夕陽のガンマン

夕陽のガンマン アルティメット・エディション DVD 夕陽のガンマン アルティメット・エディション

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2007/02/02
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 今年のアカデミー賞授賞式。エンニオ・モリコーネに栄誉賞が贈られました。プレゼンターはクリント・イーストウッドです。感激のおももちでイタリア語でスピーチするモリコーネ、それを優しく見守り通訳するイーストウッド。そうだ彼はマカロニ・ウエスタンで活躍した人だった、イタリア語はお手の物なんだ、とじーんとなりました。その映像がこのEnnio Morricone Honorific Oscar 2007です。ロングバージョンはこちら、オスカーノミネート作品の音楽、セリーヌ・ディオンの歌も聴けます。(しかし5回ノミネートされながら1度も受賞できなかったとは。またもや米アカデミー賞への疑問が)

 2人のコラボが、モリコーネ音楽・イーストウッド出演の映画が見たいな、と思っていたら、またまたGyaOで「夕陽のガンマン」を配信中(5月20日正午まで)。とりあえずオープニングだけ見ておくか、なんてポチしたら止められなくなりエンドクレジットまで一気に!

 夢中で見ました、唖然とするほど引き込まれました。私が映画を見始めた頃はなんてったってアート系優先、マカロニ・ウエスタン(本当はスパゲッティ・ウエスタン。淀川先生が「スパゲッティじゃ細くて弱そう」とこう名づけたとか、日本だけの用語)は全くの守備範囲外。どうせなら正統派のアメリカ製西部劇を、という考えがあったことも否めません。

 ところがどうでしょう、「夕陽のガンマン」のべらぼうな面白さ! 一体私は今まで何をしてきたのか、本場の「西部劇」よりずっとしっくりくるとは。イーストウッドはもちろん、リー・ヴァン・クリーフのシブさにやられました。ジャン・マリア・ヴォロンテの男臭さもたまりませんね、どちらも名前はよく聞きましたが初見です。あまり知識を得ずに見たほうが楽しめます。一応、予告はこちらですが、本編を先に見たほうが深く味わえるのではないかと。撃ち合いシーンは豊富ですが、ほとんど血は出ませんのでスプラッタが苦手でも大丈夫です。

 モリコーネの音楽の魅力も大きいですね。口琴、口笛、オカリナ、男声合唱、主旋律はエレキギター。このオープニングの音楽、聞いてみてください。銃の音が煩いですが、甲高いのと低めの、ちゃんと二人のメインキャラに合わせているのです。本編ではトランペットの名手だったモリコーネらしくトランペットも大活躍、(時代劇の音楽と言うとトランペットのイメージが強いのですが彼の影響か)打楽器の使い方もスリリングだし、しまいにゃパイプ・オルガンまで。フルオーケストラが主体のアメリカ西部劇とは全くの別世界です。どちらが刺激的かはいうまでもないでしょう。

「あらゆるジャンルに貴賎なし。あらゆるジャンルに超一流あり。」

 見ている途中で村松友視のこの言葉を思い出しました。ジャンルに貴賎はない、マカロニ・ウエスタンが文芸映画より下、ということはないのです。不出来な文芸ものより「夕陽のガンマン」のほうが得るものが大きかったです。「夕陽のガンマン」はマカロニ・ウエスタン界のまさに超一流! ぜひご覧下さい。感想もたくさん載ってますが、「西部劇」と呼ぶ人が多くて閉口しました、若い人がご存じないのも仕方ないんですが。

「あらゆるジャンルに貴賎なし。あらゆるジャンルに超一流あり。」は、「私、プロレスの味方です」に載ってました。初版は80年ですか、村松さんは元編集者、この本で作家デビューしたのでした。エッセイストかと思ったら2年後には直木賞を獲り、今や彼がこんな本を書いたプロレス者だと知る人は少ないかも。私は熱狂的に読みましたねえ、力道山のTV中継(の最後の方)で育った世代ですから。デストロイヤーとかプラッシーとか懐かしい名も載っていたはずです、読み返してみたくなりました。

私、プロレスの味方です Book 私、プロレスの味方です

著者:村松 友視
販売元:新風舎
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