アン・リー監督の次回作はウッドストックを題材にしたコメディ! 来年で開催から40年ですしタイムリー? リー監督は何かこのフェスティバルに思い入れがあるのでしょうか。私はそういうフェスがあったことと、後に上記のドキュメンタリー映画が公開されたことしか知らないのですが。スコセッシが監督したんですね。フェスティバルには「アイム・ノット・ゼア」にも出てきたウディ・ガスリーの息子アーロが出演してたんですね、ボブ・ディランは出演を断った組ですか。

「アイム…」を見て、音楽が世界を変えたりはできないんだよね、と思ったのですが、これも年月が流れての実感。とりあえず昨日も書いたように「時代の空気」は描けていたと思うのです。それだけでいいんじゃないかなあ。「わざとわかりにくく描いているのでは?」という感想を見かけましたが、公式サイトにあるように「幾重にも重なり合ったイメージの集合体だけがボブ・ディランという神秘的なアーティストの本質に迫ることができる」のだとすれば、この映画はその意味では成功してるんでしょう。

 見ながら色んな事を思い出しました。ロビーの妻はTVに焼身自殺する人(ベトナム戦争に抗議して)を見ますが、その瞬間「フランシーヌの場合」が頭に浮かび、あの歌だけ聴いても今の人はなんのことやらだろうなー、とか。日吉ミミの「男と女のお話」には「世の中変わっているんだよ 人の心も 変わるのさ」とありますが、そうではなく「人の心が変わるから世の中も変わるのだ」と言った人がいたなあ、とか。

 本作を見るのはパズルのピースをはめ込んでいく作業にも思えますが、こんな映画があってもいいのではないかと。ディランがはじめて製作を許可した映画だそうですし、「これがディランだ!」みたいに決め付ける内容でもない(だから許可が出た?)。むしろ見るものを煙に巻くような。正直、なんじゃこりゃ、と思うシーンもありましたが、混沌としていて面白いといえば面白いです。ペンテコステ派の牧師まで出てきて歌ってましたよ~。

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アイム・ノット・ゼア

アイム・ノット・ゼア Music アイム・ノット・ゼア

アーティスト:サントラ,カレン・オー,ロジャー・マッギン,メイソン・ジェニングス,ロス・ロボス,ジェフ・トゥイーディー,マーク・ラネガン,ウィリー・ネルソン,エディ・ヴェダー,ソニック・ユース,ジム・ジェームス
販売元:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
発売日:2008/01/23
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 ヒースの出演作をスクリーンで、つまり新作で見るのは嬉しいですね、今回はミシェルも出ているし。公開をとても楽しみにしてきた本作ですが、いざ当日になったら、なんだか寂しいのです。見てしまうのが惜しいというかなんというか。ケイト・ブランシェットが昨年のヴェネチア映画祭で主演女優賞を獲ったとき、代わりにヒースが受け取ったそうですね。

Imnothere329618view003  この画像はどんなシーンなのかな? 公式サイトのメガネのヒースもいいですね。それにしても「I,m not there」とは意味深なタイトルです。どんな内容なんでしょう、と昨日はどきどきしながら出かけたのですが。ロビー(ヒース)の妻でした。演じたのはシャルロット・ゲンズブール、と映画の終盤になってから気づきました、彼女をスクリーンで見るのはお初です、やはりお母さん(ジェーン・バーキン)に似てますね。ロビーは映画俳優、ヒースと同じ仕事な上、ヒース本人の私生活と重なる部分があるようで、正直、見ていて辛いことも。そしてやっぱり、なんだ、ヒース元気じゃん! と思ってしまう~。

 ミシェルはケイト・ブランシェット@シンガーのジュード(これが一番ボブ・ディランのイメージに近いかも)の元恋人? ケイトはごく自然に男性に見えましたね、たまげました。演じている間は夫がキスを拒んだほど男になりきっていた? そうですが。改めて役者はスゴイと感服です。

 6人がディランの6つの側面を演じるとのことで、そういえば「六角形(ヘキサゴン)」という台詞もありました。ちょっと展開がわかりづらい面は否めませんでした。個人的にはロビーのエピソードが印象に残りました。ベトナム戦争開始から終結までをロビーの私生活と重ねあわせて描いてます。当時、私はほんの子供でしたが、何か混沌としたあの時代の空気を思い出したのでした。

 全編にディランの歌が流れてたようですが、ぜんぜん知らない曲ばかり、リアルタイムで聞いたことがあるのは「One More Cup of Coffee」くらい。ラストに流れるのが「I’m not there」なのでした。いい曲だとは思いましたが。やはり私にはあんまり縁のないアーティスト(音楽的に惹かれない)って気がしましたです、はい。

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愛のエチュード

愛のエチュード DVD 愛のエチュード

販売元:東芝デジタルフロンティア
発売日:2002/04/26
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愛のエチュード」、美しいタイトルに惹かれました。原題は「THE LUZHIN DEFENCE」、ルージンの防御ですか、見終わった今だからなるほど、と思いますが。チェスの天才のお話です、精細すぎて追い詰められてしまったんですね。チェスがテーマの映画というと「ボビー・フィッシャーを探して」を思い出しますが、あちらは実話ベースでモデルとなったプレイヤーは元気で活躍中。一方「愛のエチュード」はフィクションですが悲しすぎます~。

 1928年、北イタリアはコモ湖畔の瀟洒なホテル。この建物、なんとヴィスコンティの別荘だったそうです。ここを舞台にチェスの選手権が。そこで出会ったルージン(ジョン・タトゥーロ)とタチアーナ(エミリー・ワトソン)でした。チェス以外に関心のなかったルージンがはじめて愛を感じた女性タチアーナはエミリー・ワトソンにぴったり、いいとこのお嬢さんなんですが堅苦しいのは大嫌い。2人はこれ以上ないくらい似合いのカップルでした。しかし試練は容赦なく2人を襲い、え、これで終わり? 救いがなさすぎない? と思ったらあっと驚く続きがあり、しみじみしちゃいました。

 全体に抑えた表現で物足りない人もいるかもしれませんが私には十分でした。主演の2人も地味といえば地味ですが、この物語にはぴったりだと思います。美術や衣装も素晴らしく十分に楽しませてもらいました。そして「エチュード」のダブルミーニング。愛のレッスンであると同時に、愛にあふれたエチュード(チェスの終局)なのでした。

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アリゾナ・ドリーム

アリゾナ・ドリーム DVD アリゾナ・ドリーム

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2007/04/01
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 92年の作品、当時ジョニデは27,8歳でしょうか、いや若いです。役の上では23歳ですが、まあそのくらいかな、と。93年にベルリン映画祭で銀熊賞を獲ってます、この年の金熊賞は「ウェディング・バンケット」だったんですね。何故かフランス製作、でも舞台はアリゾナ、英語です。エミール・クストリッツァ監督というと「アンダーグラウンド」が衝撃的でしたが、この3年後なんですね。データはこちら

 久々に見直して、なんだかシュールな作品だなあと前に見たときより違和感がありました。ジョニデのファンには彼がこんな映画に出てました的関心はもてると思いますが。ファンタジーというか、ずばり夢そのものを描いたのか。冒頭、「アラスカ・ドリーム」の間違いかと思ったり。

北北西に進路を取れ」のパロディは今回も楽しく拝見しました。ヴィンセント・ギャロが演ってたのかあ。フェイ・ダナウェイも出てるしキャストは豪華なんですけどね。アリゾナ在住の友人が「ヘンな映画なのよ」と言ってましたが(それで興味をそそられた私・汗)、確かにビミョーです。変わった世界を知りたい方向き? 

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アリスの恋

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DVD アリスの恋 特別版

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2007/06/08
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 最近はすっかり読書モードでBBM以外のDVDは見ていないのですが、これも4、5月に見すぎた反動かもしれません。あの頃は無謀でした、半額デーが多かったのでチャンスとばかりに週末、1泊2日で計8本見たりしてました。それで感想が書けないままの作品もけっこう。(汗)

 そんな中の1本、この「アリスの恋」だけは公開時に見ています。さわやかなラストだったこと、子役のジョディ・フォスターの印象が強烈だったことしか覚えていません。あとはエレン・バースティンが本作でアカデミー賞主演女優賞に輝いたことくらいですか。

 74年というと33年前、これがスコセッシ監督の日本初お目見え作品だったとは!(「タクシー・ドライバー」が先かと思ってましたが、「アリスの恋」の後だったんですね、これにもジョディ・フォスターが少女娼婦役で出てます。)というかスコセッシ作品とは意外でした。エレンが指名したんだそうです。若くていい監督は居ないかとコッポラ監督に相談したら「『ミーン・ストリート』を見てご覧」。これがスコセッシ作品だったのですね。73年作品なのに日本公開は80年ですか~。

 女性の自立を描いた作品です。70年代に入り、結婚して家庭に、夫に仕え子供を育て…、それだけの女性像ではエレンは納得できなかったようです。スコセッシとはずいぶん話し合ったみたいですね、スコセッシも「男しか描けない監督」と言われるのには納得できなかったでしょう、2人のコラボは素晴らしい映画をつくりだしました。

 今となれば、この程度の女性の「自立」は珍しくもないのですか、舞台が30年以上前のアメリカの田舎町とあっては画期的。歌手の夢やぶれたアリス(エレン・バーンスティン)はウェイトレスとして働きますが、そこの同僚(ダイアン・ラッド)がなんとローラ・ダーンの母親だったんですね。ローラ自身もちょい役で出ています。

 ダイアンのコメンタリも深いです。女優として、妻として母としての苦悩。50分ほどですし、ぜひ聞いてみてください。エレンのコメンタリもそうですが、いかにステレオタイプでない女性を描くか、苦闘ぶりが窺えて、女性映画のターニング・ポイントとなった作品だとよくわかります。初見の時は私はまだ学生、なにもわかってませんでした、いま再見してよかったです。

 アリスの恋が実ってハッピーエンドでは今までの映画と同じではないか? エレンは悩んだそうです。と、共演のクリス・クリストファーソンが提案を。
 それは旧来の「男についていく」女の道とはまるで違うものでした。私も今回、その台詞を聞いて感激しました。どんなにアリスが嬉しかったかと想像すると、私までほのぼのしちゃいます。

 ぜひ、ご覧になって彼の台詞を聞いてほしいのですが。エレン(アリス)が葛藤しなくていい彼の決断とは、さあ、どんなものだったのでしょう?

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Normal 新しい私

51r2t1hkf5l  けっこう前に見たのだけれど、なかなか感想が書けなくて、と、最近こんなのばっかりですね。それにしても、これは難しいテーマです。「トランス・アメリカ」に似てはいますが、深刻度が…。日本ではWoWoWで放映されたそうです。私はアメリカ盤DVDで見ました。以下、はじめからネタバレになりますが、ご了承ください。

 周囲に祝福され銀婚式を迎えたイルマ(ジェシカ・ラング)とロイ(トム・ウィルキンソン)。しかしロイはその日、「自分は女だ」とイルマに打ち明けます。2人の子供もいる「ノーマル」な夫婦だったはずなのに、何故? 混乱するイルマ。ロイはゆくゆくは性転換手術を受けて女になるのだと宣言します。25年も、いやきっともっと前から苦しんでいたであろうロイ。妻を傷つけると分かっていながら、偽りの人生に堪えられなくなったのだ。しかしイルマの苦しみも分かるし、と、冒頭から涙が止まりませんでした。

 アメリカの、保守的な田舎町が舞台です。「トランス・アメリカ」と違い、イルマもロイも何処に行くこともできません。ロイが働くのは農機具の工場(BBMを思い出します)、同僚はマッチョな男ばかり。そんな中、次第に女としての自分を主張していくロイ。イヤリングをつけて職場に~、はさすがに不味いでしょう。軋轢を避けるために配置転換されます。

 髪を伸ばし、ホルモン投与もして少しずつ「本来の自分」を取り戻していくロイ(ルース)。娘パティ・アンは意外にあっさり事実を受け止め、元(?)パパのジャケットを拝借したり。と、それに反発するのがイルマと兄ウェイン。特に家を離れているウェインは久々に会う「父」の変化に戸惑い、ロイもウェインと会うための衣裳は男っぽいものにしたり。しかし既に少しバストが形成されていて…、複雑です。(こういう役はイギリス人に回すんですね? アメリカのアクターには拒否されたんでしょうか)

 自分の愛したロイはいなくなってしまうの? これからの性生活は? ほかの男とつきあっていいのだ、とほのめかされてイルマは…。実家を訪ねるロイ。厳しかった父は老いて母を求める子供返りを。「息子がいたような気がする」とつぶやく父に、「いや、最初から娘だけだった」と応えるルース。子供時代からSissyと呼ばれていたことが分かります。Sissyは「お茶と同情」にも出てきたようですが、日本では「シスター・ボーイ」ですか。

 これからイルマとルースはどうなるのか。最後はそれなりに家族は和解し、元夫婦は姉妹のように同じベッドで眠るのですが。イルマは新しい結婚相手を探すかもしれないし、ルースは完全に女性となり、恋人をみつけるかもしれません。2人が、家族がこの町で暮らし続けることが可能なのか? 都会でシングル女性として新しい道を模索できる「トランス・アメリカ」のブリーとはだいぶ違うのでした。

 こんな作品こそ日本でもDVDリリースして欲しいものです。「ウーマン ラブ ウーマン」で第1話を手がけたジェーン・アンダーソンの監督・脚本と聞いて納得です。悠雅さんの素晴らしいレビューもぜひご一読下さい。

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