華麗なる変身

 基本的に未見の映画は取り上げないことにしているのだが、こればっかりは外せない、とやむにやまれぬ気持ちでご紹介。1970年作品、ジョージ・クリスティーヌ・ジョーゲンセンという、性転換手術を受けて男性から女性になった人物が主人公である。原作は彼女の手記。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=4904

 この映画の紹介を「スクリーン」で読んで、そりゃもう見たかったんだけど、例によって田舎なので公開されず、未だに縁がありません。

 主人公を演じたジョン・ハンセンは甘いマスクで女装が似合いそうだったが、女性になってからの写真を見ると、やっぱりオトコ…なのよね。彼は役柄を知らずにオーディションに臨み、合格してから、こーゆー役だと知って、かなり悩んだそうだが。なんせチャンスだからチャレンジしたのでしょう。その後、名前を聞きませんが。他に出演作もないようだ。

 で、ハンセンの談話で、女性の服装は締め付けが多くて大変だ、初めて女性の苦労が分かったと。これからはガールフレンドがデートに遅刻しても文句を言わないことにする、というのがあった。ガードル等で締め付けるのよね。私はもう、そんなもん使ってませんが。化粧も最小限。リキ入れてやってた時代もあるけど、もう面倒だし時間がもったいないわ。ガードル、ハイヒール、念入りな化粧。すべて現代の纏足かもな、と思ったりする。

 それはさておき、この「華麗なる変身」、「スクリーン」誌上では重鎮・双葉十三郎氏もコメントに困ったらしく、理解できません、みたいな書き方だったと記憶している。36年前だもんな。キワモノ、といった目で見られたんだろう。

 といった思い出があるので、いつかここに書こうと思っていたのだが。なんとこの映画、というより原作者だけど、エド・ウッドと関わりが。

 エド・ウッドの映画に「グレンとグレンダ」というのが(映画「エド・ウッド」にも製作時のエピソードが)あるんだけど、これって「華麗なる変身」の原作者、クリスティン・ジョーゲンセンに出演を依頼したんだって。でも断られたので、こういう形になったと。

http://www1.kcn.ne.jp/~pop/spcpm/tondemo-w/glen_or_glenda.html

 へー、そうだったんだ。70年に「華麗なる変身」が作られたのもスゴイけど、さすがエド・ウッド、はるか以前の53年に、こんな問題作を作っていたとは。ちなみに、これが彼の長編第一作だそうだ。

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エド・ウッド

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 タイミングよく廉価盤が発売されるようだが、買うのかな、私。(笑)

 エド・ウッドとは何者か。50年代、史上最低の映画を作った監督で、女装シュミがあった。
そんなエドをジョニー・デップが演じ(95年当時けっこうファンだった)、ティム・バートンが監督したのだから見ずにはいられない。
画面はモノクロ、コールマンひげに髪をなでつけたジョニデは、嬉々としてエドを演じていた。

 映画づくりは資金調達が命。ドラキュラ役者として有名なベラ・ルゴシ(マーティン・ランドー)の起用に成功したエドは、ついに映画監督としてデビュー。しかし出来はヒドイもので…。
 M.ランドーは落ちぶれたとはいえかつてのスターを熱く演じる。「フランケンなど誰でもできる。ドラキュラは違う」と力説する。
 哀愁漂う怪優を力演してみごとアカデミー助演男優賞受賞、おめでとう!
エドといえば撮影がうまくいかないとピンクのモヘアセーターにすりすり、これで落ちつくんだって。ブロンドのヅラにピンクセーター、ひげはそのままの姿は、ああ。
 私、これでジョニデから心が離れました。この頃、彼はキワモノっぽい役を好んで選んでいたような。今は見事メジャー路線に復活、だけど。

 この映画でエド・ウッドといえば「史上最低映画」監督として有名になったが、彼なんかまだまだマシな部類らしい。
 あれからエドの作品を見る機会があり、たしかに安っぽくはあったが(タコの化け物はただの作り物、それを人が持って暴れ、襲われているように見せかけたり)、映画への愛があふれていて楽しかった。
「映画100年にツバをかけろ! エド・ウッドとサイテー映画の世界」(洋泉社)の冒頭のお言葉に、ちょっと反省してしまった私。

「この百年間に全世界で作られた映画の99.9%は『サイテー映画』なのだ。『映画が好き』と言ってる奴らのほとんどが最上段の『イイ映画』しか見ていない。
丘の上の名所しか見ない観光客と同じだ。眼下に広がる巨大なスラムを見てから言え!」

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