ラスト・オブ・モヒカン(2)

0511mohican  2度と見ないだろうと前の感想にも書いてある「ラスト・オブ・モヒカン」。DVDは廃盤だしねえ、だったんですが。アメリカ盤をゲットしてしまいました。送料がもったいないので、ついでに、だったのです。さわりだけね、と思ったのが、最後まで見てしまいました、何年ぶりでしょう?

 はまりにはまって、51回も劇場で見た映画。もちろん、生涯最高の回数です。93年公開だから、もう16年もたつのですね。この画像は前売り券に使われていました。「命は愛のためにある」ですか、ドラマチックなあの物語にぴったりです。

 画像を検索していたら、こちらの記事がヒット。弟カップルに関して、初めて知った情報もあり、感激です。あの控えめな愛情表現は、そういう訳だったのですねー。

 なんだかうまく考えがまとまりませんが。山に始まり山に終わる本作は、ちょっとBBMを思い出させます。舞台は1757年、フレンチ・インディアン戦争の3年目。イギリスが敗退を続けていたころで、悲惨な戦闘シーンも描かれます。そういえばマイケル・マン監督の作品なのでした。当時は彼がどういう存在か存じませんでしたが、確かにガン・アクションは冴えていて、ただの恋愛映画じゃ我慢できない私にはぴったり、はらはらドキドキの連続です。

 ラブシーンは抑え目で、このような描き方なら「マイアミ・バイス」もいらいらしないで見られたのになあ。でも女との絡みを減らすと男同士の絆が目立ちすぎるのか。「ラスト・オブ・モヒカン」では、このナサナエルとコーラ(マデリン・ストウ)のカップル、共に雄雄しくて、男女というより同性のカップルの匂いがしないでもない。コーラも銃をとって戦ってたしね。

 辛くて見られないと思っていたけど、時間は、辛ささえ懐かしさに変えてしまうのでしょうか。引退を伝えられたダニエルは、昨年、2度目のオスカーに輝きましたね。

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ラフマニノフ ある愛の調べ

ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第2番&パガニーニ狂詩曲 Music ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第2番&パガニーニ狂詩曲

アーティスト:ルービンシュタイン(アルトゥール)
販売元:BMGインターナショナル
発売日:2000/10/25
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「パガニーニの主題による狂詩曲」といえば「ある日どこかで」が忘れられませんが、あの名曲の誕生秘話と作曲者ラフマニノフの半生を描いた作品です。公式サイトはこちら。ゴールデンウィーク、いまいち見たい作品が? だったので、近場でこれが上映されてると知って嬉しかったです。渋谷と銀座だけなら行かなかったと思います。

 しかし知りませんでした、ラフマニノフがロシア革命を逃れてアメリカに亡命していたとは。冒頭のカーネギーホールのエピソードは重いです。そこで演奏された「ピアノ協奏曲第2番」、これも映画に良く使われますね。ラフマニノフの音楽を堪能できてよかったです。妻や初恋の女性などのエピソードをちりばめ女性映画に仕立てようとしているようですが、私はそんなことより恩師との確執、アメリカ公演旅行を仕切ったスタインウェイの営業(?)との関係の方が面白かったですね、どこまで事実に即しているかは存じませんが。

 交響曲第一番の失敗がトラウマになり、しばらく作曲できなかったのは事実らしいですね。しかも、指揮者は(映画では名前が出ませんが)グラズノフだったと聞いてショック、けっこう好きなのにー。ロシアのブラームスと呼ばれる方です、ロマンチックな曲が多いです。指揮に気乗りがせず、当日は酔ってたって本当なんでしょうか~。

 さて、本作はロシア映画です。ゆえに全編ロシア語で語られますが、アメリカのパブでアメリカ人たちがロシア語で会話するのはどうなんでしょうねえ、さすがに歌は英語でしたが、ものすごい違和感でした。日本人がチンギス・ハーンの映画をつくって日本語で押し通すのといい勝負? とふと思ってしまいました。

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ラヴェンダーの咲く庭で

ラヴェンダーの咲く庭で 特別版 (初回限定生産スペシャルアロマパッケージ) DVD ラヴェンダーの咲く庭で 特別版 (初回限定生産スペシャルアロマパッケージ)

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/01/27
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 舞台は1936年、コーンウォール。海辺で暮らすジャネット(マギー・スミス)とアーシュラ(ジュディ・デンチ)の老姉妹。伯母の遺産で優雅な暮らしを送っている。きちんとした食器をつかった食事、お茶の時間。花咲く庭はため息の出る美しさ。

 ある嵐の翌朝。異国の青年が海岸に流れついたことで、姉妹の生活に異変が。それがアンドレア(ダニエル・ブリュール)。言葉は通じないが、次第に心を通わせていく。

★以下、ネタばれが含まれます。

 アンドレアを見たアーシュラは、彼に一目ぼれしたらしい。激しい動揺、もしかして生まれてはじめての恋なのか。

 しかし孫のような年齢の彼への思いが叶うはずもない。恋の経験があれば、それでも穏やかに彼と接していけただろう。思いがけず飛び込んできた小鳥の傷を癒し、元気で飛び立つまで面倒をみられる幸せ。が、あの年で初恋では。もしや悲惨な結末が、とふと不安になったのは事実だ。

 アーシュラは結婚歴のあるジャネットを詰る。「不公平だわ」。ジャネットは応える、「人生は不公平なものよ」。

 本当だ、だいいち、何をもって公平とするのか。誰もが愛する人と結ばれ添い遂げて天寿を全うできるわけではない。むしろそんなケースは奇蹟に近い。ジャネットの夫は戦死した。アーシュラは恋も知らずに生きてきた。そして突然、現れたアンドレア。

 ラジオからは刻々と開戦が近づくことをにおわせるきな臭いニュース。時々、アンドレアの心を奪うヴァイオリンの演奏。そしてアンドレア自身の才能を開花させるチャンスがやってくる。それはアーシュラには大変なダメージだった。小鳥は、飛び立った。医者にかかるのも嫌がるアーシュラ。その憔悴ぶりに胸が痛む。どうやって折り合いをつけるのか?

 しかしラストでは、アーシュラは見事に大人になる、手痛い失恋を経て。少女の初恋、失恋ならばこうはならない、成熟には時間がかかるから。しかしアーシュラはほとんど完璧に大人だった、ただ失恋の経験だけが足りなかった。人には失恋が必要なのだ、恋を失うという経験が絶対に要るのだ、と実感させられた。失恋は確かに哀しいが、得られるものも大きい。

 アンドレアと出会えたこと、一緒に過ごせた幸せへの感謝。そしてアンドレアの「救われた命を大事にします」という手紙。彼はけっして姉妹を裏切ったのではなかった。アンドレアの成功を喜び、祝福し、アーシュラは静かに立ち去る。これぞ大人の女性だ。大事な思い出の品をもアーシュラは潔く手放す、執着を断ち切るために。

 おとぎ話、確かにそうだろう。でも、「失恋の必要性」に気づかせてもらえ、私には大事な映画になった。村人と姉妹、アンドレアとの交流もよかった。2度と戻らない古き良き時代。

 ジュディ・デンチとマギー・スミスの演技の見事さは言うまでもない。特にディンチは前に見たのが「シッピング・ニュース」のしたたかな女性だったこともあり、本作では恋する老女の傷ましさ、かわいらしさ一途さが心に沁みた。

http://www.herald.co.jp/official/lavender/index.shtml

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ラグタイム

48m ミロシュ・フォアマン監督といえば、なんといっても「カッコーの巣の上で」が有名だが、天邪鬼の私は未見。しかし、この81年の「ラグタイム」は、半世紀たった今も一部だけだがくっきりと記憶に残る。

 20世紀初頭のアメリカ。さまざまな人種が織り成す群像劇。今も忘れられないのは、白い花を敷き詰めた棺の中の黒人女性セーラ。両手を挙げて投降する彼女の夫、ウォーカー。なぜそんなことになったのか?

 ウォーカーは成功した黒人ピアニストで、まだ白人にも高嶺の花だったT型フォードを乗り回していた。これは目立つ、反感を買う。なにせ100年前だ。ウォーカーは難癖をつけられ馬糞で車を汚され訴訟を起こす。しかし黒人の主張など認められない。

 セーラは副大統領が町を訪問することを知る。「扉は開かれています。何方でもお話を聞きます」の謳い文句はしかし白人だけに向けられたものだった。ウォーカーの件を直訴しようとして警備員に殴られ、その傷がもとで死ぬ。

 ウォーカーは怒りに燃え、図書館に立てこもって抗議する。黒人の大物ワシントンがやってきて投降を勧める。「君は黒人の長い間の地道な努力を台無しにした」。ウォーカーは反論する。自分は正しい。そう、彼の車が汚された罪は償われなくてはならない。今なら絶対に許されないことだが、そこは100年前のアメリカだ。

 やがてウォーカーは両手を挙げて投降する。しかし警視総監の指示は「投降しても撃て」だった。銃弾に斃れるウォーカーを見た瞬間、怒りに体が震え、あの怒りはまだ消えない、一生消えはしない。

 人種問題の映画なら、これと「ドゥ・ザ・ライト・シング」だけで私には十分だ。奇しくも両作品ともサミュエル・L・ジャクソンが出演している。といっても「ラグタイム」は彼の映画デビュー作だそうで、たぶん小さな役だったろう。私も記憶にはないのだが。

 メアリー・スティーンバージェンを初めて見た映画でもある。おっとりして品のいい彼女が大好きになった。マルコム・マクダウェルの奥様だと知ったときはビックリ、あまりにタイプが違うから。エキセントリックな彼には、こんな妻が向いていた? のちに離婚したそうだが、その件でも記憶に残る映画だ。

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD9509/index.html?flash=1

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ラ・ピラート(2)

ラ・ピラート 完全版 DVD ラ・ピラート 完全版

販売元:紀伊國屋書店
発売日:2002/03/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 発売中の「映画秘宝」で「BBM」について賛否両論、と聞いて立ち読みしてみました。「男はみんなゲイである」の町山さん登場、町山さんはもちろん擁護派。

 批判派の談話で「ジョン・ウォーターズは『ゲイの恋愛はこんな綺麗なもんじゃない。アメリカの軍隊勧誘ビデオで軍隊のいい所だけ見せるのと同じだ』と言ってた」、と。

 ありがちな意見ですね。でも、そもそも恋愛って綺麗なものですか? 男女の恋でもドロドロはある程度してるでしょう。そしてドロドロしてる恋愛もの、というと真っ先に思い出すのが「ラ・ピラート」。バイセクシャルの人妻の話です。

↓以前書いた感想。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_e0a8.html#comments

 アルマ(ジェーン・バーキン)という人妻を、夫と女性の愛人キャロルとが奪いあう。再見してみて、アルマが選べないのが最大の問題、と以前にも増して痛感。「夫を愛してる」「でもキャロルも欲しい」。選べばいいんですよ。キャロルなんか自分から「別れよう」って言ってるし。でも出来ないのよね、こっちのアルマは。

 アルマはキャロルに向かって、「友達として好きだし、最高の恋人」と。ジェイクが言ってたソウル・メイトってやつかな。肉体関係を結ばずにはいられないような…でしたっけ。こんな発言するから、ジェイクはバイ? なんて書かれるんでしょうか。でも「BBM」撮影前はホモフォビアの気持ちがあった、と素直に語ってました。

 さて。「ラ・ピラート」のアルマです。アルマは自分を愛せないのだ、とどこかで読みましたが、これは問題。自分を愛せない人間は他人に依存する。救済してほしくなる。本当に自分が大事なら他人も大事なはずで、どうしたら良い方向に向かうか考えるのでは? 自分の行きたい方向に進むべく努力するでしょう。イニスじゃないけど、アルマもそうできなかった。何も選べなかった。そして悲劇。このへんも「BBM」と似ていなくもない。

 もちろんイニスは幼少時代のトラウマで抑圧されていた面もありますが。しかしイニスを演じたヒースは選べる人だから。「僕はジャックと行くよ」って、「Cut」のインタビューで応えていて嬉しかったな。

 どんどん話が「BBM」に行ってますが、いまや拙ブログ全体が「BBM」語りみたいなものなのでご容赦願います。何を見聞しても「BBM」を思い出してしまうんですわ。

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ラブ・アンド・ウォー

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 ヘミングウェイ原作の映画といえば第一次世界大戦が舞台の「武器よさらば」が有名だけど、これは同作品のヒロインのモデルになった看護婦とヘミングウェイとの秘められたラブ・ストーリー。

 18歳で参戦したヘミングウェイ(クリス・オドネル)は砲撃による重傷でミラノの赤十字病院に送られる。そして8歳年上の美しい看護婦アグネス(サンドラ・ブロック)と出会う。脚の怪我は深刻だったが「私が治してあげる。治ったらダンスを教えてあげるわ」、とアグネス。

 戦火のなか、二人の心は燃え上がる。彼が退院しはなればなれになると手紙で愛を確かめ合う。「愛するキッド」とアグネスはよびかける。

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD30425/?flash=1

 しかし明日をも知れない命。前線の病院に向かうアグネスを、ヘミングウェイは1軒しかないホテルに呼び出す。そこはいかがわしい宿だった。

「ごめん、こんな所だと知らなくて。」「いいのよ」とアグネスは応える。汚い部屋で愛を確かめ合い、「世界一美しいワルツ」を踊る。

 しかし「最愛のキッド」の帰国のとき、アグネスは彼の元を去る。医師ドメニコとのヴェネツィアでの平和な日々。ダンスのときドメニコが「世界一美しいワルツだ」と口にする。キッドを思い出すアグネス。

0114inloveandwar  ヘミングウェイとアグネスの仲がどのようなものであったのか、本当のところは分からない。私は彼の作品を読んだこともないのだし。ただ、彼が4度の結婚を経て最後は自殺したこと、「武器よさらば」ではアグネスがモデルだという看護婦をラストで死なせていること、を知って胸が詰まった。やはり、ヘミングウェイの運命の女性はアグネスだったのではないか。

 ヘミングウェイは1961年に自殺。アグネスは1984年にこの世を去り、日記と手紙は二人の共通の知人に託され、1冊の本にまとまった。それが、この映画の原作になっている。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/hsj2/hem.html

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ライアンの娘

Vmzfzcpi  フリルに縁取られた白い日傘が空に舞う。眼下には青い海、岸には白いドレスの女性がいたような。D.リーン監督の「ライアンの娘」(70・英)のポスターは実に印象的だった。
http://www.inj.or.jp/seanachai/experience/05dingle.html

 日傘の持ち主はロージー・ライアン(サラ・マイルズ)。アイルランドの寒村に住む夢見がちな女性である。かなり年上の恩師チャールズ(ロバート・ミッチャム)と結婚するが、失望に終る。ロージーはチャールズを勝手に理想化していたのだ、私はただの田舎教師、とチャールズが戸惑うのも構わず。

 第一次大戦中の1916年、ダブリンで「イースター蜂起」が失敗し、アイルランドの反英感情が高まっていた頃だ。公開当時はそのへんの事情がさっぱりわからなかった。やっとクリアになったのは数年前「マイケル・コリンズ」を見てからだ。

 ロージーは独立運動を監視するために派遣されたイギリス軍の将校ランドルフ(クリストファー・ジョーンズ)に惹かれ、密会を。苦しむチャールズ。敵の男と通じたロージーはとんでもない裏切り者、最後は夫と2人、村を追われる。ランドルフは自殺。
 
 時代背景など、きちんと把握できていれば、もっとじっくり味わえたと思うが、相応のショックは受けた。アイルランドの荒涼とした大地、抜けるように青い空、イギリスへの憎悪。
 そして父ライアンに「プリンセス」と呼ばれ甘やかされて育ったロージー。舞いあがった日傘はあれからどうなったのだろう? いまこそじっくり見たい映画であるが、3時間半ですか、ひゃー。よく見たな私? 

 音楽はモーリス・ジャール、日本でもヒットしたように記憶しているが、英米では酷評だったとか。「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」の後では小粒な印象は免れなかったのだろうか。常に大きな期待を背負う巨匠とはつらいものである。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD12204/index.html?flash=1

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ラジオタウンで恋をして

Radioto 「キアヌ・リーブスのへんてこロマンス」とパッケージに書いてあって「?」だった。
 キアヌが15歳年上の叔母さん(血のつながりはない)に恋する話、ドラマチックじゃないか、へんてことは、いったい?

 舞台は50年代なんだろうか、デトロイト。ラジオ局で働くマーティン(キアヌ)は、久々に町に戻ってきたジュリア叔母さん(バーバラ・ハーシー)に恋をする。
 B.ハーシーが羨ましい、キアヌに猛烈アタックされるなんて。まるで子供扱いされて気の毒なキアヌ。

 そんな彼に救いの手を差し伸べるのが脚本家のペドロ(ピ-ター・フォーク)。なんだか怪しい人物である。彼の書くラジオドラマは人気なのだが、挙式寸前の花嫁が「私、兄の子を妊娠してるの」なんて爆弾宣言を!

 ペドロのおかげでジュリアとの仲が進展するものの、ペドロが2人の会話をラジオドラマのネタにつかっていたことがバレてさあ大変。いろいろあってハッピーエンド、やれやれ。

「恋愛適齢期」もキアヌがかなり年上の女性(ダイアン・レイン)に恋する話だったが、こんな若いときから年上キラーだったのね。

 毎回トンデモないペドロのラジオドラマも、実は兄と妹には血縁がなかった、と分かりハッピーエンド。このドタバタぶりは三谷幸喜の「ラヂオの時間」を彷彿とさせる。舞台が熱海からニューヨークに変わってしまうんだっけ、ラジオドラマならではの荒業であった。映像がいらないもんね、ライター次第で話はどうにでもなる。

 ラジオドラマは生放送である。いろんな道具を使って効果音を作っていく様子も楽しく、またなんといっても古き良き時代ののんびりしたムードがなかなか。

 長いこと見るチャンスがなくて、やっと…だったこの作品、やっぱり見られてよかった。「スピード」「マトリックス」ですっかり大スターになったキアヌだが、90年頃には一途で可愛い青年役が似合ってたのね。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD9515/?flash=1

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愛人/ラマン 最終章

愛人/ラマン 最終章 DVD 愛人/ラマン 最終章

販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2003/06/26
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 訪ねてきたファンの読者と、初対面のその日から同棲を始めてしまう。作家はデュラス、ファンは38歳年下のヤン・アンドレア。96年3月にデュラスが世を去るまで、この関係は16年続いたという。

 と聞いてぜひ見たかった「愛人/ラマン 最終章」(01・仏)。デュラスに扮するのは名女優ジャンヌ・モロー。ヤンにはやさしげなエメリック・ドゥマリニー。大作家にかしずく青年といった役どころがぴったりだ。 
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD32994/?flash=1
 
 5年もデュラスに手紙を書きつづけたヤンは、ついに彼女に逢いに海辺の町に行く。いきなり原稿をタイプさせられたりして向こうのペースに巻きこまれる。泊まっていくのも自然のなりゆき。デュラスが命じたら逆らえない感じだ。数日後、ヤンは同棲相手に電話する。「僕の荷物は売り払って、家賃の足しにして」。

 作家とは気難しいものだろう、特にデュラスは難しい人だったらしい。ヤンは突然出ていけと言われ、スーツケースを窓から放り出されたりする。やむなく外に出て、海岸で夜を明かす。砂だらけの体で戻ると、デュラスは笑顔で迎える。

 ある時はパーティでヤンを無能よばわりするデュラス。怒って席を立つヤン。しかしそばにいてと懇願され、また元通り。そんなことの繰り返し。
「デュラス最後の愛人」と呼ぶには、またこの作品を恋愛映画と呼ぶのには、ためらいを感じる。38歳の年齢差、大作家とそのファンという関係、デュラスの不遜な態度、ヤンの従順。大作家デュラスだから、こういうこともあって不思議ではないのだが、うーん。

「人間の死について書くのが作家。愛人の死について書くの。」 
 デュラスの言葉通り、ヤンもそうしたのだろう、そして、この映画が生まれた。

 ジャンヌ・モロー以外に、デュラスを演じられる女優がいるだろうか、この役は実に彼女にぴったりだ。相手役のドゥマリニーも、これほどの大女優と共演できて、デュラスに対するヤンのような気持ちだったのではないか。さぞやいい経験になったことだろう。
 モローもまた激しい人らしい。結婚式の前日、指輪をローヌ川に投げ捨ててパリ行き夜行列車に飛び乗ったと何かで読んだが。

 あなたは本当に僕を愛していたのですか?

 思い出を辿るたび、ある時は愛されていたと確信し、ある時はやはり違うのではないかと疑う。その繰り返し。ヤンの問いは、これからも、きっと死ぬまで続くのだろう。

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ラスト・ショー

地球の歩き方 ガイドブックB01 アメリカ Book 地球の歩き方 ガイドブックB01 アメリカ

著者:高橋 勝浩
販売元:ダイヤモンド社
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 前々から1度は見なければ、と思いながら…の映画だった。が、なんと「ブロークバック・マウンテン」の脚本を書いたラリー・マクマートリーの原作、脚色だというではないか! 早く言ってよ。(笑)つーわけで、あわてて見ました! 

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD9528/?flash=1

 71年の名作。舞台は51年、テキサスの小さな町。高校卒業も近いソニー(ティモシー・ボトムズ)が主人公。ボクダノヴィッチ監督お得意の白黒画面が郷愁を誘う…というより、なんとも侘しい田舎町に風が吹くばかりで、「BBM」の更に一回り前のテキサスは、こんなだったのかと、こちらの胸にも冷たい風が吹くような。

 ソニーの家庭は複雑である。「ギルバート・グレイプ」と類似が比較されるそうだが、確かに家庭事情や家族構成など似ている。大きな違いは、あちらはさわやかなジュリエット・ルイスがよそからやってくるが。こちらはひたすら町の中での閉塞した状況が語られるばかりだ。息がつまりそう。

 51年当時の高校生はけっこう保守的。デートはしても体は許さない。結婚までは、とガードする姿は昔日の感がある…て、そりゃ半世紀以上前の話だもんね。で、彼らのデート場所はもっぱら町に1つきりの映画館。そこで原題の[Last Picture Show]となるわけです。館主が死に、TVに押された映画館も最後の上映を迎える。

 作品は「赤い河」。私は未見だが、とても男同士の愛に悩みそうもない、ひたすら明るいカウボーイハットの男たちが映し出されていた。奇しくもクローゼット(隠れゲイ)だったらしいモンゴメリー・クリフト主演作ではないですか。

「ブロークバック・マウンテン(13)」で、アン・リー監督が「もし60年代にこれを映画化したらキャストは?」との質問に「ポール・ニューマンとモンゴメリー・クリフト」と応えたことを書きましたが。なんかどんどんつながってくるなあ?

 そして、「BBM」にも出演のランディ・クエイドが。若いわー。出演してるのは見る前から知ってたけど、とうとう最後まで誰がクエイドか分からず。35年も前の作品だもんね、かなり変貌している。鼻の形はそのままでしたが。

 ソニーは悪友とメキシコに車を飛ばし、朝帰りしたりする。そこで何をしたかは描かれていないが。女を買ったのか? ここでまた「地球の歩き方・アメリカ」の地図を広げてみる。なるほどテキサスからなら夜メキシコに行って朝、戻ってくるのは可能か、などと。

 演技陣は非常に充実。オスカーの助演賞を男女ともに受賞している。ベン・ジョンソン、渋いわー、オスカーも納得の存在感。そしてクロリス・リーチマン、沁みました。まだまだ若い頃のエレン・バーンステインも出ているし、ジェフ・ブリッジズまで。そして、なかなか○女を捨てられないお嬢様のジェシー(シビル・シェパード)がオカシイ。

「BBM」のことがなかったら、まだ見ないでいたかもしれない。公開当時、見られたらもっと良かったかもしれないが、こうして年月を経て、「BBM」と出会い「ラスト・ショー」にも出会えたことは幸せである。

 検索してたら、下記がヒット。横浜もだけど、シネコン以外の映画館には厳しい時代なのねー。できれば映画は普通の映画館で見たいのだけど。

http://kpstrge.blog.ocn.ne.jp/giwadan/2006/01/post_fea3.html

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