ハリウッドで勝て!

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著者:一瀬 隆重
販売元:新潮社
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 あまりに面白くてイッキ読み! 映画プロデューサー・一瀬 隆重さんの波乱万丈の半生です。「ウルトラQ」で映像に目覚め、中学から映画を自主制作、そして日本では飽き足らずハリウッドでプロデューサーへ。略歴はこちらで読めます。「帝都物語」を手がけていたんですね、そして「リング」の仕掛け人でもあったとは! 

 日本とアメリカの映画業界の違い、リメイク事情などもよくわかります。「リング」のほかに「南極物語」「イルマーレ」「インファナル・アフェア」などのリメイクを手がけたのは韓国系アメリカ人プロデューサー、ロイ・リーだそうで、彼とのエピソードも興味深いです。「呪怨」のリメイクに当たってはサム・ライミと引き合わせてくれうまくいったようです。

 一瀬さんの人脈、手がけた映画など、どれもこれも「そうだったのか!」「へエー」と感心するばかり。アメリカでVシネマを撮っていた90年代半ばにはヴィゴ・モーテンセン、ラッセル・クロウなんかも起用してたんですねえー。

 一瀬さんのブログもとっても面白いです、2年分をまとめて読んでしまいました。今年の1月3日は「ゾディアック」の感想。「ぐいぐい引き込まれて、あっという間に観た。当時のサンフランシスコを再現し、この題材で6500万ドルを費やすハリウッドに感服。地味すぎて、興行的にはダメだったけど手軽に当たる映画ばっかり作っていたら、足腰が弱くなって映画は滅びる」、同感です。また2月10日の「L change the World」は、「日本映画ならではの四畳半世界」についての記述がたいへん興味深かったです。

 一瀬さんの最新プロデュース作はアメリカで3月公開の「SHUTTER」、初登場3位で、昨日7日現在のランクでも9位につけています。「トランスフォーマー」のレイチェル・テイラーが出ているし横浜ロケ作品、怖そうだけど見に行かねば!

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人びとのかたち

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著者:塩野 七生
販売元:新潮社
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 皆様、こんにちは。BBM記事終了の件で、たくさんのメールをありがとうございました。返信が遅れておりますが、いましばらくお待ちください。だったら記事じゃなくメール書けよ、ですよね。ごめんなさい。

 あれこれ考えて昨夜も眠りが浅かったのですが…、165という半端な地点で中断してしまいましたが、中身は200記事といってもいいくらい充実していたと自負しております。皆様の楽しみを奪ってしまったのか~と、改めて反省しておりますが、今後のことはまだ何も考えられず。しばらく時間をいただければ幸いです。

 昨日は、「ルードヴィヒ」と一緒に注文していた「Cut4月号」が届きました。言うまでもなくBBM特集号です。脱力。何も「BBM記事は終わり」と決めた翌日に届かなくても。BBMに魂を持っていかれた私にふさわしい人生の皮肉でしょうか。

 綴じ込みのBBM特集…やっぱりいいですね。でも何だかBBMのことは前世の出来事みたいで。これはBBMを忘れるように脳が指令してるんじゃないかと。辛い記憶は忘れるようにできてるっていいますよね、そうでないと生きていけないから。28日には「ジャーヘッド」でジャックとは別人のジェイクを見たせいもあるでしょうけど…。

  と、えらく前振りが長くなりましたが、「人びとのかたち」です。このタイトルだけでは、とても映画のエッセイとは思えないでしょうね。川本三郎さんが解説で「作家の書いた映画エッセーは底が浅いものが多いが、これは例外」と褒めてます。私も何度か読み返したエッセイです。どうも塩野さんの小説は文体がなじめないのですが、エッセイは好きです。

 ガルボからヴィスコンティ、新しいところでも80年代あたりまでですが。「月の輝く夜に」の感想など面白かったです。デ・ニーロ、D.ホフマン、J.ニコルソンの3人がアメリカ映画をダメにした、なんてのも辛辣。そして家を取り合う夫婦の惨劇を描く「ローズ家の戦争」、再見したくなりました。

 ウサギ小屋ならこんな悲劇は、と塩野さんは書いてますが、別にローズ家みたく豪邸でない日本でも、家の権利を手放したくないため離婚せずに家の端と端で暮らす夫婦の話を聞いたことがあります。家庭内別居ですね。はあ。

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 そんなことより、いちばん惹かれたのは日本未公開の[Same Time,Next Year]という映画の話。いつかはBBMの記事で(?)、と思いつつチャンスを逸していたのでした。周囲を傷つけずに恋愛を成立させえた男女の話、とくればBBMとも無関係ではなさそう。何せ年に1度、24時間だけ共に過ごす、それだけでガマンした2人なのだから。

 発端は1951年、共に家庭がある2人がカリフォルニアのホテルで出会い、意気投合。一夜を共にした彼らは「君となら完全に率直になれる」「あなたとは何でも話せる」と、年に1度だけの逢瀬を始める。そして5年ごとに逢瀬のエピソードが語られていくらしいです。その間に2人の仕事や世間も変わる。ベトナム戦争やヒッピームーブメントなど。

 26年が過ぎた1977年。女は夫が病に倒れ、仕事をやめている。男は半年前に妻に先立たれたと告げ、女にプロポーズ。だが、何度もそう言われるのを夢見た、と言いながら女は受けない。男は結婚か、2度と会わないかのどちらかを選べと迫り…。

 ああ、こんな大人の映画を見てみたかった。なんで日本では未公開のままなのか。

↓Cut200号記念号。ジェイクの記事は2002年に「ドニー・ダーコ」で初登場だそうです。題して「不思議の国のジェイクくん」。「ドニー・ダーコ」をまた見たくなりました。

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