推手

推手 DVD 推手

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2006/09/22
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 やっと見ました、アン・リー監督のデビュー作です。洋風建築の家で太極拳をしている老人と、金髪の女性。どうやら言葉も通じないらしく女性はストレスを感じているよう。やがて老人は彼女の夫の父親であることが判明。

 淡々と時間が流れる冒頭、室内や2人の様子を映し出し台詞はなくても彼らの関係が徐々に明かされていきます。最初からアン・リーらしさが全開、処女作にして高い完成度はさすがです。「父親三部作」の1作目ですが、「ウェディング・バンケット」「恋人たちの食卓」より私はこっちが好みかも。データはこちらです。

 アメリカで成功した息子アレックスは、若き日のリー監督に面差しが似ているような。立場的にもリー監督の分身といえるのではないでしょうか。妻とは英語で、父とは中国語でコミュニケーションをとり、時には通訳の立場、どちらの意見も聞かねばならず、ストレスがたまりそう、と思ったらやっぱりね。(ちなみにアレックスの息子ジェレミーを、監督の長男が演じています、今は立派な青年に成長しているでしょう。)

 帰るところのない父と同居を続けられるのか、陳夫人とのロマンスの行方は、などなど家族のドラマとして見所満載でした。脚本としては「ウェディングバンケット」の方が先だそうですが、どちらも優れた家族ドラマですね。DVD特典のリー監督インタビューは06年1月の来日時のもの、バックにはBBMのポスターが見えます。このインタビューも非常に示唆に富んだもので楽しく拝聴しました。メガホンを取るまで6年ほど主夫業をしながら脚本を書いていたのですねー。

 今後も中国語の映画を作りたいか、との質問にはもちろん、と答えていました。「ラスト、コーション」の構想は既に監督の頭にあったのかどうか、このインタビューの後、アカデミー監督賞を受賞して仕事がやりやすくなった、といったニュアンスの談話を読みましたが。「ラスト、コーション」は1度見ただけ、やっと来月リリースですが、再見するかどうか考え中です。リー監督の未見作品は「グリーン・ディスティニー」だけとなりましたが、うーん、これもイマイチ食指が動かない。でも父親三部作で「中国の父そのもの」を演じたラン・シャン氏(すばらしいですね、02年に死去されたそうで残念)も出演と知って心が動いています?

ラスト、コーション DVD ラスト、コーション

販売元:Victor Entertainment,Inc.(V)(D)
発売日:2008/09/16
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スイッチバック 追跡者(2)

Switchback_1997

DVD スイッチバック 追跡者

販売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日:2007/09/21
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 というわけで廉価版ゲットして、出番めちゃ多いジャレを堪能しました。この画像いかがですか、黒い帽子がジャックを思い出させます。そして隣のロジャー・グルーバーは白い帽子。まるでBBM? そういえばグルーバー氏はジャレに執着する役だったな、ふふ。おまけに彼、「ゴーン・フィッシン'」では釣りに行ってるじゃないですか!(汗)いやー、あのコメディ演技からは想像できない役柄でございますよ。ぜひ両作品を見比べてほしいです。

【前半「主役デニス・クエイド」そっちのけで、ジャレッド・レトーが活躍。この作品の主役は彼かと思われても仕方ないくらい。デニス・クエイドの活躍は後半から。 】とAmazonのレビュー(廉価版じゃないほう)で評価されてるジャレは若き元ドクターです、見直してみて、いろいろ発見がありました。

 Picswitchback シブいデニス・クエイドがなかなかです。主役なのに今頃、話題にしてすみません、やっぱり後半から活躍する役、前半はジャレが主役、ということにしておきましょう。デニスは本作でジャレと、「DAT」でジェイクと共演しております。そしてそして、ジャレとジェイクはあの「Highway」で親友同士ですし、なにやら勝手に因縁を感じております。この人、ジャレともジェイクとも共演したのよねー、とにやにや。

 舞台は雪のロッキー山脈、今の時期にぴったりです。前に見たのは春でしたからね、今回はぶるぶる震えながら(?)見ちゃいました。いや、犯人とか展開が最初から分かってますから。前は途中まで犯人がわからなくて、分かったときにはギャ!

 あと、脇の役者。保安官もデニスよりさらにシブくていいですし、彼のライバルの署長さん、けっこう好き。「スイッチバック」と同時期に「美しい人」を見たのですが、意外な役で出演していてびっくりしたのでした。これも見比べてみると面白いかもしれません。

↓以下、ネタばれかも?

 今回、なぜ犯人がジャレをそばにおいておいたか分かったような気がしました。やはりナイフが取り持つ縁でしょうか。殺ろうと思えばいつでも殺れたんですよね。しかし、元は将来有望な外科医、そのナイフさばきにシンパシーを感じたのか? しょーもない話で失礼しました。

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スキャンダル

スキャンダル DVD スキャンダル

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2004/09/24
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*この記事は過去にネット日記に書いたものの転載です。

2005/01/28 (金) スキャンダル

 韓国映画が元気だ。次々と話題作が公開されているのに、私はどうも今一つ、見る気になれなかった。それがここに来て! ついに見てしまった韓国映画。DVDだけど…、あのヨン様主演の「スキャンダル」である。いやー、まさかこんなことになるとは!

 ラクロの「危険な関係」が原作である。というと、既にジェラール・フィリップやジョン・マルコヴィッチ主演で映画化されている。「スキャンダル」も骨子は同じなので詳細は省くが。
 李氏王朝時代の貴族の爛れた世界、その中でプレイボーイが見出した真実の愛。ペ・ヨンジュン、G.フィリップに負けてないと思う。ヨンジュン扮するチョ・ウォンの壮絶な死にっぷり、最後に見つけたヒヨンへの愛。愛する人に少しでも近づいて死にたかったんだろうなあ。
 残されたヒヨン(チョン・ドヨン)はキリスト教徒なので自殺はしない。が、凍てついた海に出て行く、薄氷を踏めば運命はおのずと決まる。残された真紅の襟巻きが悲しい。
 そしてチョ夫人を演じたイ・ミスクの美しさ。
 ラスト、手からこぼれていく愛の形見…、それを見送るまさざしに打たれた。
 滂沱の涙。他の「危険な関係」では涙は一滴も。どちらもクール&シニカルな仕上りだったのだ。これが韓国の「情」というものか。

 更に、特筆すべきは衣装、小道具、美術、音楽等のすばらしさ。3時間にわたる特典映像も見応えたっぷり、韓国の歴史絵巻を存分に味合わせていただけた。

 つーわけで、この際、カミングアウトしますけど、私、ペ・ヨンジュンに惚れました、11月の来日前後から入れこんでます、はい。
 あの笑顔、「スキャンダル」ではドラマとかなり違う顔を見られたが、深みのある声には魅了されるし、やはり彼はすばらしい!

 ああ、なんて気の多い私。でも、ちゃんと各国に王子は一人ずつ!、という鉄則に対して操は立ててます! 惚れた順におさらいしてみると、

 日本…市川雷蔵(弁天小僧)
 イギリス…ジュード・ロウ(オスカー・ワイルド)
 フランス…ヴァンサン・ペレーズ(インドシナ)
 アメリカ…ジェームズ・フランコ(バレエ・カンパニー)
 ブルガリア…クリスト・ジフコフ(ジョヴァンニ)
 韓国…ペ・ヨンジュン(auのCF&ドラマ「冬のソナタ」)

 カッコ内は、初見の映画OR映像ですわ。
 いやあ、美形って本当にいいですね。

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スクール・オブ・ロック

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション DVD スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション

販売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売日:2006/09/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 やっと見ました、「スクール・オブ・ロック」! バンドをクビになり文無しのデューイ(ジャック・ブラック)はひょんなことから名門私立小学校の臨時教師に。子供たちの才能に目をつけて子供バンドを組んでしまうのです。教育のためではなく自分のバンドでコンテストに出たいというヨコシマな目的、てのがいいですね。予告はこちらです。

 ギター、ベース、ドラム、キーボード。みんな10歳くらいなのに既にキャリア数年、最後のライブなんか鳥肌がたちます。特にドラムの子が上手くて可愛くて、将来はシャノン・レト? ライブシーンも見られます。お子ちゃまにフライングVか~。(sigh)もちろんコメディとしても上出来で、ロックを知らなくても楽しめること請け合いです。

 ジャック・ブラックは自身もロック野郎で、映画にロックへの愛があふれているのがいいですね。ロックでは挫折しちゃったルームメイトのネッド(マイク・ホワイト)はどこかで見たことがあるなあと思ったら「グッド・ガール」の出演・脚本の方じゃないですか。本作でも脚本を担当、一挙に親しみがわきました。

 60~70年代ロックを多少知っている身としては、キーボードの子に伝授したのがドアーズの「タッチ・ミー」だったり、子供たちの参考にと宿題に配ったCDの数々に、なるほどーと頷いたり。ツボな場面は枚挙にいとまがありませんが、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」が流れたこのシーンには狂喜! よく使用許可が、と思ったら、特典映像にあるように熱烈アピールしてたんですね、あのシーンも見ものです、ジャック・ブラックの熱意が伝わってきます。

 そうそう。ライブでデューイが半ズボンを穿いてるのは「制服」だからってこともありますが、台詞にも出てきたバンド「AC/DC」とふかーい関わりが。

【AC/DC(エーシーディーシー)は、ヤング兄弟を中心にオーストラリアのシドニーで、1973年12月に結成された。 バンド名の由来は掃除機の裏側に「AC/DC」と書かれているのを見て、ヤング兄弟の姉が当時から大音量で演奏していた彼らに対して、掃除機に例えて名付けた。 「AC/DC」とは「交流・直流兼用」の意であるが、実はバイ・セクシャルを表す隠語でもあったため、バンド初期にはよく勘違いされてゲイバーから出演依頼が来たという。(Wkipediaより)】

↓はい、このように半ズボンがトレードマークなのです。しかし「AC/DC」には別の意味もあったんですねー。

Who Made Who Music Who Made Who

アーティスト:AC/DC
販売元:Wea International
発売日:2003/04/29
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スイッチバック 追跡者

スイッチバック 追跡者 DVD スイッチバック 追跡者

販売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売日:2007/03/23
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 デニス・クエイド主演だけでも嬉しいのにジャレッド・レトが出ているなんて! クレジットも3番目ですよ~。それなら出番が多いのかと期待したらほんとに多いじゃないですか、嬉しい~。ヒゲがありますが、1週間前のライブでのお姿と同じ? 10年前の作品ですよ? 普通は10年もたてばかなりオヤジになってるはずなんですが。唖然としちゃいました、ますます年齢詐称疑惑が。人魚の肉でも食べたのでしょうか、でもジャレは菜食主義だっていうし~、うーん。

 というわけでジャレット目当てで見ても十分に楽しめます。黒いカウボーイハットをかぶるシーンもちょこっと。マルボロのCMに出られそうですね、似合いすぎ。E.R.な場面(?)もあってジャレの白衣姿を妄想しちゃいました。そういえばライブではマスクつけて出てきたなーとにやにや思い出したりして。

 デニス・クエイドもシブいし(眉間に縦じわ)、ロジャー・グローヴァーは確かな演技だし、スリルとサスペンス、アクションも存分に楽しめました、後半はもうハラハラの連続、ネタばれになるので詳しくは書きませんが、ジャレがあぶなーい! 予備知識なしに見たほうが断然おもしろいと思います、ひさびさにジャレがいっぱい出てる映画を見られて大満足です。

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スパイダーマン3

スパイダーマン3 Music スパイダーマン3

アーティスト:サントラ,スノウ・パトロール,ザ・キラーズ,ヤー・ヤー・ヤーズ,ウルフマザー,ビートステークス,ザ・ウォークメン
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2007/05/02
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 見てきました「スパイダーマン3」! ネットの先行予約で先月中に席を確保。今日は連休の谷間、そこまでしなくてもOKだったんでしょうけど、やはりフランコくん最新作ですから! 

 あれは3年前、「バレエ・カンパニー」で一目ぼれしたアクター、プログラムで経歴を見たら「す、すぱいだあまん!?」、目がテンになりましたよ。「バレエ・カンパニー」ではシカゴのレストランのシェフ役、今回もお料理シーンがあって、つい口元がゆるんでしまいました。

 えー、肝心の内容は、それはもう予算ばっちりアクションしっかり、相変わらずめまぐるしくて、せっかくフランコくんが素顔でアクションしてるのに暗いこともあり顔がよく見えません、それ以外はよろしいんじゃないでしょうか。ただ、前2作と比べて何か芯になるものが? この物足りなさはなんだろう、敵キャラがちょっと弱いかなあ。数は増えてるんですけどね。1作目のグリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー)、2作目のDr.オク(アルフレッド・モリナ)。どちらも演者のインパクトが強烈でしたものねー。

 いかにフランコくんが2代目ゴブリン襲名(?)、華麗なるアクションを見せたところでアクの強さはパパの比ではないし、個人的にあんまり悪に徹してほしくないからあれ位で十分でした。今回はスパイダーマン自身もダークに染まる点が目新しいのでしょうか。あと、鉄骨等に激突するときの音がリアルすぎて、スパイダーマンもハリーも背骨や肋骨を100回は折ってるだろうなあ、とか。

 他の脇も充実。トーマス・ヘイデン・チャーチって「サイドウェイ」に出てたんですね、ぜんぜん気づきませんでした。もう一人お気に入りのジェームズ、しっぶーいジェームズ・クロムウェルが出ていたのには大喜び。彼の娘役のブライス・ダラス・ハワードってロン・ハワードの娘なんですね、へええ。ロンも監督になる前はアクターでしたよね。

↓せっかく表紙を飾っているのになんですが、いきなりオヤジ顔になっていて焦りました。3月に来日したときに撮影? 彼に限りませんが撮影が終わると気を抜いてしまうんでしょうかねえ。「スパイダーマン4」はあるのか、あってもフランコくんの出番は? 「4」を造るつもりなら早くしないとメインの3人はどんどんトシとっちゃいますから。トビーは30台子持ち、1作目から5年もたってるのに、まだ学生の設定なんですよね?

Safari (サファリ) 2007年 06月号 [雑誌] Book Safari (サファリ) 2007年 06月号 [雑誌]

販売元:日之出出版
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スリーパーズ

スリーパーズ DVD スリーパーズ

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2006/07/19
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 前々から気になっていたのですが、やっと見ました。「スリーパーズ」とは9ヶ月以上、少年院に入れられることを指す俗語だそうです。ブラピにデ・ニーロ、D.ホフマン。名前だけ聞いたことのあるヴィットリオ・ガスマンも。子役だって豪華、ブラッド・レンフロにジョナサン・タッカー、先日「ディープ・エンド」で気になった彼です。最近はポール・ハギス監督のTVドラマ「ザ・ブラック・ドネリーズ」に出演、順調にキャリアを重ねているのですね。

 少年院で看守から暴行、レイプされた4人が大人になって復讐、という粗筋はご存知の方も多いと思います。少年院のシーンは本当に見るのが辛くて、出所したときはほっとしました、私も一緒に出所した気分に。十数年後、語り部のシェイク(ジェイソン・パトリック)は新聞社勤務、マイケル(ブラッド・ピット)は検事に。そして「心が死んだ2人」は悪に手を染め、レストランで偶然、看守ノークス(ケビン・ベーコン)を見かけ射殺してしまいます。ケビン、けっこう好きなのに。見ていてしんどかった、ほんとに憎たらしいんですよね。悪役をしっかり演じられるのは素晴らしいですが。(涙)

 ここからが本筋です。裁判で2人をどう無罪にするか? 私はこれは見るべき映画だと思いますね。トラウマの怖さ、根深さを伝えるだけでも意味があると思います。彼らの心の傷は一生、癒えることはないのかもしれません、軽減はされても。教会でシェイクにフラッシュバックが起こるシーンでは涙が止まりませんでした。詳しいレビュー(完全ネタバレなのでご注意ください)はこちらを。

 いろいろ批判もあって、ざっと挙げると、

*4人が少年院に入れられるまでが長い

 それまでの彼らが悪ガキながらも近所の皆と楽しく過ごし、理解ある牧師(デ・ニーロ)との深い交流があったことも丁寧に描いているからこそ後の展開が生きました。BBMの最初の30分に相当するかも。

*裁判シーンの展開がかったるい

 告発側のマイケルやアル中弁護士(D.ホフマン)の動向も見せないといけないし、証人として呼ばれた元看守を追い詰めるシーンもあり、私は目を離せませんでしたが。

*牧師の苦悩が伝わってこない

 これもBBMに関連しますが、派手に苦悩している様子を描かないと何も汲み取れないのでしょうか? ぎりぎりまで裁判に出てこなかっただけで私には彼の苦悩振りが伝わってきましたけどねえ。

 以下は、実際のレビューを読んで判断していただきたいのですが(そのためには映画を見ていただくのが前提です)、

*最大の欠点は、少年たちがレイプされる描写が弱いため、その後の復讐劇を正当化しきれていない点

 というレビューには全く納得できません。レイプ描写は十分でしたよ、あれで彼らの痛みが伝わらないとは驚きです、想像力が足りなすぎるのでは? 演じた少年たちも辛かったと思います、彼らが何をされたのか納得して演技したはずですから。

 それに「復讐劇の正当化」はあり得ません、あらゆる「復讐劇」は復讐の虚しさを描かなければいけないものだと私は思います、復讐なんていいはずがない、暴力の連鎖を生むだけ、時にはそれを知りながらも止むに止まれず行動に出てしまうこともある、それが人間のどうしようもないところです。そこをきちんと描くのが肝要であって「復讐劇の正当化」はむしろあってはならないことです。

 裁判の後、「心が死んだ2人」がどうなったか。マイケルは「昔のことは忘れて静かに暮らしたい」と言ってましたが、トラウマを抱えて平和に生きていけたかどうか。この映画はけしてハッピーエンドではないのです。

 重い映画でしたが、見てよかったです。子どもへの暴力、特に性的虐待は絶対に許すことができないという思いがさらに強くなりました。

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スタンド・バイ・ミー

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション DVD スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2005/12/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 この映画を一体、何度見逃してきただろう。地上波でも数回オンエアされたのに、そのたびに。今回、やっと見る気になったのは、沢木 耕太郎の「世界は使われなかった人生であふれてる」でこの映画が取り上げられていたからだった。

「BBM」について川本三郎さんがサドル・パルという言葉を書かれていたが、キネ旬の同記事には批評家レスリー・フィードラーの「消え行くアメリカ人の帰還ーアメリカ文学の原型」の言葉が引用されていた。沢木 耕太郎が「スタンド・バイ・ミー」について書いた文にも、全く同じ箇所が引用されていたのだ。すなわち、

「アメリカ文学の特色は男たちが女性の世界から逃げ出し西へ西へと旅して行く『逃げ出した男性の神話』にあるとしている。」

 BBMと「スタンド・バイ・ミー」が同じ? 「スタンド…」は12歳の少年たちが主人公だが、彼らは確かに女を排除した(まだ目覚めていない)世界に生きている。彼らの兄貴たちはもう色気づいているので論外。「遠い空の向こうに」も「スタンド・バイ・ミー」に通じるものがあると言われるが、主人公たちは高校生、すでに異性への関心はありすぎるくらいあったので少し違うだろう。

『逃げ出した男性の神話』。確かにそういう部分も感じたが、その前に、こんな名作を長い間見逃していた事実に愕然となった。リバー・フェニックスが好きならとっくの昔に見ていたと思うが。

 主人公はリバー演じるクリスではなくゴーディ(ウィル・ウィートン)。アメフトのヒーローだった兄(若き日のジョン・キューザック)を4ヶ月前に失くしている。父親は自分が死ねばよかったと思っている、それがゴーディの心を押しつぶす。クリスは親がそんななら、おれが味方になってやる、とゴーディを勇気づける。不良だと思われているクリスも深く傷ついていた。二人の繊細な演技が光る。

 不良兄貴どものリーダーにキーファー・サザーランド。一時低迷していたが最近、復活したようで嬉しい。ジョン・キューザックは周知のように順調にキャリアを重ねているし。が、リバーは93年に他界。奇しくもこのクリスのように若くして。主演の他の少年たちもその後のキャリアにはあまり恵まれていないようだ。制作は86年。20年の年月は彼らの上にも等しく流れた。

 これはスティーブン・キングの自伝的ストーリーなのだろうか。12歳でこれほどの友情を築けた彼がちょっぴりうらやましい。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=11893

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スケアクロウ

スケアクロウ DVD スケアクロウ

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/01/27
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 73年の作品、公開時に見ている。田舎のことで2本立て、併映は「ジョニーは戦場へ行った」。いま思うととんでもない組み合わせだ。オープンしたての新しい映画館、日曜の午後、550席が全て埋まった。

 当時、何故か「同性愛ではない、友情の映画」と念を押すようなレビューが多くて不思議だったが、再見してみて、友情以外のなにものでもないと確認。ただ、冒頭のヒッチハイクシーンは「BBM」を彷彿とさせる。荒地の真ん中に道が一本。吹きすさぶ風の音。ライオン(アル・パチーノ)が握手を求めても疑い深いマックス(ジーン・ハックマン)は無視。が、次第にうちとけていき、マックスはライオンの人柄を見込んでビジネス・パートナーに決める。

*以下、ネタばれです。

 パチーノもハックマンも若い! 30年も前だから当然だが、演技は当時からめちゃくちゃうまいなあ。特にパチーノ。陽気で人を笑わせるのが得意だが、ふと浮かべた表情に哀しみが宿る。40年生まれというから当時、もう30過ぎなのだが若々しく甘いマスク。そのためムショにぶちこまれた時は牢名主に目をつけられ女の代用を強要される。それを断り、ボコボコにされたライオンの仇はもちろんマックスが取る。

 ライオンは5年の船員生活から足を洗い、妻子に会うという目的があった。しかしふらっと家出したままなのだ。仕送りはしてきたが子供が男か女か、それさえ知らない。みやげは男女どちらでもいいように卓上スタンド。白い箱に赤いリボンをかけて。

 ようやく妻の住むデトロイトにたどりつく。ライオンはまず教会で祈りをささげる。家の近所からこわごわ電話するライオン。マックスが励ます。おまえはちゃんとした人間だ。家出したのは若気の至りだ。

 しかし結果は悲惨なものだった。怒りに駆られた妻は、子供は流産した、洗礼も受けられず天国にもいけないと泣き喚く。そばにはライオンそっくりの男の子がいるのに。このへんも「BBM」のアルマを連想させて胸が痛む。男はいい気なものだ。身重なのに夫が突然、家出。その心細さを思えば、ウソをつくのも、この怒りも当然だろう。

 敬虔なカトリックであるライオンに、この件はこたえた。見知らぬ子を抱えて噴水に入り込み「洗礼をしてやる!」と錯乱状態に。

 ラストシーン、マックスの心情が身に沁みて気づけば涙があふれていた。前に見た10代の頃には人生の悲哀など分からなかった。「スケアクロウ」で泣いた覚えはない。今は彼らの友情が沁みる。あれからライオンは回復しただろうか。息子には会えたのだろうか。

 併映の「ジョニーは戦場へ行った」、これがまたとてつもなく重い映画で、一緒に見に行った友人ともども一言も口をきかずに帰路についたことを覚えている。未だかつて、あれほどヘヴィな2本立ては見たことがない。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=11800

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スターゲイト

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 ジェームズが(だんだんややこしくなってきた。「L.A.コンフィデンシャル」ではジェームズ・クロムウェルが好きなことまでバラしてしまったし。一応、私がジェームズと書いたらJ.スペイダーだと思ってください。ジェームズ・フランコはフランコくんと呼んでます。J.クロムウェルはクロムウェルおじさん、です。)出ているというのでこれも見ました。

 TVシリーズになったほどの人気作だそうで、なるほど良くできたSF娯楽作。「GODZILLA」はいただけませんでしたし、「インデペンダンス・デイ」は能天気すぎたけど、これは快作、エメリッヒ。DZILLA/ゴジラ

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD10860/?flash=1

 この映画ではジェームズはずりおちそうなメガネがキュート、金髪のヨン様って感じ? 一見冴えないけど頭の切れるアレルギー症の言語学者、とってもお似合いでした。今回も別の一面を見られて嬉しい♪

 で、もう一人の注目はジェイ・デヴィッドソン。「クライング・ゲーム」でセクシーなディルを演じた元モデルですが、いったいどんな役でご出演? と興味しんしんでしたが。もしかして宇宙服も凛々しいジェームズの部下か、なんて想像したけど、まるきり違いました。だいたいスターゲイトから異星にワープしちゃうんで、大気も地球と同じだからって宇宙服も着けずに~。

 で、ジェイの役どころは、うーん、こうきたか。ある意味ぴったりで感心しちゃいましたよ。妖しいムードは変わらず、思わずGLBT関連映画に入れたくなりました?

↓検索してたら、こんなのがヒットしました。ちょっと行ってみたいかも。

http://www.anagth.co.jp/restaurants/stargate.html

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