BBM備忘録(100~84)

Bbm16270xo 情報をいただいたのでご紹介します。BBM Deleted Scene、わずか3秒ですが、こんなのがあったのですね。そしてこれさえカットしてしまうリー監督の決断に絶句です。なんと厳しい視線でしょうか、これがあったほうが絶対に受けがいいとは思うのですが…。徹底的に削ぎ落として現行のBBMがあるのですね。

 私が14回目で(前からですが)どうにも気になったのは、幼いイニスと兄を連れた父親の後姿です。このイニスと服装が似てるんです、グレイのジャケットです。帽子も白っぽいし、ズボンはベージュぽかったですが。イニスはどこまでいってもあの父の息子であるといいたいんでしょうか。ジャックが殴られるシーンとリンチされるシーンが合わせ鏡、と言われる(165)のも無理がない気がしました。

 ところで、ミシェル・ウィリアムズがP.S.ホフマンと共演するそうです。BBMと「カポーティ」のペアですか。これはこれで楽しみですね。

 本日は84から100までをざっとふりかえってみたいと思います。4月28日から5月14日分となります。

(100)…やはり100記事記念には回想シーンがふさわしいと思いました。あのスローダンス。いつ思い出しても涙が出そうになります。去っていくイニスを見つめるジャックの瞳…。

(99)…バンダナの画像をみつけたばかりに、その話題。そして山での二人の関係、あれこれ。BBM記事を書き始めた当初、99が目標だった?

(98)…キャシーについて「ある意味でジャックの分身」と。アルマJr.がキャシーに張り合ってたことも11回目で気づいた模様。

(97)…11回目鑑賞の翌日。「離婚成立、ジャック来訪のシーンでは、やはりイニスは思いきり遠くの車を気にしてました。ジャックばかり見ていては見落としてしまうシーンが多いのね、と反省」しております。

(96)…離婚=死。離婚されたことがイニスにとってどれほどショックだったか理解しないと、(追い返されて)ジャック可哀想で終わってしまう、と。

(95)…離婚時のシーンを大きく読み違えていたことに気づき真っ青になりました。ジャックの絶望を思うと胸が痛い、なんてもんじゃないですよね。

(94)…チェリーケーキやアップルパイの話題。深い意味があることが後に分かりますが、当時は食べ物の話題の一環に過ぎませんでした。ジャックが缶詰を開けるのが得意な件にも触れてます。

(93)…BBM初見から2ヶ月。「11人のカウボーイ」を見た後、ロデオ道化師がらみのバーテンダーとジャックのやりとりの意味がやっとわかってすっきりしました。

(92)…ウィスキーとかイモとかダッチ・オーブンの話とか。山での飲食関係について書いてます。

(91)…「ヒースとジェイクが(ゲイ役を演じたことで)今後どうなろうと知ったことではない」といったリー監督のコメントについてあれこれ。BBMもキャスト、スタッフにとってはある時期関わった仕事のひとつに過ぎないわけですが…。

(90)…BBMに出てくる食べ物がどれもこれも不味そうだというレビューから食べ物の話へ。

(89)…またBBMを「不倫映画」と評するレビューにがっかり。「いつわりの安心」という言葉でアルマを思い出したり。「別れのサンバ」について、などなど。

(88)…リー監督は風の音に力を入れていた、との情報。そして川本三郎さんのエッセイより「ミッドウェストの人間は物静か[quiet]なんだ」。

(87)…「ジャック=風(の音)」を真紅さんのブログで教えていただきました。そして、キャンプでイニスはジャックに尋ねます。「夫婦仲は普通か? 疑われてないか?」。そして「誰かに見られているような、噂されてるような」と。このシーンはアルマのキッチンでの追求の後だと気づいて得心がいったそうです。

(86)…10回目を見て、「BBMという名のジクソーパズルが次第に完成していくような。」ですって。今思うとぜんぜん、枠くらいしか出来てない頃のような。sorryの件も謎のまま。今となってはどちらでもいいかな、の心境です。

(85)…この日、10回目を見に行ってます。テントでどっちがsorryを言ってるのか確認しないと、と。どうもジャックらしいですね? 舅の話題なども。

(84)…イニスの「殺気」について。ライフル持参でジャックの元に、は穏やかでない気がしましたが、そもそもジャックがイニスを放牧地に訪ねていったとなると? と後に話題になりました。

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BBM備忘録(83~67)

2006013111285493  まだ、あまりうちとけていない頃の2人です。この後、イニスが体を洗い、ジャックの絶妙な視線が~。そして「2週間でやっとまともに口をきいたな」の直後に「Snow」が流れることに14回目の鑑賞で気づきました。2人の楽しい時間が始まる。
 タイトルにだまされましたが、アルマとのそり遊びでイニスはこのあたりを思い出してたんですね。きつい仕事もイニスには(原作によれば)「人生でこんな楽しい時間を過ごしたことはない」ほどのものでした。あの頃、イニスのそばにはジャックがいたんですよね。

 久々にBBMのサントラをランダムに聞いてます。思いがけない順番で曲が出てきて面白いです。やはり「BBM3」「The Wings」には胸が詰まってしまいます。エンディングの2曲も。
「He was a friend of mine」、途中からハーモニカが印象的で、ジャックを思い出してしまいますよー。歌の通り、イニスにとってもジャックにとっても互いがたった一人の友達だったんですよね…。

 今回は(67)~(83)、4月12日から27日までの分をご紹介します。

(83)…最後の逢瀬のリハ画像、ハッピーエンドを思わせる明るさがあってつい妄想しちゃいました。そんな道もありえたはずなのに。(涙)

(82)…イニスは説教タイプ? 舅の「男はアメフト」発言から男らしさ、女らしさの呪縛について。

(81)…sino。さんのBBM好きへ20の質問への回答。1日2記事も書いていたようです。元気があったなー。(汗)

(80)…感謝祭ディナーでのイニスとジャックのファッション、釣りに行ってない話、羊を1頭撃つか、と豊富な話題?

(79)…アメリカの離婚システム。何かと話題の対のシーンの話など。

(78)…愛と結婚は無関係、アルマはイニスを愛していたのか? 

(77)…凪さん宅のBBM(4)に感心してますね。(度々記事の中で紹介してますが、URLが変わっているのでご注意ください。)「思い詰めてる自分を笑い飛ばすくらいでないと、BBMとは付き合えません」と。アルマ休日出勤の謎もこの頃、解けた模様です。

(76)…BBMの脚本(70P)でペキンパーの「昼下りの決斗」(Ride the High Country)に触れているとか、青あざのことをBlack&Blueというとか、興味深いコメントのご紹介。

(75)…9回目鑑賞の翌日。思いがけず大スクリーンで見られて感激でした。もっと深くBBMを理解してから、というか今、このスクリーンで見られたらよかったんですが。だんだん上映館が減っていき寂しさを感じていたような。

(74)…「BBMをどんな映画と位置づけるか混乱してしまって。ゲイ映画じゃないような気がしてきたし。」ですって。「こんな映画」と括ってしまう必要はないんですよね。とにかく喜怒哀楽、愛別離苦。人生の全てが詰まっている映画です。

(73)…最後の逢瀬のシーンをネットで見て複雑。YouTubeで回想シーンまで見られることを後に知りました。以来、何度も何度も見てますが。この記事で初めて凪さんのBBM記事に触れています。

(72)…BBMの最初の30分をすっとばしたらどうなるか? アルマの離婚も唐突、というレビューにびっくり、の話。そしてJack Nasty.の台詞について。アルマについて書いても楽しくないそうです。というか積極的に語る気になれません、イニスとジャックについては別ですが。

(71)…ジェイクはダ・ヴィンチ顔(?)という話題。そしてBBMが「純愛映画」と呼ばれることへの違和感。

(70)…アルマJr.とキャシーについての考察。

(69)…7,8回目の鑑賞で気づいた箇所について。イニスとジャックのラブシーンが不自然に見えたという意見に対してあれこれ。

(68)…8回目を見た翌日。イニスとジャックの4回のキャンプが起承転結になっている? 

(67)…BBMを誰の視点で見るか。「単なる不倫映画、奥さんが可哀想、という意見にはウンザリ」と。この頃からそうだったんですねー。

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BBM備忘録(66~51)

Sheepherders D1_1_b1950gmcbbm_1  そそられる求人広告と、$60,100で落札されたジャックのピックアップの内部写真。BBMの4月の大きな話題でした。あの頃は毎週BBMを見に行けて幸せでしたー。

 今ももちろん幸せです。トラが戻ってきてくれて、平静な気持ちで記事を書けるのですから。前回の備忘録はトラがいなくなった翌日に書きました、何かしないと気が変になりそうで、半分書き進めていたのをなんとかアップしたのです。翌日にはさらに理性崩壊が進んでしまいましたがー。

 今回は51~66をご紹介します。一気に25記事はしんどいので、50記事を3回に分けさせていただきますね。3月26日から4月11日までのものです。

(66)…イニス離婚、ジャック駆けつけ場面でアドバイスするリー監督。コメントを頂き、ここが2人の最初の撮影シーンと知ってびっくりでした。

(65)…何も起こらないとされる最初の30分に実はいろいろあるのになあ、といった話。

(64)…リクエストを受け、ラリーンについて。今思うとまだまだ浅薄な考察でしたが、考えることによって少しは彼女がわかったような。

(63)…7回見て、やっとオープニングとジャックの自宅から帰るときの車の走り方が逆、その意味がわかりました。「ああ、イニスはジャックの魂を連れて帰るんだ」。

(62)…AdvocateサイトのBBM特集のご紹介、川本三郎さんがキネ旬に書かれた「サドル・パル」のことなど。イニスは鞍(サドル)のカタログくらいしか読まないのでしたね。

(61)…7回目の「BBM」見たけど、これで気が済んだとはぜんぜん思えない、ですって。この頃は毎週BBMを見られて幸せでした。US版DVDの特典映像の「速報」も。

(60)…急にイニスが身勝手…、と思うようになったらしいです。やり直すチャンスは何度もあったのに…と。

(59)…4月4日。ヒースの27回目のバースデーであり、US版DVDの発売日でした。

(58)…ジャックのピックアップが落札されたという話。そしてジャックはともかく、イニスはジャックを「意識していたのか?」といった話題。

(57)…ジャックの壁紙を貼り付けて喜んでおります。トレイラーやオープニングの話など。

(56)…またまたBBMが価値ある賞を受賞、の話題。川崎では4月14日で上映終了でショックを受けていたり。

(55)…6回目を見た翌日。ピックアップがオークションに出ていた頃なので、まじまじと車を見つめてしまったらしいです。

(54)…映画の行間を読むとは? そして最初の30分は何も起こらない、とされることへの疑問(初めてではなかったと思いますが)。

(53)…ここに来てイニスよりジャックに思い入れが、ですって。この頃(3月末)からだったんですかーって本人、すっかり忘れております。

(52)…アルマについて。ぜんぜん乗り気でないのが読んでてわかります。(苦笑)

(51)…友情について、かなり恥ずかしいことを書いてます。出来れば読まないでくださいませー。(汗)

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ブロークバック・マウンテン(100)

Brokebackmountaina_1  私のBBM語りもついに100回目となりました。いつも読んでくださってありがとうございます! 公開を待ちきれず溢れる思いを書き始めたのが1月18日、4ヶ月もたってないんですね。(汗)
 自閉的に語るだけで満足でしたが、思いがけずたくさんの方に読んでいただき、コメントも山ほど。言葉にできないほど感謝しております。きちんとレスできなかったことも度々で申し訳ありません。
 これからも気が済むまで、BBMについては語りつくした、と思える日まで続けますので、よろしかったらよろしく♪

↓BBMのポスターコレクション、25種類もあります。イニスとアルマJr.の乾杯シーンは珍しいかも。それぞれクリックで拡大します。
http://search.barewalls.com/cgi-bin/search.exe?S=Brokeback+Mountain&GCLID=CKP3tuGd9oQCFRc3IgodmSg6BQ&PRODUCTID=248138

★以下、ネタばれとなります。

 さてさて。記念すべき(100)には何を書こうかとあれこれ考えたのですが。やはりこれでしょう! 「まどろみの抱擁」@真紅さん。ナイス・ネーミングです♪
 私がジャックはラリーン、ラショーンと。イニスはキャシーとだけ踊った、という話を書いたら、みやこさんから素晴らしいご指摘が! この回想の、イニスがジャックを背後から抱いたシーンが「最高のダンス」だと。

 これ、ダンスだったんですね。そうですよね、イニスの片手はジャックの腰に。なんで首に両腕を回さないんだろうと思ってましたが。軽く体をゆすって歌まで歌ってくれました。本当にダンスですよ。
 背後から、イニスは嬉しそうな顔でジャックに近づいてきます。あのジャックの後ろ姿に幼い頃の自分を見、「立ったまま眠るのかい」という母の言葉を思い出したんでしょうね。

 突然ですが、下記は大好きな映画「ラブ・アンド・ウォー」の感想です。
 主人公は若き日のヘミングウェイ。戦火の中、愛する年上の看護婦と結ばれ、その部屋で踊る。そのときヘミングウェイが言うのです、「世界一美しいワルツだ」。
 私も今までそう思っていたんですが、BBMのこのダンスシーンは、あれを超えてます。
http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_2c96.html#comments

 イニスは「また朝会おう」とジャックから離れていきます。
 彼を見つめるジャックの背中。そして、あのなんともいえない瞳でイニスを見送る。
 ジェイクの目ってなんて雄弁なんでしょう。もう言葉は要らない、あの目がすべてを語ってます。

 イニスがくれた至福の瞬間。ジャックが幸せだったと見るものにここまで納得させるのはジェイクの「目の力」ですね。目の綺麗さではジュード・ロウとジェイクが双璧だと思いますが、ジュードは「スターリングラード」、ジェイクは「ジャーヘッド」で共に狙撃兵を演じているとは象徴的。狙撃兵は目が命、なのです。

 ところで、この回想シーンはたそがれどきでした。昼と夜の境目、「逢魔が時」ともいいますね。「オオマガトキ(大禍時)」の転で「禍いが起こる時」の意だそうです。ある意味、この体験もジャックにとっては禍いだったのかもしれません。これさえなければ20年もイニスに執着せずに済み、新しい道を模索できたのかも。考えても仕方のないことですが。

 プルーが紡ぎだしたこのシーンはBBM原作の白眉だし、それを脚本にしたお2人マクマートリー、オサナ。そして映像ならではの魅力で描ききったリー監督と全てのスタッフ、キャストに感謝あるのみです。ほんとに書いてくれて、作ってくれてありがとう♪

 あー、またBBMが見たくなりました。来週も映画館にGO! です。

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ブロークバック・マウンテン(99)

Broke6_1  今日で99記事目となりました。書き始めたとき、せっかくだから(99)まで書いてみるか、だったのですが、恐ろしいことに、まだまだいけそうです。なんで100でなく99かというと、当時使っていたスキンは「最近の記事」に「ブロークバック・マウンテン(00)」でちょうど1行に収まったのです。

 が、スキンを変えたらタイトルが2行になってしまいました。この方が見やすいですか。まあそんなわけで3桁になっても当分、書いていきそうですのでよろしくお願いします。

★今日はバンダナの話題から、山での二人の関係、あれこれ。以下、ネタばれです。

 なつかしいですね、このバンダナ。妙な書き方ですが、ラストはいつでも20年後の悲しい現実なので。どうしても「63年の山はヨカッタ」となってしまいます。

 sino。さん宅の「BBM好きへ20の質問」で、私はこのバンダナが欲しい、と回答しました。さりげなく傷口をぬぐうジャックと、その手からバンダナを奪って自分で拭うイニス。そして帽子の下に視線を隠すジャック。予告を見たときから大好きなシーンでした。

 当時は、イニスがずいぶん邪険にジャックの手を払っている、同性にこんなふうにされるのが不快なのか、と思ったりしましたが。それより細やかに世話してもらった経験がないのかも、思いがけないことされてビックリ、ですかね。ジャックも、バンダナを濡らして、ほら、と手渡すならともかく、いきなり傷口に…ですからね。細やかな神経というか、イニスが愛しくてそうせずにいられなかったのか。

 この後、ジャックは「食料をなんとかしないとな。羊を一頭撃つか」とさりげなく爆弾発言をします。羊番が羊を撃つ? そりゃ1,000頭もいるんだから「分かりゃしない」かもしれませんが、生真面目イニスには承服できません。2人の性格がよく分かる場面です。

 けっこう我侭でとんでもないことを言うジャック。あくまで常識的に穏便路線でいくイニス。ジャックは弟タイプ、イニスはどう見てもお兄さん。実際、ジェイクよりヒースは1年8ヶ月ほど年長ですが、役の上では同い年です。でもそれを無視しても、二人は兄弟って感じです。もっと言えば、イニスが父でジャックが息子?

 ジャックが実の父親と合わないことは、冒頭のバーのシーンで早くも明らかにされています。まず「俺はオヤジとうまくいってない」ことを強調してました。後に義父ともダメなことが分かりますが、山ではどちらも未婚です。イニスは既に結婚が決まってましたね。

 それはさておき、実父と合わないジャックは山で自分を愛してくれる父的存在をみつけてしまった、それがイニスだった、と私は思うのです。実父とも義父ともうまくいかない、でもジャックにだって父は必要なはず、それがイニスだったのでは? 

 実際、イニスは射撃の上手いところを見せて、ジャックに範を示します。息子に自転車の乗り方を教えてやるパパみたいな感じです。イニスも頼られてまんざらでもない様子。

 でもイニスも孤独なのです。両親は他界、兄も姉も所帯を持って(自分もすぐにそうなりますが)。独身最後の時間にジャックと出会ってしまった。無意識に兄、父の役割を演じていたが、癒しがたい孤独をなんとかしてほしい。

 2日目の夜。テントでジャックにすがりつくイニスはジャックに家族すべての愛を求めていたように見えました。そしてジャックは、前にも書きましたがあの時のジャックは、イニスの父であり母であり、兄であり弟。姉でも妹でもあった。つまりすべての家族だった。そのように私には見えました。

 ジャックからしてみれば、イニスは求めて得られなかった、自分を認め愛してくれる父。イニスにとっては、ジャックはやはり求め続けた(十分に愛を注いでもらえなかった)すべての家族。もちろん、その前に2人は互いにとってのother  half、半身だったわけですが。この時はまだそのことには気づいていません。

 やがて別れがきて、先にイニスが、そして後からジャックが本物の父親になります。その後もイニスとジャックの「擬似父子」関係は続いたと思われますが、それはまた別の機会に。

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ブロークバック・マウンテン(98)

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 出演料上乗せを訴えていたランディ・クエイドが訴訟を取り下げたそうです。なんだかよく分からない結末ですね。

http://www.flix.co.jp/page/N0008307

 本日はキャシーとアルマJr.のお話です。

★以下、ネタばれとなります。

 先日、キャシーについて「ある意味でジャックの分身」と発言された方がいて、ええっ、だったんですが。キャシーを通して「ジャックのイニスへの愛が彼の孤独を癒すことができないやりきれなさ」を表現している、との深い読みに、感服した次第です。

 一応、キャシーについては(47)で触れてます。イニスが自己紹介したとき、名前と姓の間にかなりの「間」があったことから「ジャックの影を感じる」と書いてますね、私。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/47_4c16.html#comments

 その「間」は、やはり何度見ても、かなり空いております。ジャックはあの時(初対面だから当然ですが)イニスに握手を求めました。キャシーはイニスの手を掴んでダンスフロアーに直行。はじめてイニスのダンス・シーンとなります。

 ジャックはラリーン、ラショーンと踊ってますが、イニスはキャシーとだけ。アルマとのダンスシーンはありませんでした。アルマとのレジャーはそり遊び、野外シアターくらいですか。喧嘩騒ぎになった花火見物とか。外ばっかり?

 キャシーは男性から見ると魅力的なんでしょうね。(47)にも男性からのコメントが。同性からは嫌われるタイプかもしれませんが、私はベタベタした感じは受けず、さっぱりしたイイ女だと思いました。私の中の男性がそう思ったのかもしれません。

 イニスに仕事を尋ねると「今日は牛の去勢をした」と答えます。普通はここで「なんて男」となりそうなもんですが、キャシーは却ってユニークで飾らない、と魅力を感じたようです。看護学校に行きたがってる、という設定に通じるものがあるかも。

 ジャックは男、キャシーは女ですが、BBMの場合、表向きの性別に囚われていては見落とす点があるかもしれません。何度か書きましたが100%の男、100%の女はいない。必ず自分の中に異性がいます。人によってその割合は様々でしょう、私もどのくらい男の部分があるかは?

 話がそれましたが、「面白いから惚れるんじゃない」にも男女の別はないですね。ジャックもキャシーも寡黙なイニスの本質に惹かれたのでしょう。「あなたがわからない(I don't get you.)」とキャシーは涙しますが、ジャックもきっと同じだったと思います。どうしてもgetできないイニスを、ジャックは求め続けたのですが。

 さて、アルマJr.です。最初にこの名を聞いたとき違和感を覚えました。娘にJr.をつけるとは? 原作文庫の注にもあるように、やはりJr.は息子につけるのが普通のようです。しかし何方かが書かれてましたが、アルマJr.はイニスJr.といっていいくらいイニスに似てますね。プルーはそのつもりで彼女にJr.をつけたんだと思います。

 名前の通り「アルマ」としてのアルマJr.はイニスを慕い続けます。アルマは途中から出てこなくなりますが、その分、娘のJr.がイニスに執着しているのかも。

 キャシーを連れてJr.に会いにくるイニス。Jr.の顔が曇ります。店では「パパは再婚するかしら?」、キャシーは既に再婚相手の候補として娘と会っているのですね。「パパは結婚向きじゃないかも」と、深くは分からないまでも父の複雑な性格をJr.は知っているのです。

 ここで、Jr.がコーラのビンをしきりになでていることに皆さん、お気づきでしょう。キャシーとイニスが踊りだしても画面の右端でまだビンをなでています。ストレスを感じるとビンをなでる癖があるのでしょうか? 

 冒頭ではジャックと飲みに行ったイニスが、軽くですがビールビンをなでていたようです。癖とまでいえるのか、そしてJr.に遺伝したのか、そこまでは判然としませんが。シチュエーションとして、どちらも初対面の相手と一緒、という共通点はありますね。

 キャシーと別れた後、アルマJr.はイニスに同居話をもちかけます。先日、やっとピンときました、これはキャシーに張り合っているのだと。「ママが厳しい」のも本当でしょうが、それを言うとイニスが心配するから黙っていた。が、愛する父にあんな女がいたと知って、Jr.は事実を話し同居を申し出たのでしょう。でも断られました。分かりやすい映画なら「じゃあキャシーと暮らすの?」くらい聞いたでしょうが、そこはBBMですから。

 イニスの口調から、キャシーとも暮らす(結婚する)気はなさそうだと判断してアルマJr.はそれ以上、追求しなかったのではないかと思うのですが。

 本当のところは分かりませんが、そんなことまで想像させるBBM。11回じゃ足りないかも、また見に行ってしまいそうです。 

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ブロークバック・マウンテン(97)

Brokeback138 昨夜、11回目の登山をしてまいりました。ぎりぎりまで行けるかどうか、だったのですが、やはり行ってよかったです。初めて行ったシネコンでしたが、ちょっと画面が暗めで残念でした。客席は200弱、半分くらい埋まってました。上映は1日1回のみ、レディスデーの夜とあってOL風の方が多かったようです。

 10回目の日比谷シャンテは祝日の1回目。やはり半分くらい埋まってましたが、ほとんどリピーター? 連休初日の初回にわざわざ来るって、そうとしか考えられない。たいていの方は前日までハードワークで、連休初日はゆっくりしたいでしょうに、熱心ですよね?

 下記はBBMの名台詞集(memorable quotes)です。資料集の一番下、「BBM(2005)」からも飛べますが、脚本をお持ちでない方にお役立ちなのはもちろん、持っている方もいちいち該当ページを開くのが面倒ですよね。主な台詞が収録されていて良いですよ。思わず読みふけってしまいます。

 http://www.imdb.com/title/tt0388795/quotes

★以下、ネタばれとなります。

 作日はよく笑う女性グループがいて、ジャックがロデオの真似でこけたり、アルマJr.がモンローの店でピーナツ瓶を崩してしまうシーンとか。これはきっと再会のあのシーンでも笑うだろうと思ったら、案の定、でした。別に気になりはしませんでしたが。

 離婚成立、ジャック来訪のシーンでは、やはりイニスは思いきり遠くの車を気にしてました。ジャックばかり見ていては見落としてしまうシーンが多いのね、と反省。

 さて。今日の画像は3度目のキャンプですね。昨日はりつけた、アルマ宅でジャックのことをばらされイニスがキレた次のシーンです。ここでイニスが「ラリーンとの関係は普通か、疑われてないか」とジャックに尋ねますが。最後のキャンプでは、ジャックがイニスに「再婚相手はいないのか」と。口火を切ったのはジャックでした。

 ここも対のシーン…になるんでしょうか。最後のキャンプの前にイニスはキャシーと出会い、ジャックは牧場主任と怪しい関係に。ジャックは心にわだかまりがあり、真実は言えないが、ある程度、吐きだしておきたかったんでしょう。「牧場主任の妻と」と大ウソこきますね。でも「つきあっている相手がいる」とだけイニスに言っておきたかったんでしょう。それで少しは気が楽になったのか。

 3度目のキャンプではイニスがアルマにジャックとの件を知られていたこと、その恐怖をぬぐうためにジャックに焦点をぼかして質問している。最後のキャンプではジャックが同じことを。お互い、女のことはどうでもいいのでジャックはイニスからキャシーのことを聞いても特に反応はなし。却ってそんな女がいてくれてほっとしたかも。

 だってジャックはあのとき、牧場主任と、ですからね。「相手の夫(本当は妻)かラリーンに撃ち殺される」と笑いますが、そんなジャックにイニスは「自業自得」なんて、後から考えると怖いことを言ってますよね。

 他にも気づいたことがあるのですが、続きはまた明日にでも。

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ブロークバック・マウンテン(96)

Brokeback_12 未婚の私は当然、離婚もしたことはないのですが。いつぞや紹介した沖藤典子さんの本には「離婚は大変なショック。離婚を望んだ方でさえそうなのだ」とあって、言い出した方もそうなのかー、別れてバンザイって訳じゃないのねーと考えこんでしまいました。そういえば夫から「君のやることは全て結婚生活の邪魔だ」と言われ続けた知人は、離婚成立後も頭痛が治らず、ずっと薬を飲んでいたし…。

 と、今度は「離婚は死そのもの」というフレーズに出くわして仰天。ヒース出演の「チョコレート」のフォースター監督の言葉です。「チョコレート」の感想は下記から。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/post_5061.html#comments

★以下、ネタばれでーす。

 昨日の(95)の続きになりますが、娘たちを愛していた(ヒースもイニスが素直に愛せたのは娘たちと言ってました)イニスにとって、離婚は青天の霹靂だったと思います。傍から見ると稼ぎ悪い、勝手だし暴力的。それだけで裁判で負けちゃうのは見え見え。おまけに(アルマは絶対に離婚理由として公にできないけど)ジャックの存在があります。

 離婚=死。ついジャック視線で考えてしまいますが、あの頃イニスは、それこそ死ぬほど参ってたんでしょうね。原作では離婚の件はジャックに電話で伝えた、となってます。それで勘違いしたジャックが車を飛ばしてきた、といった程度の記述。

 ラリーンに電話するときに「そんなこと(電話)をするのは2度目だった。(中略)いや、この通りぴんぴんしてるぜ、とジャックは言うだろう。言うに違いない。だがそうではなかった。電話に出たのはラリーンで」とあって、はー、イニスはそんなこと考えながら電話したんだ、せつない。今ごろなんでしょうか、ちゃんと読んでないのがバレバレですね。(汗)

 原作と違い、映画ではジャックが訪ねてくるこの場面はきめ細かに描かれてます。「離婚成立」と(だけ?)書いた葉書をジャックが受け取り、満面の笑みでやってきます。脚本では、ジャックは、

Had to ask 'bout ten different people in Riverton where you was livin'.

 イニスの住処をざっと10人に尋ねた。(字幕では「あちこちで聞いた」でしたか?)10人近くですか。確かにイニス、ぎょっとしますわねえ。自分らの関係が10人にばれた! わきゃないのですが、それでなくても離婚で傷ついた心は乱れまくったことでしょう。娘たちと一緒のところにジャックが来るっていうのも、なんだか。

 しかし、なんで前の住所(?)で葉書書いたのでしょう。ショックのあまり引っ越したことを忘れた?

 イニスもすまなそうにしてたけど、やはり娘たち優先。月に1度の面会権は逃したくないわけですね。幸い、娘たちからも慕われてましたし。

 やはりここは、離婚されたことがイニスにとってどれほどショックだったか理解しないと、ジャック可哀想で終わってしまう(て、今までの自分のことですが)んですね。

 今日の画像のシーンも、イニスがどれほど恐れていたか分かるシーンだったんですね、実は。ご指摘いただくまで、ここでイニスがブチギレしたのはアルマにジャックとの件を詰られたから、と思い込んでましたが。

 アルマをグーで殴りそうになったのも、娘たちのByeにも応えず(全く耳に入らなかったんでしょう)立ち去ったのも恐怖故ですか。幼少時の刷り込みって恐ろしいですね。結局、ジャックの死という犠牲がなければ、イニスは素直な心を取り戻せなかったのでしょうか。 

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ブロークバック・マウンテン(95)

Images_e ★今日はもう、最初からネタばれなのでご注意願います。

 イニスから離婚成立の知らせが届き、大喜びでやってきたジャック。脚本では離婚を知らせた葉書を手にしている、となってますが映画には葉書は出てきませんでしたね。リー監督、ほんと控え目な演出。

 ここでのジャックは見ていて本当に気の毒ですが、私はこのシーンを大きく読み違えていました。(93)に頂いたroymaniaさん(ご教示ありがとうございます)のコメントで愕然となりました。

 イニスがよそよそしい態度を見せ、視線を向こうに。白い車が走っていきました。私はジャックが、辛い事実を知って思わず顔を背けた、と解釈してたんですが。ぜんぜん違ってました。脚本にはこうあるのでした。

A car drives by,slows down. Ennis glances at it, nervously. (63ページ)

 なぜnervouslyなのかというと、イニスは恐れてるんですね。そんな遠くを走る車から2人の関係がばれるはずもないのに。離婚の痛手もあってますます神経質になっていたのでしょうけど。

 私はずーっと勘違いしてました。単にジャックが目をそらして、そこに車が走っていっただけだと。脱力。

 イニスが車に怯えていたとなると、このシーンの重みが全く違ってくるのです。それほどにイニスは他人の目を気にしている。自分たちの関係がばれることを恐れている。そんな彼が自分との生活を考えているはずもない。離婚したから同居できるんだ、と勘違いしてやってきたジャックの落胆はこのとき、絶望に変わったはず。あの視線の意味が分かれば、ジャックの涙も、メキシコ行きの意味もずーっと重いものになります。

 イニスが自分でなく娘たちを優先したこと。すげなく追い返したこと。それ以上に、離婚したのに人目を気にしている、自分との同居は今でもno way(論外)なのだと思い知ったこと。これだけショックが重なればジャックがメキシコに行ってしまうのも無理はないです。

 しかしイニスって。とりあえずジャックにはモーテルで待っててもらって(長時間のドライブで疲れてるんだし)夜、会いに行くことだって出来たはず。でもそんなこともイニスには考えられなかったでしょうね。町でンなことしたのは4年後の再会だけ(やむを得ず)で、それ以降はモーテルで会うなんて恐ろしくて。

 とにかくジャックは追い帰されました。 ジャックは自分を壊したかった、めちゃくちゃになりたかったんだろうなあ。

 ということを考えた後、最後の逢瀬のシーンをネットで見ました。もう泣けて泣けて、いまさらこのシーンで泣くなんて予想もしなかったので戸惑いましたが。ジャックの期待(ぬか喜びでしたが)と絶望の深さのギャップを改めて思い知ったからでしょう。

 3度目のキャンプ、これはイニスがアルマにジャックとの関係を詰られた後ですが。そこでのジャックはけっこう若く見えます。脚本によれば78年。が、ほんの3,4年でずいぶん老けてしまいました。前にも書きましたが、深酒が続くと白髪になるのが早いです。この間にジャックの苦悩も深まり酒に溺れていたんじゃないでしょうか。

 最後のキャンプでジャックが口にした「I did once.」(一度試した)は、一度だけイニスに同居を提案したこと(以前は何度も提案したと考えてましたが撤回します)、一度だけメキシコに行ったこと、一度だけイニス以外の男との同居を考えたこと(牧場主任?)、その全てかなーと思うのですが。

 ジャックはこの後、実家に戻って父にイニスではなく別の男とここに戻ってくる、と言ったようです。やはりあの牧場主任ランドールのことでしょうか。でも、彼はジャックとそうなるのを望んだでしょうか? 遊びの相手として見ていただけでは? イニスをいつか連れてくる、というのもジャックの一方的な希望に過ぎなかったですよね。

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ブロークバック・マウンテン(94)

Brokeback_6  こんな画像を貼り付けましたが、深刻な話題ではありませんのでご安心ください? 話だけで終わったチェリーケーキ(以前、チェリーパイと書いたのは、ダイナーで食べてたアップルパイに引っ張られて? 原作も脚本もチェリーケーキでした。なお、イニスが食べてたのはアップルパイと脚本に明記されておりました。)のことなど、今日は軽めの話をいたします。昨日がヘヴィだったもので。

 まずはkabioさんの傑作記事をご紹介。「くだらない」と謙遜されてますが、私はとっても楽しみました。原作に沿った内容です。BBM未見の方にはネタばれ?

http://kabio-z.cocolog-nifty.com/on_the_edge/2006/05/sometimes_i_mis.html

★以下、映画の中身に触れますのでご注意くださいませ。

 先日、食べ物の話をしましたが、その続きです。食から見たアメリカのお話は興味深いですね。

http://niki-kitchen.web.infoseek.co.jp/co_usa.html

 上記にもありますが、アメリカ人というと不器用(料理をしない)というイメージが以前はありました。お菓子は歯に沁みるほど甘いし、健康に悪そう。でもって大味、量が多い。いいレストランの基準は「量が多いこと」と言う人もいます。私もLA、アリゾナ方面に数日、滞在しましたが、どこに行っても大量で困りました。

 いちばん美味だったのはメキシコ料理のテイクアウトですね。英語を全く話さないおばさんとおばあさんが作ってました。レジや客との応答は8歳の坊や(英語達者)が。テイクアウトなら適量買えていいものです。でも普通のアメリカの店では、やはりケーキ1切れのテイクアウトでも巨大だし、味はイマイチ。

 さて。中西部はドイツ系が多いようなので、当然プロテスタント主流でしょう。というかイニスの方はメソジストでしたね。日本では詩人の八木重吉が信者だったそうです。ざっと調べてみましたが、流行のハワイでの挙式がヒットしたり。ポピュラーな宗派なんでしょうか。

 一方ジャックのママが信者だったペンテコステ派は、プレスリーの両親が熱心な信者だったとか。やはり歌に関係が深い? 原作の解説には「20世紀初めに興った」とあります。私も初耳でした。私、幼稚園がカトリックで大学がプロテスタントなんですが。成り行きでそうなっただけで宗教に深入りする気はないし、この話はこれにて打ち止め、と。

 イニスがジャックの実家を訪ねたとき、チェリーケーキを勧められますが、イニスは今は結構です、と。結局食べずに帰りましたね。イニスはいつ訪ねたのか。生のチェリーの旬が6月頃だそうです。が、ジャックの父の「この春、別の男の名を口にした」発言が。ここ、字幕では「ある年の春」でしたっけ、なぜわざわざぼかして訳したのでしょう? 

「この春」とはイニスとジャックが最後に会ったキャンプの後、ジャックが実家に寄ったのを指すんだと思います。となると、ジャックの死(草むらの感じからいって夏?)→イニスの葉書差し戻し→ラリーンに電話。その後、少し間をおいて(気持ちの整理)から秋に実家を訪問したのでは、と思います。やはりケーキは缶詰のチェリー(ダークチェリー?)で作ったのかも?

 最後に、ジャックが山で「俺は料理が下手だ。缶詰を開けるのは得意だが」といいますが(Pretty good with a can opener.)。私の高校時代(大昔・汗)の家庭科の先生が、「アメリカでは料理下手な奥さんをcan openerと呼ぶ」と言ってたのを思い出しました。だから缶詰ばかり使うってことですかね。今なら缶詰より冷凍食品、レンジでチンでしょうか。

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ブロークバック・マウンテン(93)

Brokeback_8  私が初めて「BBM」を見たのは3月7日。今日でちょうど2ヶ月になります。あの日の記事が(33)だったから、60記事も増えてますね、そろそろ高山病を克服しなければ、と思いつつ。(汗)

★以下、ネタばれとなります。

 今日の画像は貼り付けても楽しくないです。ここでのジャックの憔悴ぶりは見ていて辛い。「40ならこんなに老けてないはず」という人もいますが、私は違和感ないです。
 若い頃から重労働を重ね、内面の苦労も多い田舎の人です。都会で自分の選んだ道を生きている人より老けていても不思議でないはず。気の持ちようで同年代でも外観に大きな差が出るものです。ジャックのしらがは、大酒飲みだった証でしょう。
 
 今日は久々にジャックのことを書きたいのですが。まず、イニスと別れた後、テキサスでロデオ道化師に色目を使うシーン。
 あちこちで、あんなことをしてたのだろうか、しょーがないなあ、とにやにや。

 私はバーテンダーとジャックのやりとりがピンとこなかったのですが、昨日「11人のカウボーイ」を見たあとで脚本を読み、やっと合点がいきました。35ページの下の方です。

Bartender(seen it all)ジャックと道化師のやりとりを見ていたバーテンダーがこう言います。

Ever try carf-roping?(投げ縄をやったことは?)

Jack(nervous)ジャックはぴりぴりしてこう答えます。

Do I look like I could afford a fuckin' ropin' horse?

「俺が馬を買えるように見えるか?=投げ縄には馬が必要、その馬も買えないのに投げ縄(男を誘う)なんかしない。」ということでしょうか? 山での別れのときイニスに投げ縄するシーンもあったのに、このシーンとは全く結びつきませんでした。

「11人のカウボーイ」では10歳くらいの少年が馬上から投げ縄で見事に子牛をキャッチしていました。ropingってこういうことを指すのかあ、とイメージが鮮烈になりました。もし解釈が違ってたらごめんなさい。

 話は飛びますが、再会後、ジャックはワイオミングに通い続けました。ただの1度もイニスからは訪ねていかなかったのです。すんなり同居できてたら、すぐ喧嘩別れしたのでは、という意見をどこかで目にしましたが、遠距離恋愛だって破綻しやすいですよね。距離と時間がネックでダメになるのが普通。

 でも、ジャックは片道14時間の道を通い続けました。その15年を支えたのはひとえにジャックの執念、そしてそれを許したラリーンの太っ腹。このへんは、リンクよりすあまさんのブログ(BBM16)をご覧ください。ほんと、彼女の細やかな考察には感服です。

 もしジャックが「もう会うのはよそう」と言ったり別れるつもりで連絡を絶ったりしたら。イニスはどうしたでしょう? 「そうか」で終わり?
 何せイニスは、以前の予告キャッチ調に表現すれば「映画史上、最もアクションを起こさないヒーローの誕生」と呼びたくなるほど、なんにもしないキャラだから。ひたすら現状維持、はジャックには辛すぎたはずです。

 そして、I wish I knew how to quit you.の台詞。これは例のシーンに留まらず、常にジャックの心に渦巻いていた言葉なのでは? イニスにつれなくされるたびに、また会えない寂しさに耐え難いときに。「お前が恋しくてたまらなくなる」のも時々ではなく、いつものことだったでしょう。
 
 山での4年後、再会の喜びもつかの間。同居の提案は一蹴される。たぶん、会うたびにジャックは提案し、論外だとイニスは断り続けたのでしょう。

 ジャックは夢想家だったのでしょうか。 (83)で私はハッピーエンドの台詞に、イニスに「人生これからだ!」なんていわせてます。どこかの保険会社のCMみたいですが、本当にそう思ったので。
 40目前、もう若くはない二人。でも老いてもいない。晩婚のススメじゃないですが、やり直すにはまだ間に合う。過去の失敗を踏まえ、互いにいい関係を築いていけたのでは? 

 ここで本当にイニスが決断していたらなあ。前にも書きましたが、イニスの話に出てくるリンチで殺されたアール。惨殺死体で登場するだけの彼は、ジャックより、ずっと活き活きと幸せな人生を送っていたように思えてなりません。
 そういえばジャックも最後に登場するのは、正確にはあの逢瀬ではなく、ラリーンと電話中のイニスの想像シーンです。絶対に見たくないジャックの姿でした。

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ブロークバック・マウンテン(92)

209477bgif_w  ←拡大してご覧ください。なつかしの(?)マルボロのCM風です。右手の標識がナイス。最近は煙草のCMをあまり見かけなくなりましたが。まさにBBMは煙草のCMにぴったりの世界。イニスとジャック、ほんとによく吸ってましたよね。ウィスキーも飲んでました。コメントいただきましたが、ジャックは前の年に山にウィスキーを持ち込んだ、と原作にもありましたし、ウィスキーはジャックが買ってきたものだと思われます。初めてのイニスにはそんな知恵なさそう。

★以下、早くもネタばれです、よろしく~。食べ物の話ばかりですが。

Brokeback_mountain2_1_  このジャックはじゃがいも(私も里芋に見えましたが、たくさん種類があるらしいので)を剥き、煙草を吸い…、右にはイニスのぬうど♪ たいへん印象的なシーンですよね。じゃがいもの奥深い歴史は下記から。

 http://www.athome.co.jp/academy/world_history/wrh08.html

 昨日、やっとこさ原作文庫を探し出し、久々に読んでみたら。イニスとジャックは山でいろいろ食べてますねえ。シチュー、イニスが焼いた「石のように固い」スコーン、桃の缶詰(15ページ)。前に穀類は食べなかったのか、と書きましたが、ちゃんとスコーンを焼いてたんですね。でも、どうやって? と、検索。下記のレシピが!

http://www.city.kameoka.kyoto.jp/gyousei/kodomo/2002/dm/dm0020.html

 スコーンが入ってる黒い鍋。これ、キャンプにあったのと同じでは? (90)の画像の左下。ジャックの足元にある鍋です。ジャックがイニスの傷をぬぐうとき、鍋の湯でバンダナを濡らしますが、その鍋もこれでしたね? ダッチオーブンというのだそうです。

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 ↑確かにこんな鍋でした。このLODGE社の製品が定評があるようです。オーブン代わりにもなるとは便利ですね。私も欲しいかも。そして、イニスが炒め物をしたフライパンもダッチオーブンの一種(?)

http://www.fan.hi-ho.ne.jp/wanwan-2/text/food-1.htm

 上記の鍋のふたの部分が、あのフライパンに似てますよね。この2種類の鍋があればいろいろできそう。フライドポテトも作っていたようです。フライといっても炒め揚げかと思いますが。目玉焼きをフライドエッグといいますね。鍋の蓋に浅く油を入れればポテトも揚げられますか…。

↓出たー、って感じ。そんなに「男」を強調しなくても。(笑)

http://ww3.tiki.ne.jp/~upfield/dutc100.htm

 ついでに、コヨーテのballsが「リンゴなみのでかさ」とイニスが言ってましたが、現在の日本で流通しているような大玉ではないでしょう。アメリカの友人宅で庭のリンゴで作ったアップルパイを頂きましたが、かなり小ぶりの青りんごでした。テニスボール位の大きさだったと思います。

 リンゴの歴史は下記から。アメリカ全土にリンゴを広めたジョン・チャップマン(種撒きジョニー)の話も載っています。彼を題材にしたディズニー絵本を昔、持っていました。宣教師でもあった彼は、行く先々でリンゴの種を配ったそうです。

http://www.town.itayanagi.aomori.jp/vrh/default.asp?ThisMenuID=002

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ブロークバック・マウンテン(91)

Brokeback007_1

 今日はアダルトな話題にしようかと思ったのですが、はっと気づけば子Brokeback026_1供の日。まずい? というわけで急遽、話題変更です。別にお子ちゃまがここ読んでるわけでもなかろうに。(笑)画像もさわやかー、な出会いのシーンです。イニスと握手できて嬉しそうですね、ジャック♪

 えー、(90)で「BBM」の食べ物の話をしましたが、みつ豆さんから興味深いコメントを頂きました、ぜひご覧くださいね。チェリーパイの旬は6月頃ですか。(コメント自体ネタばれです、ご注意ください)

 MOVIESTARの最新号がとっくに出てますね。確か1日に店頭で見かけてチェックしましたので、ヒースとジェイクの情報を少々。

 ヒースは身長185、体重は不明。ただしミシェルの妊娠中に11キロ増えた、て。一緒に栄養とりすぎたんでしょうか。ジェイクは183センチ、体重は推定75~80キロ。「ジャーヘッド」にはガタイのよさを見込まれて…らしいです。メンデス監督、「君、いいカラダしてるね。自衛隊に入らないか、じゃなくて『ジャーヘッド』に出ないか」???

「BBM」の次の撮影が、ヒースは優雅にヴェネツィアのプレイボーイ、ジェイクは砂漠の兵士! すごい差ですよねー。「カサノバ」は6月17日封切り、早く見たいです。「ジャーヘッド」はDVDリリースが7月28日でしたっけ。うーん、DVDでもう一度ジェイクのサンタ踊りを見る…のかなあ、私?

 今日はネタばれのような、そうでないような。別にいいのかなあ。以下の話題も本編とは無縁な気がするし。

 いえ、リー監督の少し前の発言。「ヒースとジェイクが(ゲイ役を演じたことで)今後どうなろうと知ったことではない」つうニュアンスの発言が顰蹙をかったとか、なんとか。私もそれをどこかで目にしたときは「?」でしたが。

 でも、これって何か質問されての答えですよね? たとえば「ゲイ役を演じた二人の今後をどう思われますか、監督として責任を感じませんか?」とか? そんなしょーもない質問にウンザリして答えたのが、上記の発言だったのかも。

 でも仮に、質問への答えではなくリー監督がいきなりこんな発言をしたのだとしても。私は冷たいとは思いません。ヒースもジェイクもあの役を引き受けるリスクを承知していたはずです。それで俳優生命の危機がもし来たとしても(杞憂だと思いますが)。覚悟して臨んだ仕事でしょう。

 監督もヒース、ジェイク、その他のキャストスタッフもプロとしてきちんと仕事をした。そう、仕事なんですよね。リスクもあるけどアン・リーの映画に出たい気持ちはヒースもジェイクも強かったでしょうし、リー監督も望んだキャストだし、それで皆がきっちり仕事して「BBM」が完成し高い評価を得た。

 映画が完成しプロモーションが終われば皆、次の現場へ。その後のヒースとジェイクのことまで構ってられないですよね。書いて楽しい話題でもないのですが、前から気になっていたので。メイキングでリー監督はヒースとジェイクを褒めてましたよね。「ゲイ役を引き受けたからではない。役にdevoteしたからだ」(違っていたらごめんなさい)

 それにしても、ヒースは最初ジャック役をオファーされ「ジャックはできない。イニスなら出来る」と言ったそうで。ジェイクは逆にイニス役をオファーされると思ったらジャックの方で意外だったとか。面白いですね。今となってはヒース=ジャック、ジェイク=イニスは私には考えられません。

 最後に、これも楽しくない話題です。ランディ・クエイドが出演料を上乗せしろと訴えている件。キネ旬の最新号でも取り上げられていて、「日本では近年、スルーされるかビデオリリースで終わるような映画にしか出ていないのに。アカデミー賞を獲るような映画に出演できただけでよし、とは思えないのか。」とあって、同感です。あの意地悪なアギーレの演技はなかなかでしたが、出演料の件は後味が悪かったですね。

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ブロークバック・マウンテン(90)

Brokebackcampfire2  某レビューで「BBM」に出てくる食べ物がどれもこれも不味そうだというのがありました。アン・リー監督の「恋人たちの食卓」と対極をなす、と。あの映画には豪勢な中華料理がこれでもか、と出てきて見てるだけで胸やけしそうでした。私は中華粥でいいです。(笑)

 この画像、右上の赤いものはヘラ鹿の干し肉ですかね。熊に出くわしたイニスが食料を失い、豆はヤダ、というジャックのためにヘラ鹿を撃った後。前にも書いたけど穀類は食べてなかったんでしょうか、乾パンとか。2度目のキャンプではイニスが「あの頃みたいに」と豆缶を持参しますが、自宅のキャビネットに入ってたやつかな? アルマが「電力会社で求人よ」と言うときにイニスが取り出してました。(★追記;キャビネットから取り出したのはシルバーのポットのようです。お詫びして訂正します。5月11日)

 私、前から感謝祭(アメリカでは11月の第4木曜)の食卓に上るローストが気になっていて、たぶん七面鳥だろうけど。て、脚本にちゃんとJack slices the turkey.て書いてあるじゃないですか。↓ブッシュ大統領もイラクでこんなことしてました。

http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200311270410.html

 レシピは下記から。やっぱり焼きあがるまで2時間かかるんですね。オーブンに入れてしまえばあとは手間いらず、その間に他の料理が色々出来ますが。ラリーンは3時間かけてディナーの料理をつくった。ちゃんと味わえ、とジャックは舅と戦ってましたよね。

http://www005.upp.so-net.ne.jp/antaios/recipe-turkey.htm

 このレシピはクリスマス用(日本では感謝祭はなじみがないし)ですが、感謝祭のローストにはクランベリーソースが欠かせないとか。ちなみに感謝祭の時期は空港も家族の元に帰る人でごったがえすので、旅行者は要注意だそうです。イニスもアルマの家に呼ばれてましたね。さんざんなことになりましたが。毎年、呼ばれていたのでしょうか。

 ジャック宅では毎年、あんな冷え冷えしたディナーだったのか。だとしたらジャックはますますため息の日々ですよね。舅が来るたび疲労とダメージは年毎に耐えがたくなっていく、と。…ボビーの前にあったシチューもなんとなく不味そうだったなあ。さっきのレシピには、ローストが余ったらシチューにしろと。

↓しかし、いくらローストが面倒といっても、こんなの飲みたくないですよね?

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091100599386.html

 イニスがダイナーで食べてたタルトだかパイのようなものも、あんまり美味そうじゃなかったし。アメリカン・パイ(練りパイ)でしょうね。たしかに食欲をそそる食べ物ってあまり出てこなかったかなあ。ジャックのママが焼いたチェリーケーキを見てみたかった。

 あ、私は豆好きです。キャンプで缶のまま火にかけて沸騰してた豆缶はけっこう食欲をそそりました。トマト味なのかな? いわゆるチリコン缶? 豆が食べたくなってきました。茹でた大豆を常備して玄米に載せて食べてますけど。今朝も食べようっと。

 というわけで、今日は食べ物の話に終始してしまいました。明日はまた、別の話を。

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ブロークバック・マウンテン(89)

Co2  もうアルマのことはいいよ、なんですけど。(笑)海外ではDVDが出たためか、新しいレビューがたくさん読めるようになり。で、相変わらず「不倫映画」と評する人がいるんですね。同性結婚してるゲイの感想にもそんなのを見つけて、ガッカリしちゃいました。

 ガッカリの原因は、ゲイであればもっと柔軟な考えをもっているに違いない、という思い込みでしょう。性別、セクシャリティは関係ないんだなあと痛感しました。

★以下、ネタばれのような、そうでないような…? 一応、ご注意を。

「偶然の旅行者」に「いつわりの安心」という言葉が出てきてドキッとしたのですが。アルマを思い出したのです。幸せな家庭が崩壊するなんて、夫が裏切るなんて想像もしなかったんだろうなあ。でも、安心と思っていた世界はいつわりだった。

 結婚ってそんなに安心できるものでしょうか。そして「不倫」はそれほど悪なんでしょうか。前に沖藤典子さんの「既婚者の恋愛を止めるのは無理。恋愛けっこう、ただし徹底的に隠すのがマナー」というお考えを紹介しましたが。その恋愛が恋愛に留まらなくなり、互いに今のパートナーと別れても、となったら? 

 別れてくれ、と言われて取り乱さないように、と私も覚悟したことがあります。こんな素晴らしい人とめぐりあい、私の存在が認められ、かけがえのない時間を過ごすことができた。それだけでいいことにしよう。もし彼にもっと愛せる人ができたら、その時は潔く彼を送り出したい、と。虚勢かもしれませんが、破局のとき泣き喚くような見苦しい真似は絶対にしたくなかったので。覚悟を決めてからは、とても気楽になりました。

 いまのパートナーとの仲が永遠に続く、ことはないかもしれない。どんなに愛しあっていても、いつ何が起きるか分からないわけで。もちろんアルマにはそんな考えは全くなかったでしょうけど。被害者意識ばかりが感じられて、どうも好きになれません。

 アルマがジャックの存在を知ってすぐに離婚しなかったのは、子供が小さいこともあるし、イニスにぶつかり真相を確かめる勇気もなかった。釣り糸に手紙の件は、もしかして本当にイニスが釣りをしていたら、ジャックとのことは不問にする気だったのか。そんな中でモンローとの再婚の可能性を探っていた節もあり…。

 話はガラッと変わりますが。ここ数日、頭の中で渦巻いている歌があります。長谷川きよしの「別れのサンバ」。下記からさわりが聞けます。楽譜マークをクリック!

http://leonard.at.webry.info/200507/article_4.html

 みんなわかっていたはずなのに 心の奥の淋しさを
 わかってあげれば別れも知らずにすんだの

 ↑の部分は下記から試聴できます。余談ですが、ジャックのテーマソング(?)あみんの「待つわ」も試聴できるし、リストに載ってる歌、ほとんど知ってる~。(汗)

http://www.barks.jp/listen/?id=52009936&lpl=wm&lbw=64k

 この女性はアルマとは違いますね。別れに呆然となりながらも、去っていった彼の心を思いやれる大人。被害者意識だけではないんです。

 そして、次の歌詞はもっと深いのです。

 きっと私を強く抱くときも
 あなたはひとり 淋しかったのね

 69年に発表されたときから大好きな歌でしたが、当時はなにしろ子供。彼女の哀しみを分かっているつもりでも恋は知らず。
 去られてはじめて知る、彼の孤独。愛し愛されている彼女を強く抱きしめながらも淋しいとは。ふたりでいても淋しいなら、ひとりの方が彼は良かったのでしょうか。

 私も自分から恋を終わらせたことは何度かあります。そばにいて欲しいときにいてくれなかったとか、勝手な期待を満たしてくれない彼への不満ばかり。そんなんだから長続きしないんだよ、と今は分かりますが。痛い思いをし反省して次はもっと相手を思いやれるように、なったでしょうか?(汗) とにかく、被害者意識ばかりでは成長も進展もないと言いたいわけです。

 …この歌、イニスとジャックにも通じるものがある? 強く抱きしめながらもジャックはいつも提案を断られて寂しかったんだよ、イニス!

↓「別れのサンバ」の歌詞。演奏も聴けます。

http://www.fukuchan.ac/music/j-folk2/wakarenosanba.html

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ブロークバック・マウンテン(88)

Heath_ledger10 なんだか疲れてしまったので今日はお休みしようと思ったのですが。ライチ茶さんから(87)に頂いたコメントで元気が出てしまいました。

 ジャック=風、のレビューを読まれたそうで、リー監督は風の音に力を入れた由。道理で気づけばいつも風の音が聞こえていました。「風に吹かれて」のボブ・ディランの作った歌がラストの[He was a friend of mine]というのも何か象徴的です。私にとってディランはいつになっても「風に吹かれて」のイメージですが、本歌もあったとは! 

http://www.jca.apc.org/stopUSwar/notice/blowinginthewind.htm

★以下、例によってネタばれですー。

 ブロークバック・マウンテンにいるときのイニスが本来の彼の姿、とライチ茶さんがコメントしてくださって。本当にそうだな、と思います。町に戻って結婚。牧場の仕事はあまりないので道路工事などしてましたね。その時の同僚に話しかけられても返事もせず。なんて言ったらいいかわからなかったのか。汗でぐっしょり濡れた髪。重労働のほどが伺えます。

 牧場の仕事は長時間労働で報酬も低い。でもイニスは気に入っていたのです。川本三郎さんが2001年にワイオミングを旅して、ある牧場で若いカウボーイに会ったそうです。ひとり黙々と牛や馬の世話をしている。大きな町から離れた牧場は寂しくないかと聞いたら「町にはなんの興味もない。静かな牧場の暮らしが好きだ」と、そんな質問がそもそも理解できないという表情で答えたそうです。

 また、川本さんは92年にミシガンを訪ね、「中西部の小市民」を書き続ける作家チャールズ・バクスターと会っています。バクスターいわく「中西部の男というと、西部劇の影響か、すぐに銃を撃ったりウィスキーを飲んで騒いだりすると思われがちだが、そうではない。ミッドウェストの人間は物静か[quiet]なんだ」。

 先のカウボーイや、バクスターの話に、イニスの姿が重なりますね。ほんとうにジャックと牧場暮らしができたら最高だったのに。

 突然ですが、リンチで殺されたアールとその相棒リッチーの方が、イニスとジャックよりよほど幸せだったのでは? 彼らがどれほどの間、一緒に牧場をやっていたかは知る由もありませんが、短い間にせよ、充実していたと思うのです。絶えず周囲から笑いものにされ、リンチの恐怖に怯えながらも、それ以上に、共に生きられる幸せを感じていたんじゃないでしょうか。

 生きながら死んだような状態で平穏無事に暮らし長生きする。それもいいでしょうが、心の声に耳を傾け、本当に生きたいように生きるのも大事。もちろんそれが出来なかったイニスとジャックを丁寧に描いたからこそ、「BBM」は心に残る映画なのですけど。

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ブロークバック・マウンテン(87)

Clipartbrokebackmountainledgerwilliams2_1  真紅さんの「風の歌を聴け~BBM#3」にインスパイアされ、今日はまどろみの抱擁@真紅さん(回想シーン)について思うところを書かせていただきます。

★というわけで、早くもネタばれゾーン突入です、ご注意ください。

 まず、リンク先から飛んで真紅さんの記事をじっくり読んでいただきたいのですが。とあるレビューで「ジャック=風(の音)」と書かれていたそうで、その方の慧眼にも驚きます。
 真紅さんも書かれているように風の音はアコギの爪弾きより先に聞こえますから、イニスより先にジャックが登場していた、とも取れますね。

 さて。本題に入りますが。この画像のシーンについてです。 

【仕事と幼子の世話に疲れたイニスが寝室に入ってくる。風の音が聴こえる。
ベッドに座り込んでまどろむイニスを、背後から抱くアルマ。え?まどろみの抱擁?? 】

 真紅さんの記事から引用させていただきましたが、このアルマの後ろからの抱擁が、回想シーンを想起させたとのこと。私は文字通り仰天。実はこのシーンはいつも適当に見ていて…。(汗)アルマとイニスのシーンは見ていて楽しくないこともあり。しかし、とっても重要なシーンだったのですね。

 娘たちを寝かしつけ、ぐったりして寝室にやってくるイニス。
 ジャックが風(の音)だとしたら。そしてイニスがジャックを後ろから抱きかかえたことを思い出していたとしたら。あの寝室にはジャックがいたも同然です。
 再婚したアルマの家で、ロデオの話題が出て、まるであの席にジャックがいたようなものだ、と思いましたが、このシーンにも。
 幸いというか、このときのアルマはまだジャックの存在を知りません。

 この抱擁シーンでは、アルマが引越しを提案します。「リヴァートンに安い物件があるの。私がきれいに飾るわ」と。またまたハッとしました。ジャックが現れてからのイニス宅の乱雑さを思い出したのです。
 凪さんの記事によれば、あれはアルマの心の荒廃を表す。確かにジャックとの2度目のキャンプ前。イニスが支度する場面でも家具の上に適当にモノが重ねてあった。極めつけは土曜の夜、アルマが教会行きを誘うシーン。室内がかなりめちゃくちゃです。
 はじめは主婦らしく工夫して家を快適に、と思っていたでしょうに。ジャックの出現でアルマはやる気を失くしたのでしょうか。

 肝心のイニスですが、あの抱擁の時、ジャックを思っていたのか? アルマが話す間、目を閉じ、あまりちゃんと話を聞いてないようでした。風の音に耳を傾けていたのかも。子供たちを気遣うことも言いますし、まだこのへんは良き夫、な感じ。(いま思い出しましたが予告を見たとき、このアルマの抱擁シーンで、イニスはジャックを思っていると感じました。ジャックが暗い顔でラリーンと踊るシーンとセットで、互いを思っているのだと)

 一昨日の10回目では、、イニスの細やかさというか、記憶力のよさと言うか、に気づいて感心しました。イニスはあのシーンでジャックを思っていたと確信しました。

 山でのことです。ジャックが寝転んでハーモニカを吹きますね。背後ではイニスが「テントがヘンだ。ハーモニカの音もヘンだ」。「馬から落ちて折れた」とジャックが答えると「馬から落ちないと言ったぞ」。
 いつ? ロデオの真似してジャックがひっくり返ったとき「馬がどんなに暴れても俺は落ちない」と言ってました!

 すあまさん宅では、イニスがジャックのために飲まないはずのスープを注文したのだろうと書かれています。「豆に飽きた」との言葉もジャックのもので、イニスは豆でいいはずでした。ジャックが豆は嫌だと言ったのを気にしていたのでしょう。唯一の友のことを、イニスなりに気遣っていたようです。

 再会後のキャンプでも「お前がハーモニカを忘れたから静寂が楽しめる」と。
 山では馬上でハーモニカを吹くジャックに「やめろ、また羊が逃げる」と言いながら優しく見守っていたイニス。きっと町に戻ってからも、ハーモニカの音を聞くたび、ジャックを思い出していたのでしょうね。
 
 そんなイニスが、回想シーンを覚えていても不思議ではありません。風の音とアルマの背後からの抱擁でジャックを思い出す。そしてアルマをひっくり返す。

 胸が熱くなりました。原作では、イニスがジャックを後ろから抱いたのは「ジャックが男だと意識したくなかったからだとしても」みたいな記述があり、悲しかったです。
 絶対そんなことない、あれはジャックが悲観的に考えてるだけ。と思いながらも確証はなく。でも少なくとも映画では、イニスもジャックを大事に思っていた、あの回想シーンを覚えていたんだ。そう解釈できるシーンがあったと分かって感無量です。

 なお、アルマ宅のキッチンでイニスが「釣りじゃないでしょ」といわれた件。ジャックとの仲がばれていたこと以上に同性愛がばれることが怖かったのでは、と以前他の方からご指摘いただいきましたが。
 この直後の、キャンプでイニスはジャックに尋ねます。「夫婦仲は普通か? 疑われてないか?」。そして「誰かに見られているような、噂されてるような」と。

 唐突に思えたこの質問ですが、10回目を見直して、やっと合点がいきました。やはりご指摘の通りだと思います。アルマの件以来、イニスは本性がばれるのでは、と怖くなったのでしょう。アルマが知ってるなら他の誰かも? だからキャンプでジャックに不安を訴えた。「釣りじゃないでしょ」から次のキャンプへ。イニスの心の動きがスムーズにつながっているのですね。
 
 このように、皆さまの記事やコメントのおかげで、10回目の登山はますます深く味わうことができました。心から御礼申し上げます。

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ブロークバック・マウンテン(86)

Clipartbrokebackmountaingyllenhaalunhapp 昨日、10回目を見てきました。前回から10日しかたってないですが、その間に皆様からたくさんのコメントをいただき、よりよく理解できたシーンが続出! BBMという名のジクソーパズルが次第に完成していくような。

 初回を見終わるともう午後1時過ぎ。バレエは1時半から、キャー、で駅に走りました。なんとか間に合いましたが、映画館は地下、バレエの席は4階。登山後の階段登りはきつかった。でもBBM鑑賞の日にはふさわしい?

★以下、例によってネタばれですー。

 もう泣かないだろうと思ったのですが、意外なシーンで泣けました。まず、上記のシーン。4年ぶりの再会、キャンプでジャックが夢を語るが、イニスに拒否される。「男同士で暮らして、秘密がばれたら命がない」と言われ表情が曇ります。ジャックもイニスも辛いですよね。でも今までここで泣いたことはありませんでした。

 昨日はいろいろ点検すべきシーンがありました。まず、銃の扱いはどうなっているのか。やはり羊番を交代する前、ジャックはキャンプに戻り、皮ホルダーごとライフルを下ろして料理するイニスの後ろの丸太の前に置いてます。イニスの料理シーンで左に、ジャックが置いたホルダーに入った銃が何度か映ります。

 というわけで、やはり例の翌日の夕方、イニスがジャックに銃持参で近づいたのは不穏な感じがしました。ジャックに一度限りだ、と伝えねばならない。しかし丸腰では怖い、勇気を出して言えるかどうか。とりあえず銃で武装、となったのでしょうか(これもコメントいただき気づかせていただいた点です、感謝)。ジャックが「俺も違う」と答えたのでイニスはほっとして。ほっとして、その夜は羊番に戻りそうなものですが、何故か昨夜同様、キャンプに留まってしまいました。

 そしてキャンプでのSorry、 I't all right . なのですが。誰がどう言ってるか確認せねば、と神経を尖らせてその瞬間を待ちました。確かにイニスは小さくですが口を動かしており、Sorry、I'm sorry.と言ってるように聞こえました。次にI't all right .も確かに聞こえましたが、なんだかイニス(ヒース)の声みたいで、あれ、あれあれ?  大好きなシーンなのに呆然としてるうちに終わってしまいました。(爆)

 次のシーンでは、じゃれあう二人の遠景を、なんとアギーレが覗き見! イニスとジャックは予想外に早く引き離されてしまいます。テントをたたむジャックがイニスに「金を貸してやる」と申し出、断られ。このあたりのジャックの心理は、すあまさんのブログに詳しいです。とても参考にさせていただきました。

「金を貸す」からには「返してもらう」ためにまた会うことができます。なんて鋭いのでしょう、私はさっぱり気づきませんでした。が、あっさりイニスは断る。賃金1か月分カットのショックが大きかったのでしょうが。またイニスと会えるかも、の希望はまずここで消えました。

 殴り合い、暗い顔での下山。麓ではアギーレの嫌味も2人の耳には入りません。イニスもだんだんジャックとの別れを実感してきたのではないでしょうか。来年はどうする、とジャックが尋ねると、イニスは結婚するから牧場で仕事を探すと。そして無言の別れ。

Brokeback_13  ジャックはピックアップで去っていく。そのあとにイニスが物陰で泣いたことなど、知る由もありません。空が青いだけに余計イニスの哀しみが沁みました。イニスは結婚し、それなりに平和な日々を過ごします。ジャックからの葉書が届かなかったら再会はなかったかも。

 再会の引き金になったかもしれない舅ですが。ボビー誕生のとき、キーを受け損なってジャックがため息、と昨日書きましたが、ため息顔、と訂正します。ジャックが本当にため息をついたのは、例のディナーでテレビをつけるつけないの時でした。なお、再会時、ボビーは脚本では8ヶ月、字幕では6ヶ月となってました。ジャックからの葉書の消印は9月であることも確認しました。「24日に行く」ということで、2人の再会は9月24日、キャンプの場面は翌25日ということになりますね。

 モーテルでの満足しきったジャックの顔。4年間の経緯をざっと説明し「お前は?」イニスは「特に話すことも」と相変わらずです。「これからどうする?」には「どうにもならない。生きることで精一杯だ」と。原作ではイニスはアルマに電話で「釣り」に行くことを告げ、キャンプシーンは出てきません。

 さて、昨日は再会後のキャンプ、ジャックの画像のあたりで泣いてしまったのですが、そこに至るまでの山での日々と、4年間の年月の重みが胸に迫ったためでしょうか。本当に二人とも色々あったものね。ジャックの希望は簡単に退けられちゃうし。「耐えるしかないんだ」の後、ジャックがイニスの頬に手の甲を押し付けますが。あのジャックの泣きそうな顔に泣けましたよ、本当に。

 昨日はもう一箇所、泣けたシーンが。意外にも? イニスとラリーンとの電話でした。

 最初、ラリーンはイニスにそっけないです。これも、すあまさんのBBM16で認識したのですが、「釣りだか狩りだかの仲間」 というラリーンの台詞がキーポイント。詳しくはそちらを読んでいただくとして、ここで私はイニスに対してラリーンが対抗意識を燃やしている(夫の相手だと知っているので)、と感じました。本当は「釣り仲間」であることを知ってるのに、「そういえば釣りだか狩りだかの仲間に、そんな人がいたって聞いたわ」みたいな、無関心を強調した言い方。

 が、イニスと話していくうちに、ラリーンの声の調子が微妙に変わっていきます。イニスがジャックを大事に思っていた気持ちが次第に伝わっていったのだと思います。[we was good friends.]のあたりからでしょうか。最初はそれこそ脚本、原作にあるように「氷のように冷たい」感じでしたが。最後は涙をこらえ、両親に連絡して、と。電話の間にラリーンの氷の心が溶けていったのだと感じました。

 電話の後で、ラリーンは号泣したかもしれません。ジャックが死んで以来、はじめて素直に泣けたのでは? 昨日はそんなことを思いました。もちろんリー監督はそんなシーンをわざわざ挿入しませんが。若いアン・ハサウェイ(撮影時21歳?)にこんな演技ができたとは驚異です。リー監督の細やかな指導があったのでしょう。

 電話シーンで泣いた流れで? 最後までうるうるしちゃいました。イニスがジャックの実家を訪ねるシーンでは、ジャックの机にあった馬上のカウボーイ人形に泣けました。あれ、なんとなくジャックに似てませんか? イニスが大事そうに手にとってましたね。そして机に戻して窓を開けに行きますが。このとき、人形が窓のほうを、というかイニスのほうを向いて置かれているのですね。ジャックがそこにいてイニスを見守っているようで、また泣けました。

 他にもいろいろ感じるところがあったのですが、今日はこのへんで。

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ブロークバック・マウンテン(85)

Clipartbrokebackmountainhathawaygyllenha_1  ↓火夜さん宅のジャックの新作イラストです。らぶりぃ♪http://blog.so-net.ne.jp/kumatsukaiza/2006-04-26-1

 本日、10回目の登山に行ってきます! (84)に頂いたコメントで疑問が。2日目のテントで、ほんとにsorryと言ってるのか確認しないと~。

 今日の画像は、美しい家族の肖像。原作付き脚本にモノクロ写真が載ってますが、映画では使われてないですよね。

★以下、ネタばれゾーン突入です。

 とっても幸せそうなジャック一家。が、この後(?)、嫌な舅がやってきて(姑の方は特に存在感なし)ジャックをパシリ扱い。むかー。

 今日のお題は、「舅がいなかったらイニスとジャックの再会はなかった?」です。

 前にも何度か書きましたが、ジャックとラリーンの関係はそれなりに良好でした。
↓1月に書いた(4)です。基本的に私の考えは今も変わっていません。つまり、家庭の居心地がよければジャックはイニスに葉書を出さなかったのではないか、ということです。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/4_48f6.html#trackback

 当時は映画を見る前でしたし、ジャックの抑圧がどれほどのものか分かりませんでした。まさか、あんなに舅がでしゃばっていたとは。

 ラリーンと息子だけなら、ジャックはメキシコに行ったりして適当に男遊びをしながら、テキサスで平和に暮らしたのかもしれません。
 しかし、舅はジャックが耐えがたいほど嫌な存在でした。意外とネチネチしていて、ジャックを女性的というなら、舅もかなり女の悪い面を感じさせます。陰湿、陰険です。そのへんは凪さんのMy Other SideのBBM(6)が詳しいです。リンクからどうぞ。

 孫に会いに来た舅。120缶のミルク運びを「ロデオに頼もう」と鍵を放り、ジャックは受け損ないます。皆はボビーに夢中。ジャックはため息をついて(他にため息をつくなんてあったでしょうか?)鍵を拾います。
 次のシーンはイニス宅。ついにジャックからの葉書が届くのです。そしてイニスとの再会。舅はイニスとジャックが再会するために、なくてはならない存在だったようです?
 
 ジャックは実の父親とも折り合いが悪かったですね。原作では「虐待」もされ、それがゲイになった原因と示唆されてたような。ジャックが年長者の男性とうまくいかないのは、やはり父親の記憶のせいでしょうか。一人っ子で我侭(=弟タイプ)のジャックに対し、末っ子で一般的には甘えん坊タイプのはずのイニスがお兄さんキャラ。環境の違いもあるのでしょうけど。

 嫁姑問題は日本でも深刻ですが、アメリカではどうなんでしょうね。「BBM」では婿舅問題の方が? しかし女性的なジャックと細やかな神経で事業を成功させたであろうラリーンの父は、実は嫁姑の関係に近いのかも知れず。ほんとに、あの舅(ある意味、姑?)さえいなかったらねえ。

 私、結婚歴はありませんが、結婚を考えたことはあります。特に30過ぎたあたりは、なんとか結婚しなくちゃ、と焦りまくり。周囲には条件に合いそうな男性もいました。彼の家は姑がいない(既に他界)のはポイント高いな、と。(汗)すごい打算ですよね、人のこと言えないです。

 話も合うしいい人でした。でも、いざ交際を申し込まれてひきつりました。この人とベッドインできるか? 答えはノーです、悪いけど生理的に好きになれないタイプでしたから。友達として好きなだけだと思い知りました。お気持ちは嬉しいのですが…と手紙を書いてそれっきりです。姑がいないから、他の条件もいいから、と結婚してたら後悔したと思います。
 でも、恋しい相手なら「条件」など考えもしません。姑がいようがいまいが関係ないです。お母さんはお元気ですか、なんて確認してから恋をするわけじゃない。気づいたらどうしようもないほど好きになっているのです。

 だいぶ脱線しましたが、ジャックはとにかく結婚しました。前に「できちゃった婚」かも、と書きましたが、脚本ではジャックとラリーンとの出会いは66年。67年にはイニスと再会し、そのとき息子は8ヶ月。川に裸で飛び込んでることからして、そんな寒い季節じゃないですよね。せいぜい9月? と逆算していくと、カーS**で子供ができちゃった、そんなスピードに思えます。それで仕方なく結婚を許したんでしょうか、あの舅は。

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ブロークバック・マウンテン(84)

Clipartbrokebackmountaingyllenhaalledger_3 だんだん「BBM」上映も終わりつつありますが、逆に上映開始の地域もあるそうですね。日比谷シャンテでは5月19日までだそうです。明日、バレエと掛け持ちしちゃおうかな。初回の後ならギリギリ間に合いそう。http://www.chantercine.com/schedule/index.html

 さて。今日は真紅さんが「風の歌を聴け~BBM#3」(リンクから飛べます)で言及されたイニスの「殺気」について書かせていただきます。

★以下、ネタばれとなります。

 Clipartbrokebackmountainledgergyllenhaal イニスとジャックが関係した翌日の夕方。キャンプに戻ったイニスは、ジャックの背後から音もなく近づきます。気まずい空気が漂います。音楽も不安げなもの。そしてイニスの手にはライフル。何故にライフル? 確かにいま思うと不自然です。ジャックの元に行くのにライフル持参とは。このとき、イニスの混乱は極限に達していたでしょう。あれほど同性愛はいけないと自分を押さえ込んできたのに、行きがかり上とはいえジャックと。

 上記の画像は翌朝、イニスが羊の元に帰る直前。予告にも入ってますね。ジャックがシャツをズボンの外に出したままイニスを見送ります。イニスは銃の点検をするだけでジャックには目もくれない。いったいどういう心境だったのでしょう? 何故、銃の点検シーンがここに?

 重い心を抱えてイニスは羊の元に戻る。と、案の定、コヨーテが羊を襲っていた。羊番を怠ったツケが回ったのです。しかも、その原因たるや…。すべてはジャックのせい、あいつが誘ったから、とイニスは思ったかもしれません。

 最後のキャンプでもジャックのメキシコ行きを知り「殺してやる」と口走ったイニスです。半日、羊番をしながら殺意(?)が芽生えていったとしても不思議ではありません。と、1日たって冷静に書いてますけど、昨日「イニスの殺気」というフレーズに接したときは雷に撃たれたようなショック!

 ここで突然、映画「モーリス」の話になります。あちらは100年ほど前のイギリスの話。モーリス(ジェームズ・ウィルビー)は友人宅を訪問中、猟場番アレック(ルパート・グレイブス)から慕われます。アレックはアルゼンチン移住を控えており、大胆にもモーリスに夜這いをかけるのです。同性愛の自覚があったモーリスはアレックの情熱に圧倒され、受け入れてしまいます。翌朝には2人はかなりラブラブになっていました。

 しかしその日、クリケットの試合の合間にアレックが使用人仲間と談笑しているのを見てモーリスは不安になります。昨夜の自分たちの話をしているのでは、と疑ったのでしょう。あの時は互いに真剣に思えたが、もしかして自分は遊ばれただけで、いまアレックは仲間に「ゆうべはお坊ちゃまと楽しんだ」などと吹聴し嘲笑っているのではないか? 

 一方のイニス。あれが初体験だったでしょう。はじめて知ったセックスは強烈だったはずです。しかしそれを教えたのは同性であるジャック、あってはならないことでした。ですから銃を手にジャックに近づいたとき、真紅さんが書かれたように「ジャックの答え次第では撃ち殺しかねないほど」の心境だったと思います。周囲には誰もいず、モーリスのような疑心暗鬼を味わうことはなかったのですが、それでも。

「あれは一度限りのことだ」(It's a one-shot thing.)とイニスが言いますが。このshotという単語が初見から心にひっかかっておりました。「射撃」の意味あいが一番強いですから。このときイニスが銃を持っていたことで、私も何かを感じていたのかもしれません。ただ、「殺気」とか「殺意」までは思い至りませんでした。(★追記;真紅さんは「殺気」とだけ書かれています。「ジャックの答え次第では撃ち殺しかねないほど」の心境、という言葉に私が過剰反応して「殺意」と書いてしまいました。)

 ジャックは「俺たちだけの秘密だ」と。イニスが「俺はカマじゃない」と言うと「俺も違う」。イニスはほっとしたでしょう。だったらエスカレートした友情で済むのだ、だって自分もジャックもqueerじゃないんだから。

 もしここでジャックが「固いこと言わずに今日もやろうぜ」とか「お前だって楽しんだくせに」だのと口にしたら惨事に発展してたかも。ジャックもイニスの殺気を感じ、穏便に済ませようと思ったのかもしれません。とにかく、イニスは間違いを犯さないで済みました。

   2日目の夜、テントでイニスがsorryと言ったのは、その件に対してだろう、と真紅さんは解釈しておられます。そうともとれるし、「同性愛でないお前にこんなことさせて済まない」のニュアンスもあったかもしれません。元々、sorryは脚本にはない台詞です。

 イニスは最後までジャックとのことは友情だと思っていたのでしょう。アルマは妻であり、娘たちの母親。恋とか愛とかを意識した事があったのだろうか? どうしても自分の常識で判断しがちですが、少なくともイニスに関しては、私たちが通常、映画の主人公に持つイメージを当てはめるのは無理な気がします。イニスが一度も「愛してる」と言わなかったのは愛を知らなかったから。

 そして、ジャックを失って初めて、イニスはジャックがかけがえのない存在だったことを知ります。あまりにも遅い自覚でした。

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ブロークバック・マウンテン(83)

2006011910brokebackmountain_1  うおお、こんな画像を見つけてしまいました。けっこう拡大しますのでお楽しみください。なんだかどちらも嬉しそう、ハッピーエンドの予感♪

★本日、早くもネタばれモードです。そこんとこよろしく~。

 イニス「俺、やっぱりお前と暮らすことに決めたぜ。そろそろジェニーの養育費も終わるし。人生これからだ!」

 ジャック「やったあ! ほんじゃ早速、ライティン・フラットに行こう。両親に会わせるからさあ♪」

 イニス「んー。オヤジさんになんて挨拶すればいいんだ?」

 ジャック「『息子さんをください』でいいんじゃない?」

 二人はしっかり抱き合い、カメラが引いていき、大自然をバックに[The Happy End]が大映しに。
 イニス、ジャックを必ず幸せにしてね~ん♪ て、2人でいるだけで幸せですよね。

 なーんて映画だったら、「BBM」がここまで話題になることはなかったんでしょうか?
 でも、こんなのもアリですよね? ジャックの実家を手伝うなら、男二人で暮らして、なんて陰口たたかれることもないのでは? 少なくともジャックの両親が生きてるうちは。

 なお、「息子さんをください」ですが、かつての実家での挨拶の決まり文句「お嬢さんをください」は今は使わないんでしょうね? 「お嬢さんと結婚させてください」ですか? ヘンですよね、モノじゃないんだから「くれ」とか「やる」とかは。ウケをねらって「息子さんをください」と書いたのですが、ほんとこういう表現も女をモノ扱いした時代の遺物ですよね。今もあまり意識は変わってないのかもしれませんが。

↓凪さん宅のBBMレポ(6)。今回はジャックん家の婿舅問題。

http://myotherside.blog56.fc2.com/blog-entry-33.html

 確かに、あの舅もけっこう陰湿でネチネチして、ちっとも「男らしく」なかった気が。いまや私にとって「男らしい」という形容詞はお笑いのネタになりつつあります。「男らしさ」を追求するあまり何かヘンになってませんか、マッチョ(男性優位)思想の皆さん。

 私、「潔い」という言葉が好きなんですけど、いまどき潔いのは女性ばかり…な気がします。誰かそんな男性はいたかなあ? ジャックは潔く「男らしくない生き方」を選んでいた気がしますけど。

 そして、真紅さんの3度目のBBM鑑賞記には目からウロコが落ちまくりです。焦ってコメントをつけてきました。うーむ、深い。深すぎるぞ「BBM」!

http://thinkingdays.blog42.fc2.com/blog-entry-17.html#comment

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ブロークバック・マウンテン(82)

Brokebackmountain←けっこう拡大するはずです。羊の向こうですがジャックの後ろには、ちゃんとイニスが♪

 BBMへの20の質問にたくさんのコメントありがとうございます。、ほんとにジャック寄りで我ながら呆れました。イニスが嫌いなんてことはないんですよ、もちろん。どうしても自分に素直になれない事情が色々あった訳ですし。ただ、付き合いたいタイプではないです。

★ここからはネタばれになるんでしょうか?

 ごんさんも20の質問に答えてらっしゃいます。私ほどではないけどジャックよりですね、うふふ。

http://dgon.blog51.fc2.com/blog-entry-38.html#comment

 私は元々、年下の男性が好きなので、モロ弟タイプのジャック(というよりジェイク)をイニスより好きになるのは当然のことでした。それに、マッチョタイプは好きじゃありません。年上は説教タイプが多いのもダメですね。イニスも、4年後の再会では分かった風な口をきいてますよね。

「お互いに家庭があるし…」(でも、アナタは離婚されちゃいましたね)

「男同士で暮らすなんて論外」(柔軟な考えが欲しかった。ヒースは「僕はジャックと行くよ」と言ってたなあ)

 ジャックは西部の当時の男の常識を超えていたのかもしれません。婿入りしてもくもくと家業を手伝い、ラリーンを立て、実家にも手伝いに行ってたようです。そんなの普通じゃん、と思うのは現在の日本の、それも都市部に住んでいる者の考えであって。ジャックは軟弱なやつと思われていたようです。一応ロデオだってやってたのに、それだけじゃイカンのですかね? ロデオ自体がいいイメージじゃない?

 ディナーでローストチキン(七面鳥?)を切り分けようとして舅は「カットは男の仕事だ」って。ジャックは男じゃないと言ってるんですか? ジャックは「手間をはぶいてあげようと思っただけですよ」と。やっぱり繊細? 舅は「男はアメフトだ」とも言いますね。ジャックよりの私は、これさえジャックへの当てこすりに聞こえてしまいました。「息子を男らしくしたいだろ」。出たー、「『男らしさ』の呪縛」。

 男らしい、女らしい、じゃなくて。その人らしい生き方が許される社会には、なかなかならないのでしょうか。女がリードするカップルがあったっていいし、同性同士のカップルで暮らしたっていい。でも現実は?

 今日は「?」だらけになりましたが、「BBM」について真面目に考えると、どうしてもそうなるのかも。

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ブロークバック・マウンテン(81)

Img_134821_30505405_1  1日でBBM関連2記事なんて、と思いつつ。sino。さんの20の質問に早々と答えが出てしまったもので。皆さんも規約をご覧の上、回答してみてくださいね。http://pact2.blog54.fc2.com/blog-entry-34.html

 さて、私の回答は下記の通りです。いかにジャック、というかジェイク寄りかが赤裸々になってます。(汗)

★以下、当然のようにネタばれです。どうぞよろしく。

01.よろしければあなたの性別を教えてください

 一応♀

02.BBMを映画館へ何回観に行きましたか?(DVDの鑑賞回数は除く)

 9回(4月25日現在)

03.あなたがBBMの原書・文庫を初めて「読もう」、あるいは映画を初めて「観よう」と思ったきっかけや理由は何ですか?

 昨年秋、ジェイクとヒース共演で「ゲイのカウボーイの20年に渉る交流」を描いた映画だと聞いて絶対に見ようと思った。

04.BBMに関連した物を何かお持ちですか?(本・CD・雑誌特集号・DVDなど)数はいくつぐらいですか?

 原作の翻訳文庫、脚本付き原作(原書)。サントラCD。雑誌はキネ旬「BBM」特集号、Cut4月号、yes2号。

05.BBMの本(原書・文庫)で一番好きな登場人物は?

 ジャック♪

06.BBMの映画で一番好きな登場人物は?

 やっぱりジャック。

07.あなたが登場人物と恋に落ちるとしたら相手は誰ですか?(同性人物も可)

 当然、ジャックです。報われなくてもいいの、ラリーン状態で見守っていきたい。

08.登場人物とデートに行くとしたら誰とどこへ行きますか?(作品に出てこない場所も可)

 ジャックと図書館で絵本を眺めたいですねえ。

09.あなたが一番感情移入してしまう登場人物は?

 しつこいですが、ジャック。

10.お気に入りのシーンを教えてください

 ジャックの回想シーン。

11.お気に入りのセリフを教えてください(誰のセリフかもお答え下さい)

 I wish I knew how to quit you.  言うまでもなくジャックの台詞です。

12.BBMに出てきた職業であなたが短期労働・季節労働に就くとしたらどれを選びますか?(どの人物の職業でも可)

 キャンプで料理。

13.BBMに出てきた物(小道具・大道具・衣装など)であなたが一番欲しいものは?

 ジャックがイニスの傷をぬぐったバンダナ。

次の14~16のセリフをあなただったらどんなふうに翻訳しますか?
(あなたが『これだ!』と思う言葉であれば全く別の意訳でもかまいません)

14.JACK 1963年テントにて 「It’s all right...It’s all right.」

「何も考えるな。」

15.ALMA 1977年感謝祭の夜、キッチンにて 「Jack Twist? Jack Nasty.」

「ジャックが何さ。サイテーなヤツ!」

16.ENNIS 1984年トレーラーハウスにて 「Jack,I swear....」

「ジャック、もう離さないよ。」

17.あなたがBBMを好きになって「こんな事しちゃった!」というエピソードがあれば教えてください(ex:山に登った・カナダへ行った・豆料理を作った など)

 自分のブログで毎日BBMについて語ってます。(爆)

18.BBMを観たことがない・読んだことがない人にこの作品の魅力を伝えるとしたらどんな説明をしますか?

 人生はままならぬことを教えてくれる貴重な映画。ゲイ描写云々は忘れて、とにかく見てほしい。

19.日本版DVDに付けて欲しい特典(映像・ノベルティなど)はありますか?

 監督とヒース、ジェイクによるコメンタリー。

20.あなたが登場人物宛にハガキを出すつもりでメッセージをどうぞ(誰宛かもお答え下さい)

 ジャックへ。BBMでの至高の思い出(回想シーン)のために20年を棒に振ってしまいましたね。でも、それでも貴男は幸せだったよね。イニスがそっちに行ったら思いきり罵ってやってください。

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ブロークバック・マウンテン(80)

Gallery5 (33)にも使った画像ですが、あの日(3・7)は記念すべき「BBM」初鑑賞日。焚き火を前に談笑する二人。スチール写真でしょうけど、問題の夜のシーンでしょうか? ずっとブロークバックで暮らせたら良かったのに?

 みちるさんから、DVDの特典映像の感想をいただきました。(76)のコメントをご覧ください。予備知識なしで見たい方はご注意くださいね。ちょっと期待はずれの内容なのかな、という感じがします。どちらにせよ、私は日本盤のリリースを待ちますが。ゼータクなことに、まだ劇場で見るチャンスはありますし、2番館って手も残ってますから。

 そういえば現在、飯田橋ギンレイにて「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」を上映中です。5月5日まで。うーん、どうしよう? スクリーンでジェイクを見たいのですが~。

http://www.cam.hi-ho.ne.jp/ginrei/jyouei.htm

★以下はネタばれゾーンとなります、どうぞよろしく。

↓凪さん宅にてBBM(5)がアップされました。今回は「釣りに行ってない」暴露シーン。

http://myotherside.blog56.fc2.com/blog-entry-32.html

 ほんと、この記事でやっと気づいたのですが。あの席でのイニスのファッション! もろロデオ風っつーか、その直前のジャック宅のディナーとおそろじゃん! ヘアスタイルまで。(汗)9回も見てて気づかないなんて。ジャックのひげに圧倒され(?)そちらに気が回らなかったようです。イニスがあんな格好だからアルマJr.がロデオの話題を出したのかも。そう思えばますますアルマの怒りが理解しやすいですね。

 ジャックの葉書届く→イニス「やつはロデオをやる」発言→(10年後)ディナーでのイニスの服装でアルマ、ロデオ(=ジャック)を思い出す→アルマJr.「パパ、ロデオの話をして」→アルマ、ブチギレ→キッチンで「釣りに行ってない」暴露。

↓kabioさん宅では「BBM」に出てきた動物さん大集合! かわいすぎますー(含・かわいそすぎ)。こちらでご紹介のsinoさんのブログも楽しそうですね。BBMに関する20の質問。答えてみようかな?

http://kabio-z.cocolog-nifty.com/on_the_edge/2006/04/maybe_ill_shoot.html

 それにしてもジャックの「羊を一頭撃つか」は大胆発言でしたね。イニスが「俺たちは羊番だぞ」、そして「俺は豆でいい」は、イニスらしかったです。ジャックは豆はいやだって。体にいいのにねえ。パンとか穀物類は食べてなかったんでしょうか?

 どこの国にも伝統的な豆料理があります。そして穀類と豆を2:1の割合で摂取すると完璧なたんぱく質が取れるんだそうです。肉を買うお金がなくてもちゃんと栄養を取れるようになってるんですね。肉より豆だ! でもイニスはジャックのために? ヘラ鹿を撃ってあげるのでした。

 あー、また見たくなってきました。週末に10回目を見に行っちゃおうかな?

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ブロークバック・マウンテン(79)

Brokeback04_1  やっとバレエ漬けの週末が終わりました。なんとか倒れずに4公演を堪能いたしました。終わったとたんに心はまたお山の方へ。(笑)

 今日はあんまり気が進まないけど、この画像を。イニスの離婚時の画像がないから、ですね。いえ、そういえば裁判で離婚してたなあ、と今頃気づいて検索してみたら。アメリカでは裁判離婚が基本なのですね。日本だと協議して折り合えない場合のみ裁判に持ち込む、という印象なのですが。日本での離婚裁判は、妻側からの提訴が7割(10年以上前の資料)だそうです。

 先日、沖藤典子さんの「男も女も今が変わりどき」という本を読んだのですが。既婚者の恋愛について、

「夫以外、妻以外の者に心を動かされないなんて不可能。今や結婚50年時代。既婚の人間に恋を禁じるのは非人間的。夫も妻も素晴らしい恋をすればいい。そして徹底的に隠す。それがマナーだと思う」

 とありまして考えさせられました。イニス、「マナー」がなってなかったなあ。(笑)

↓「ブロークバック」が中国語に、という記事です。資料集の西森マリーのUSA通信にもありますが、アメリカなら分かるけど中国(香港)でもねえ?

http://gayjapannews.com/news2006/news208.htm

★以下、ネタばれゾーンです。

 細かい話なのですが、「BBM」には対を成すシーンが実に多いなあ、と。思いつくままに挙げてみると、

*オープニング。右から左に走ってくるトレイラー。ジャックと出会うためにイニスが乗っている。ラスト付近では、イニスの車が左から右へ。ジャックのシャツ(=ジャックそのもの)を連れて帰る。このシーンがオープニングにつながり、また見たくなってしまいます。

*冒頭で車のミラーを覗いてひげを剃るジャック。ミラーにはイニスの姿。最初の別れでこのミラーには再度、イニスが映りますが意味が全く違いますね。ひげ剃りの時は2人は赤の他人。別れの時は…。ジャックは身を引き裂かれる思いで帰っていったことでしょう。

*山での初日の夜。キャンプの白い煙にイニスを思う(あそこにいるんだな、程度かも)ジャック。一方、イニスも川で水汲み(?)しながら山を見上げますね。あまりに控え目で、ジャックを思って見てたかどうかは判断しかねますが、ここも対をなしてるんでしょう。

*ライフルを撃つシーン。ジャックはコヨーテを外し、イニスはヘラ鹿を仕留める。単に二人のライフルの腕の差を描いただけかもしれませんが。

*2枚重ねのシャツ。イニスが発見したときはジャックのシャツが上に。イニスのトレーラーハウスでは反対になってました。これ、ヒースのアイデアらしいですが天才! と思ってしまいました。せつなさがぐっと増しますよね。

 以上に加えて、xiumeiさんから頂いた(72)へのコメントに、

【離婚裁判のシーンは、意図的に、結婚式のシーンに対比されていて、人物の並び方や顔の伏せ方までとても作為的】

 結婚と離婚すら対として描かれてたのかあー、と何か唖然としちゃいました。今度見るときはこのへんもしっかり見たいです。物陰で泣くイニスに誓いの言葉がかぶさって結婚式のシーンに移行しますが。離婚のほうでは、暗闇で目を見開き「もうやってらんない」なアルマの顔、そこに判決の言葉がかぶさりますよね。

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ブロークバック・マウンテン(78)

551film20051112_164910_11_small_2  アルマについて(67)では考えがまとまらず半端になってしまいました。コメントを頂いたこともあり、あれから考えたことを書いてみます。

★以下、ネタばれになるんでしょうねえ。お気をつけください。

 アルマは「『結婚して、優しい夫と、可愛い子供たちに囲まれて幸せな暮らしをする』という状態を愛していただけ」とのご指摘。確かにそうかもしれません。
 だいぶ前ですが、ある調査で結婚した理由に「当たり前のことだから」という回答が多くて驚きました。結婚するのは当たり前、結婚しないと周囲からヘンな目で見られる、親もうるさいし見合いして適当な相手と所帯を持つか、と考える人が多いんでしょうね。

 そういう男女の場合、愛と結婚は関係ないんですね。恋愛と結婚は別もの、どころか「愛と結婚は無関係」なのです。結婚は打算、妥協の産物。恋愛結婚の場合は若気の至り、ですか。勢いでしないとできないとも言われますよね。
 立ち止まって考えたけど「もう決めちゃたし」で結婚したらダンナから「君のやることは全て結婚生活の邪魔だ」と言われ続け偏頭痛に悩まされ1年で離婚、という知人のケース。すごく多趣味な人で楽器弾いたり絵を描いたり。それが夫は気に入らなかったようです。彼女、もう男はこりごりですって。勢いで結婚して正解の場合もあるんでしょうけど。

 脱線しましたが、アルマとイニスは、やはり「結婚はするのが当たり前」と考えていたのでしょう。幼馴染で、なんとなくウマも合いそうだし彼(彼女)でいっか、というところ?
 イニスは19のとき兄が結婚し、居場所がなくなったと言ってましたね。結婚の理由は愛娘のアルマJr.と同じかも。イニスは兄が結婚し、それまで住んでいた家が手狭になった。新婚さんと同居もしづらいだろうし。
 アルマJr.はイニス似のため母のアルマから疎まれて早く家を出たかった。理由は違えどイニスもアルマJr.も居場所がなかったのです。それで結婚。

 アルマはイニスを愛していたのか? 私にはわかりません。新婚当時は仲が良かったみたいですが、結婚への幻想を抱いていられるうちは波風立たなかったのでしょう。しかし現実の生活は厳しい。子育ては大変だし夫の稼ぎも悪い。やがてジャックが現れ、アルマの幻想は粉々に砕かれます。

 と考えているうちに、ある島の話を思い出しました。その島ではすごく離婚が少ないのだそうです。
 女はみな海女をやってたっぷり収入がある。男に頼る必要がないのです。だから本当に好きな男と恋をして結婚する。ライバルがいるときは女同士で決闘するんだそうです。
 素晴らしいですね。そうやって男を選び、時には勝ち取る。打算だの周囲のプレッシャーだの勝手な幻想だので結婚し、「こんなはずじゃなかった」で不和になったり離婚したり、は、この島の女たちとは無縁のようです。

 もっと色々書きたいのですが、バレエ疲れ(やっぱり掛け持ちは無謀だった・汗)のため、今日はこのへんで。

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ブロークバック・マウンテン(77)

551film20051112_164910_9_small_2 凪さん宅でBBMレポ(4)がアップされたので、思わずこの画像を貼り付けてしまいました。いやー、ユニークな視点です。

http://myotherside.blog56.fc2.com/blog-entry-31.html

 自分のコメントにも書きましたが、思い詰めてる自分を笑い飛ばすくらいでないと、BBMとは付き合えません。気分転換しないとね。今日で77記事目? 我ながらよくやるー。カルトとか狂信的とか言われても、気が済むまで書き続けますので、どうぞよろしく。

 実は昨夜から待望のパリ・オペラ座バレエ団来日公演が始まっており。私、3日で4公演行くのですけど。昨夜の初日も素晴らしかったし、今日は昼夜2公演ハシゴ、体力勝負です。「白鳥の湖」三昧♪ しかし休憩時間に「もう一つの国」読みふけってる私って。やっと半分近くまできました。600Pもあるんですよ、ダレそうになると「ジェイクの愛読書だ、読破できなくてどうする?」と自分にハッパをかけ…。

★以下、ネタばれとなります。

 昨日はxiumeiさんの(72)へのコメントに仰天しました。アルマの休日出勤の謎です。モンローとのデートではないかと…。そう考えるとイニスが怒る(自分のことは棚に上げて)のも無理はないですね。次回(まだ行く気・汗)は新鮮な目であのシーンを見られそう。

 それと、9回目で確認しましたが。感謝祭のディナーでは、やはりロデオの話が出たとたん、アルマがむっとしてましたね。ロデオでジャックを思い出したと考えれば、キッチンでの「釣りに行ってない」発言にスムーズにつながります。

 今日の画像のジャックですけど。イニスから離婚成立の葉書が届き、遠路はるばる、それも引越し先を尋ねながら来た訳ですよね。熱い抱擁は、ちょっとだけ友達にしてはしつこすぎ不審を招くので、イニスが振りほどきます。車の中に娘たちがいるのです。そうそう、ジャックってばイニスの家族全員と顔を合わせてるんですね。ほんとに主要メンバー全部と会っているんだなあ。これもジャックがイニスをこまめに訪問した故。

 去り行くジャックを前に、イニスもうなだれてます。すまなさが全身に漂ってます。でも、このときイニスは娘たちを選びました。そして傷ついたジャックはメキシコに向かうのです。来るときはラジオから明るい歌が流れ一緒に歌ってたのに。帰りはしんみりした歌。涙をぬぐうジャック。

 このあたりからジャックの、イニスへの思いが少しずつ変わっていったのでしょうか? 少なくとも肉体的には「裏切り」が始まりますよね。牧場主任の件といい。

 そして最後の逢瀬では、イニスの心もジャックから離れかけていたのでは、といった趣旨のコメントを前にいただきました。8月の予定が11月に。イニスはジャックを優先できなくなっている、というか。いいかげん腐れ縁だし、たまに会うだけでいいじゃないか、と暗に言っている気もします。

 しかし、思いのほか激しいジャックの反撃。ジャックは「一度だけ」本音をぶつけるのです。イニスは結局、泣き崩れてしまい、何ら進展はありませんでした。

 この話は、また日を改めて。

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ブロークバック・マウンテン(76)

Gallery2  先日もご紹介した「刑務所内で『BBM』を上映で物議」の件。Flixでも取り上げてますね。画像つき。これが「きわどい性的描写のシーン」と言われても、うーん。

http://www.flix.co.jp/page/N0008194

 さて。「ワイルドバンチ」にavalonさんからコメントを頂いたのですが。BBMの脚本(70P)でペキンパーの「昼下りの決斗」(Ride the High Country)に触れているとのこと。

★以下、例によってネタばれとなります。

 そのシーンはイニスがドライバーに殴りかかってボコられた直後のジャックとの逢瀬ですね。山をゆく二人。

JACK and ENNIS ride through the mountains, like Randolph Scott & Joel McCrea in "Ride the High Country", only more life worn, more weather beaten.

 人生にくたびれた男たちの風情がありましたかねえ。ちょっと物悲しいムードでした。白い花の咲く川辺を並んで馬でゆく場面が印象的でした。そしてCross a river on tneir horses.川をゆく二人が上記の画像ですね。「昼下りの決斗」、見なくては!

(75)にはusakoさんから興味深いコメントをいただいてます。黒と青はジャックのシンボル、と思ってはいましたが深すぎる…。あらゆるシーンや小道具に意味が隠されているのか「BBM」。そういえば「BBM]と「シェーン」をからめて論じているブログもありました。悪役のジャック・パランスが黒い帽子。ジャックもそうでしたが。

 ジェイクのデビュー作「シティ・スリッカーズ」にこのジャック・パランスが出てるんですよ。1919年生まれの彼は当時70歳を超えてたでしょうか。ジェイクは10歳くらい? 祖父のような年齢ですね。共演、といいたい所ですが、ぜんぜん接点のない役でした。私の感想は下記から。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/post_b2f4.html#comments

 毎日毎日「BBM」について書いてて、もういいかげん書くことがないなあ、と思うと新たな情報を頂いたり凪さんみたく斬新なレビューとであったり。そのたびにまた書きたくなってしまうのでした。

 そうそう。ジャックの息子ってとてもあの夫婦の子供とは…とどこかで読みましたが、祖父には似てるんですよね。あの婿いびりの舅。自分に似た孫ができ、"種馬"の役目は終わった。ジャックはいつ出ていってもOKだったはず。

 逆に、家族がほしかったイニスは離縁されてしまいました。イニスと同居が決まったらすぐ別れるつもりだっただろうジャックが最後までラリーンの夫でいた。この皮肉。そして、あんなに「同性愛がバレたら命はない」と恐れていたイニスではなく、ジャックに死が訪れたとは。なんと言っていいのか、言葉がみつかりません。

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ブロークバック・マウンテン(75)

20060406_3_1  昨夜、無事9回目を見てきました。なんと500席以上あり大きいスクリーン(15,4m×6,3m)。川崎最後の鑑賞で大画面、とっても良かったです。貸切状態だし(私の視界には誰も入らず)。いえ、通路後方の席にはたぶん100人以上いらしたのですが、私、前の方で見るのが好きなので。

 なんでこんな大きな小屋になったかというと、昼の上映が「クレヨンしんちゃん」(笑)。夜1回だけの「BBM」はとにかく空いてるスクリーンに突っ込め、だったんでしょう。思いがけずワイドな画面で大自然&イニスとジャックを堪能できました♪ たぶん、あと1回は行くと思います。次の映画の日あたり? 水曜は「BBM」の日、はとりあえず昨夜で終了でございます。

 そういえば今日20日、ラフマニノフさんが紹介してくださった錦糸町の新シネコンがオープンです。新たな登頂ルートができて嬉しいです。スクリーン8で上映、113席ですか。

http://www.tohotheater.jp/theater/kinshicho/spec.html

★以下、ネタばれとなります、よろしくお願いします。

 まず、昨日、お知らせを頂き確認した点を。「イニスがジャックのメキシコ行きを責めるシーンでイニスの右のほっぺにやぶ蚊らしきものがくっついてる!」とのことで、本当でした。(73)でご紹介したトレイラーでも分かりますよ。3:00から15秒ほどくっついてます。イニスがジャックをどついた衝撃で吹き飛ばされた? そういえば、あそこで何か視界に黒いものが入るような気がしてました。ご報告、感謝です。

 そして昨日、新たに気づいた点。ジャックから最初の葉書が届き、アルマが「ジャックって人知ってる?」。テーブルの上ですか、あの山の絵葉書がちゃんと映ってました。

 文面には字幕では「24日にそっちにいく。返事をくれ」ですが、脚本によれば[Buy you a beer.](ビールをおごるよ)とも書いてあり、そういや冒頭でも二人でビール飲んでたなあ、と。イニスはジャックを待ちながらビールを飲みまくってたし、地上ではビールなんですね。山ではウィスキー専門。

 それと、しょーもないことですが、主演の2カップルのうち、全員を知ってるのはジャックだけなんですね。デルマー家を訪ねてるので、アルマに会っている。

 イニスはテキサスには全く行ってないのでラリーンを知らないし、アルマも同様。そしてラリーンは、イニスにもアルマにも会わずに終わりましたね。電話でイニスと話しただけ。

 ジャックはなかなか複雑な性格だと凪さんのブログでつくづく思ったのですが。待望の(3)もアップされました。↓

http://myotherside.blog56.fc2.com/blog-entry-30.html#comment44

 なんだかプルーがジャックの姓をTwistにしたのは意味深ですね。その名の通りねじれて、よじれてますから。ついでにイニスとジャックがであった町がSignalというのも象徴的というか。

 あ、頭の中で警報機が鳴りだしました、これ以上書くなというSignalでしょうか。

 といったところで、今日はこのへんで。

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ブロークバック・マウンテン(74)

3113738←小さいですが拡大するはずです。何度見てもいいシーンですよね。お馬さんが映っているのも◎。

 今夜は9回目なんですが、無心で見てこられるか心配です? 色々、よそさまのご意見を読んでいるうちに頭ぐちゃぐちゃになってしまって。でもまあ、今夜もスクリーンにイニスとジャックが登場するはずなので。いきなり「BBM」が別の映画に見えることはないでしょう。

「ロミオとジュリエット」じゃないけど「薔薇を薔薇と呼ばずともその香りに変わりはないはず。」

 ロミオにモンタギューの名を捨ててほしい。モンタギューでなくなってもロミオはロミオだ、とジュリエットは言うのですね。バルコニーシーンで、まだジュリエットはロミオが自分の独白を盗み聞きしていることに気づいてません。

 なんでこんなこと書いたかというと。「BBM」をどんな映画と位置づけるか混乱してしまって。ゲイ映画じゃないような気がしてきたし。というかイニスもジャックもバイに近いですよね。女性と寝たら、それはもうゲイじゃない、ゲイは女と寝たりしないって主張するゲイもいるようですし。

「BBM」の存在を知った頃は、イニスとジャックはどちらも結婚後に知り合ったのだと勝手に思ってました。出会って好きになってしまい、それで妻子を裏切る形になったのかな、と。でも予想と違うストーリーでしたね。

 …この程度ならネタばれにはならないのですかね? 

 と、ちょっぴり悩みましたが、「BBM」がゲイ映画かそうでないかとか、どうでもよくなってきました。私にとってとても重要な映画である、それだけです。

 昨日、ふいに昔の知人のことを思い出しました。独身で楽しく暮らしていた女性ですが、親のために結婚することになりました。もう20年も前のことです。彼女は私にこう言いました。「あなたの自由のすべてがうらやましい。」

 今は少し制限がありますが、当時、私はお金はないけど好き勝手に生きていました。それを当然のように思っていたけどそうじゃない、どんなに幸せだったことか。今になって彼女の言葉の重さを思います。

 彼女は生身の男性には興味がなかったみたいです。といってレズビアンではありません。性的なことがなくてもOKというか。そういう人もいるのです。でも、結婚を強要された。お見合いして式を挙げ、すぐに妊娠、とてもショックだったそうです。

 その後、疎遠になってしまいましたが、どうしているのか。もうお子さんも成人する頃でしょう。ご主人とはうまくいっているのか、愛せなくても子供の父親、家族の一員として仲良く暮らしているといいなあ、なんて。

「BBM」とは全然関係のない話に思えますが、形は違っても、ここにも抑圧があります。60年代のワイオミングで出会ったイニスとジャックは80年代になっても結ばれることはなく。同じ頃、日本の片隅で、彼女は泣く泣く親の言いつけに従い、結婚していきました。

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ブロークバック・マウンテン(73)

Gallery1_2 左記のシーンが見られるトレイラーをやっと再発見(だいぶ前に見て失念)しましたので、お知らせします。はじめにCMが流れますが、少し待てば始まりますので。

http://www.movieweb.com/movies/film/57/2457/video.php

 未見の方は見ていいのかどうか迷うところかと。

下記を読むと、どういうシーンかわかってしまうし…、自己責任でご覧くださいね。あまり前知識を入れたくない方はパスしたほうがいいのでしょうか???

★ということで、以下ネタばれになります。

 画像でお分かりだと思いますが、いちばん下のExclusive: I wish I knew how to quit youです。4分55秒にわたり二人の諍いが! イニスが泣き崩れる直前で終わってますが、回想シーンまで入ってたら泣いてました、私。 

 さて、本題に入ります。本日は当事者(レズビアン)の目から見たジャックの分析、という非常にユニークなレビューをご紹介します。凪さんのブログMy Other Side に掲載されました。私はとても気に入って(1)(2)ともにコメントさせていただきました。

 もっと早くご紹介するつもりでしたが、登山病患者の中には、こういった分析に拒絶反応を示す方がいるかも、とためらいを覚えたので。しかし、BBMにハマりすぎて日常生活に支障をきたすような重病人(て自分のことですが)の場合、こういった冷静かつ斬新なレビューでクールダウンするのが効果的かと。きっついわァ、と思いつつニヤニヤしながら読んだ私でした。

 では、注意書きをよく読んで先に進むかどうかご判断ください。

http://myotherside.blog56.fc2.com/blog-entry-17.html

 いかがでしょうか。私はとにかく感心しました。ゲイ、レズビアンに理解はあるつもりでしたが、それは飽くまで「つもり」です。イニスの「俺はカマじゃない」発言にジャックが「俺も違う」と即答しますが、あそこで面食らった人は多いはず。両方とも違うなら、何故?

 原作ではジャックはイニスの言葉に思わず同調して、となっています。凪さんの実体験から、ジャックがあんなにすらっと「ウソ」を口に出来た理由が分かります。当事者でない者の限界を痛感しましたし、率直に書いてくださった凪さんに感謝しています。

(2)では、ジャックがあの翌年、アギーレに再度、仕事をもらいに行ってイニスとの関係がばれていたことを知る件に触れられてます。

 あそこでジャックは恐怖を覚えます。と凪さんが書かれているのを読んで、恥ずかしい話ですが、そうだった! と今頃気づきました。イニスが恐れていたようにジャックだって(だいぶ早く自覚があった分)同性と関係したことがばれるのは怖いのです。でも、このシーンの段階では、私はそのへんをあまり感じてなかったです。

 ジャックはラリーンと出会う前に酒場でロデオ道化師に色目をつかったりしています。イニスとの再会の前にいろいろあったのが分かります。イニスと再会できる当てもなし、決まった相手もいないし責めるのは酷でしょう。そのへんを凪さんがどう書かれるのか楽しみです。

 凪さんは(3)を書いていいものかどうか迷ってらっしゃるご様子。私は絶対に読みたいです。皆さん、ぜひ応援コメントをよろしくお願いします。私もあとで行ってこようっと。

 ジャックに肩入れしている身としては、彼を「乙女」だの「女」として見られることにちょっと違和感があるのですが。何故かと考えてみて、ジェイクへの思い入れが強すぎるのだと思い当たりました。そんなに好きじゃないアクターがジャックを演じたのなら、なるほど鋭い分析、とひたすら感心して終わったでしょうけど。

 全くわだかまりがないと言えばうそになりますが、ジェイクはゲイだと思われることなんか恐れずにジャック役に挑んだと思います。私も細かいことにはこだわらず、読み応えのあるレビューを楽しむことにいたします。

 ところで、ラリーンなんですけど。(48)にこのカップルは男女が逆転している、と妙なことを書きました。もしやラリーンは男の部分で、ジャックの女性の部分を愛したのではないか、と思ったのです。外観と心は違います。100%の男もいなければ100%の女もいない。ラリーンの心には男性としての自分が棲んでいて、ジャックの繊細な(=女性的な)部分をいとおしんだのでは、と。

 なんだか話がおかしくなってきましたね。今日はこのへんで。

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ブロークバック・マウンテン(72)

Brokeback11「BBM」の最初の30分をすっとばしたらどうなるのか? 「イニスとジャックが結ばれるのが唐突」と感じる人も、すっとばしたに近いかも。

↓BBM(4)の記事で取り上げたレビュー、この方は「眠りかけて」いて、例のシーンで目が覚めた模様。でも、ちゃんとこの映画の真価は分かってらっしゃいますよね。

http://d.hatena.ne.jp/blueoceans12/20051220

 やっぱり分かる人にはわかるのだ、と納得。かと思えば初夜のシーンだけでなく、「アルマの離婚も唐突だった」つう感想をどこかで目にしてひっくり返りそうになりました。

★以下、ネタばれです。

 アルマは、イニスとジャック再会の前から、イニスに対して不安があったと思います。スーパーで働くアルマに、子供を押し付けて牧場の仕事に行ってしまう。このとき後に再婚するモンローがやさしくフォローしていて、ああ、最初からこの人と結婚してればね、と苦笑。次に花火シーン。夫の暴力的な点が露呈しましたね。

 ジャックが訪ねてきてからは、いくつも夫婦の亀裂が描かれます。急な仕事で出かけるアルマをなじるイニス。「子供たちに食べさせてやれ」って、自分は家にいるわけでしょ。ご苦労さん、と気持ちよく妻を送り出してやれないのか。

 ジャックからの葉書「2週間後に会おう。魚も待ってるぞ」が届いて、むっとした顔でこちらを見るアルマ。そちらにイニスがいたのでしょうか。わざと目につきにくいようにチラシの間に葉書をはさんでました。

 いそいそと「釣り」の準備をするイニス。求人の話をしても聞きやしない。挙句、大事な釣り道具を忘れかける。あれでもう、「釣り」じゃないことが丸分かり。しらーっとしてましたね、アルマ。あそこで離婚成立シーンになってもいいくらい。

 が、決定的なベッドシーンがあり、下記のようにアルマはもうやってらんなくなるわけです。kazoo女王の素晴らしいレビューをどうぞ(リンクもしてます)。

http://kazu.mo-blog.jp/prince/2006/04/post_3356.html

 75年11月、離婚成立。イニスとアルマの結婚生活は12年でピリオド。

 イニスはショックだったでしょうね。その辺の経緯が描かれてないから「唐突」に感じるのか? 「別れましょう」「なんでだ」みたいなやり取りがないから? 少なくとも離婚時にジャックのことを持ち出してないのは、だいぶ後(TVでは77年と言ってたような。離婚の2年後か?)の「釣りに行ってない」発言で分かりますね。

 あれもアルマJr.の「ロデオ」の一言でアルマの感情が爆発したんだろうな、彼女にとってはロデオ=ジャックだから、と、そのへんは(70)に書きましたが。自分に似た娘がイニスと楽しそうにロデオ(=ジャック)の話なんかする。アルマはたまらなかったでしょう。キッチンでキレたのも無理はないです。おまけにイニスは危うくアルマを殴りかける。彼にとってジャックがどんなに大事かアルマは思い知らされましたね。

 釣りの件を暴かれた上、「薄汚い人」(Jack Nasty.)なんて言われてイニスは頭にきたのでしょう。その前にアルマは「Jack Twist?」とも言ってますが、Twistには「心がゆがんだ、ひねくれている」という意味もありますから。名前にひっかけてアルマはジャックを非難してるんですね。

Jack Twist?

Jack Nasty.

 うーん、アルマのことを書いても楽しくないです。明日は別の話を。(まだ続けるつもりらしい・汗)

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ブロークバック・マウンテン(71)

Dc2f41d78e4ef5985ca70a77d6d13418_1←(61)でも使った画像ですが、ジェイクの顔の輪郭と口元がはっきりしてるので? 今日はそのへんのお話を。

(70)へのコメントで、ライチ茶さんからジェイクの顔、特に輪郭と口もとがダ・ヴィンチの絵に似ている! とご指摘がありました。うーむ、確かに。

Leon01 Leon02 左は「聖ヨハネ」。ルーヴル美術館蔵。右は「白テンを抱く貴婦人」。ポーランドにありますが、数年前、横浜で展示され、大喜びで見に行きました。すごい磁力のある絵です。目に入ったとたん、小走りで駆け寄ってしまいました。

 ヨハネは両性具有的な絵としてよく話題になりますが、少女像とジェイクを比べるのは? しかし、この絵のモデルは少年ではないか、という説があるのです。そう言われると女性にしては手が大きすぎるような気がしますし、女顔の男、という見方も可能かと。顔の輪郭、ほんとにジェイクに似てますね。

 クリック、拡大してご覧くださいませ。画像は下記から拝借しました。

http://art.pro.tok2.com/D/daVinci/daVinci.htm

★今日の本当のお題は「BBMは『純愛』か?」です。

 以下、ネタばれになりますのでご注意ください。

 私、どうも「BBM」が純愛映画、と呼ばれるのに抵抗があります。何せ私にとって「純愛」映画というのは「愛と死をみつめて」「野菊のごとき君なりき」といった作品。Hしたらもう純愛じゃないと思ってますから、私。世間では「純愛」をどう捉えているのでしょう? だいぶ私の捉え方とは違うようです。

「BBM」のイニスとジャックはまず最初に肉体関係ありき。とても私は純愛とは呼べません。では何? 私はプラトニック・ラブだと思います。それも「肉体関係を伴わない精神的な愛」というより、「過程はどうあれ、最後に至上の愛にたどり着く」といったイメージです。高校時代の古典の先生がそう教えてくれました。

↓先日、Flixで見つけたのですが。「究極の純愛」ですか、私の見解とは対極ですね。

 http://www.flix.co.jp/page/A0001012

 イニスもジャックも似てない…、ジェイクはダ・ヴィンチの絵を見て研究していただきましょう。ヒースは誰の画風に似てるかなあ?

「隙あらばキスしようとする」って、イニスの鼻に肘が当たってしまい、鼻血出させて焦ってるだけですよねー? 

 文句ばかり書いてしまいましたが、ジェイクについて「今までこんなに美形だと思わなかったんですが今回はつくづく美しいなあ……と思いました。」と書いてくれてて、とっても好感をもちました♪

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ブロークバック・マウンテン(70)

ブロークバック・マウンテン Book ブロークバック・マウンテン

著者:E・アニー・プルー
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 本日は初心に返ってこの画像。というか、上記の文庫のカスタマー・レビュー、12件に増えてますね。最新の4件もなかなか面白いです。ぜひご一読ください。

 さて、今日はアルマJr.について書いてみようと思います。

★以下、ネタばれとなります。ご了承ください。

 アルマJr.が後半で「パパと暮らしたい」とイニスに言うシーンは皆さん、覚えてらっしゃると思います。このアルマJr.役のケイト・マーラはなかなかイニスに雰囲気が似てましたね。容姿は特に似てませんが、イニスの娘らしく寡黙で物静か。キャシーに「パパは結婚向きじゃないかも」と鋭いことを言ってみたり。

 で、車の中でアルマJr.は家にいづらいような事を言います。「赤ん坊が生まれてから、ママはジェニーより私に厳しいの。」

 アルマJr.がイニスに似た雰囲気だからかな、それでアルマは彼女に辛く当たるのかな、とはじめは思ったのですが。先日、8回目を見て合点がいきました。

 それは例の晩餐でのこと。アルマJr.が「パパ、ロデオの話をして」といいますね。この時は別の子役、13歳の設定ですか。この子がまた、アルマとよく似ていてびっくりしました。が、顔は似ていても性格はイニス似、そしてイニスを慕う娘です。アルマはフン、と言った顔つきでしたね。なんかむかむかしてたみたい。アルマは「ロデオ」でジャックを思い出したんじゃないでしょうか?

 最初にジャックから葉書が届いたとき、イニスは「やつはロデオをやる」と口走りました。ジャックがロデオの真似してこけたことを一瞬、思い出した? すぐに「昔の釣り仲間だ」と付け足しましたが、アルマがイニスの不用意な一言を覚えていたとしたら、あの席でアルマJr.がロデオを話題にしてむっときたのもうなづけます。そしてキッチンでの「釣りには行ってない」発言につながる。

 これは想像でしかないですが、こんな感じでアルマJr.はアルマの気に障る言動を(自身は気づかぬまま)していたのかも。イニスの遺伝子を受け継いでるんだから無理もない。一方、ジェニーはアルマ似だった(?)ので母から疎まれることはなかった。アルマJr.は早く家を出たかった、イニスに同居を断られたので、じゃあ少し早いけど結婚するか、となったのかもしれません。赤ん坊が生まれて云々は言い訳では? 「パパに似ている私にママは厳しい」とは言えないですもんね。

 そして、もう一人、気になる女性キャラがいます。牧場主任ランダルの妻ラショーン(アンナ・ファリス)、しゃべりまくりで強烈な印象でした。

 彼女は沈黙に耐えられないタイプですね。絶えずしゃべってないと不安でしょうがないんでしょうね。何故、不安? アルマ、ラリーンと同様、彼女もまた夫に対して言い知れぬ不安を感じていたのでは? 夫ランダルはジャックと同類の匂いがしますから。「ラショーンに聞いてみたいと思ってもしゃべりってばかり」とはランダルの言です。ラショーンには耳に入れたくない何かがある、だからいつも夫の言葉を遮りしゃべり続ける、というのは考えすぎでしょうか?

 リンクもしてますが、body&soul IV さんの「三度、男に嫉妬する」http://bella-donna.at.webry.info/200603/article_12.htmlに、興味深い一節があります。

【この物語、女はおしなべて饒舌な性として描かれる。
饒舌さが男を黙らせ、迎え入れるようでいて、実は門前払い。】

 読み返してみて、実に味わい深いレビューだと改めて感服しました。特に女性の皆さま、ぜひご一読ください。

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ブロークバック・マウンテン(69)

Angleebrokeback1 リー監督とジェイクは何を話してるのでしょう? kenjikenjiさん宅で例の写真を見てから妄想が止まらない~♪ 皆さんとっくにご存知だと思いますが、もう1度ご紹介。http://kenjikenji.typepad.jp/blog/2006/03/brokeback_mount_3.html#more

 えー、連続で「BBM」の記事を書くのだけは避けたいと、いつも間に別のを挟んできましたが、昨日からどうにも体調が悪く…、別に無理することもないですよね、やっぱり一番書きたいのはこの映画のことだもの。

 そんなわけで今日はまとまったことは書けませんので雑談を。

 おととい、「BBM」上映前の楽しみは「カサノバ」予告編でした。他作品でヒースを見た、もしくは「BBM」リピーターでない限り、あのプレイボーイと寡黙なイニスが同じ役者なんて分からないでしょうね。別人じゃ別人じゃ♪ と、居直って楽しく拝見。「ただひとつの恋の失敗も敗北である」ですって。うーむ、「BBM」とはまさに異次元、別世界。

 あと、7回目に気づいた点。

*再会でイニスとジャックがドアをノックし、アルマがドアに近づくとき。ちらっと白いスリップが見えてました。生活臭があるっていうか田舎の女っていうか。芸が細かいですね。

*イニスとジャックの最後の逢瀬でイニスが泣き崩れるとき。白い帽子の内側に汚れが。イニスって生活に追われて服装も同じのが多いし。帽子もくたびれてきてるんですね。これまた芸が細かい、と感心。

 8回目で気づいたのは、

*ラリーンがジャックのロデオを見守るシーン。ピアスは馬蹄型。カーS*Xのとき胸で揺れてたペンダントもトップが馬蹄のデザイン。これは事務室でもつけてましたね。

 それと、8回目でようやく気づいたのですが。

 イニス、初夜に続き2日目の夜も羊の元に戻ってない! これは何いまごろ、って話なんですが。「あれは1度限り」と言いながら、夕食後もぐずぐずしていて、ジャックはテントの中で服脱いでるし。それをチラチラ見ていたイニス、「中に入ってもいいんだ…」とホッとしたことでしょう。

 突然ですが、二人のラブシーン。とても不自然に見えたという意見をどこぞで読みました。非ゲイ男性のものでしたけど、皆さんどう思われます? 映画の男女のラブシーンでそう感じたことはないそうです。私にはとても自然に見えたし、勇気をもって演じたヒースとジェイクに敬意を表しますが。

 思うに、これは見た人の心の現れでは? ヤロー同士の絡みあいなんて不自然だ、だから不自然に見えるに決まってる、という思い込みがあるせいで、あのシーンがそう映る。

「BBM」は見る人が試される映画、とリー監督が言ってましたが、私は、見る人の心を映す鏡のような映画だと思います。その鏡には本心が映るのです。恐ろしいことですね。

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ブロークバック・マウンテン(68)

Dff2ee9c4ee76385e9ead51993ce8d6d 昨夜、8回目を見てきました。何度見てもイイですね。14日で終わりかと思ったら21日まで。但し夜の1回のみ、それでも嬉しいです。つーわけで来週も行きます♪

 お客さんは先週より多かったです、3列目からびっしり。口コミ&リピーターかな、少しでもたくさんの方に見てほしいので嬉しかったです~。

↓「ブロークバック・マウンテン」を刑務所内で上映した看守を処罰、ですって。

http://gayjapannews.com/news2006/news190.htm

 うーん、「刑務所で上映するには不適切な内容が含まれる」んですかねえ。微妙。

★では、例によってネタばれゾーン突入です~。

 8度目ですが、冒頭はいつも嬉しいです、またジャックが元気で登場するし二人とも若いし。最初はまるきり赤の他人なのがオカシイ。2週間後、あんなことに…。

 昨日は、皆様からのコメントで教えていただいた箇所。事務所でイニスがジャックをちらっと見てるとか、山でイニスもジャックを気にしていたのでは、とか。最初の頃、イニスはジャックの目を見て話していない、などなどチェックしてきました。イニスがジャックとちゃんと顔を合わせて話すようになるのは、「2週間ではじめてまともに口を利いた」あたりからでしたね。

 あと、ご指摘いただいた事務所でジャックを罵倒する男二人は、本当、ぜんぜん舅とは別人でした。どうして舅だと思ったのか、思い込みはコワイ。でも、だとしたらますます失礼ですよね、ラリーンが事務所にいるのに。二人が結婚してるって知らなかったのかもしれませんが。

 今日はイニスとジャックの「釣り」の場面について。いつも川辺でキャンプしてますが、このシーンは4回出てきますね。ちゃんと起承転結になっていて感心します。

起;

 4年後の再会。まず裸でダイブ、がほほえましい。待望の再会を果たし、「女どもから逃げてきたぜ!」で喜び爆発?

 ジャックは「二人で牧場を」と誘いますが、イニスのトラウマ話を聞かされ…。このとき、イニスは起き上がり、わざわざ帽子を被って話し始めますね。視線を隠したかったのか?

 ジャック、「耐えるっていつまで?」イニスは「耐えられる限り。終わりはないんだ」と。イニスの頬にジャックが手を押し当て、辛そうな顔をするのがたまりません。最初、イニスの耳をつかんでるのかと思いました。(笑)

承;

 ジャック、先に行ってキャンプの準備をしてました。遅れてイニス登場。ジャックがとても嬉しそうなのが印象的。その前に「ブルーパーカーは?」としきりにラリーンに尋ねるシーンが。ラリーン「どうして貴方ばかり訪ねていくの? 不公平よ。」

 イニス宅でもイニスがばたばたと準備中。「電力会社の求人よ。給料いいかも。」「俺は不器用だ、感電死しちまう。」

「釣り」に行くのに道具を忘れかけるイニスに、アルマはしらけきった顔に。

ジャックのブルーパーカーについては下記のkabioさんの記事がサイコーです♪ 私も拝読して初めて気づきました。妙に嬉しそうだったものね、ジャック。

http://kabio-z.cocolog-nifty.com/on_the_edge/2006/03/honey_you_seen_.html#comments

 このキャンプではイニスが豆の缶詰を持ってきて「あの頃みたいに」とはしゃいでました。まだまだこの頃は平和だった。

転;

 イニスの離婚、ジャックのメキシコ行き、そしてアルマが「釣りじゃないでしょ!」とイニスを責め、キレたイニスがドライバーにボコボコにされた直後に3度目の「釣り」シーンがきます。上記の画像(拡大するはず)のシーンですよね。

 イニスはジャックに「夫婦生活は普通か?」「疑われてないか」と尋ねます。そして不安を口にする。町を歩いてると噂されてるような、と。ジャックはイニスに「テキサスに来ないか」と懲りずに誘うのですが、茶化されて終わりでした。

結;

 ついにジャックが本音を吐いて、ぶつかり合う二人。イニスらしいといえばらしいのですが、1週間も「8月に会えない」ことを黙ってるなんて。ギリギリで告白。この朝の空気は、脚本では、

Mood between them is tense, as always , when  their time together is about to end.

とあって辛いです。別れるときはいつもピリピリしてるんですね。またしばらく会えなくなるわけですから。そこへ、8月の予定が11月に延期、と聞かされるジャック。ほんとにたまらなかっただろうと思います。

 11月。ワイオミングはもう冬でしょう。「何故、寒いときばかり。暖かいメキシコに行こう」のジャックの言葉は、北の故郷を捨ててきた私にはよく分かります。寒いのも雪も、もうウンザリ。テキサス暮らしが長くなったジャックが、ワイオミングをどう捉えていたか。実家もうらぶれた感じでしたしね。

 そして、「耐えられる限り」と言ったイニスは、ついに「もう耐えられない」と泣き崩れます。最初のキャンプから15年ほどがたっていました。

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ブロークバック・マウンテン(67)

Heath_ledger6 今日のお題は「BBMを誰の視点から見るか」。既婚女性は「私は女性だから、アルマが可哀想」という方が多くて、そりゃまあそうだけどもサ。私も女性ですが、可哀想で済むのかいと、ちょっと物申してみたく。(レビュー集に掲載の既婚女性のご意見は、柔軟で想像力のある方のみに絞らせていただいてます。それぞれ読み応えたっぷり)

★例によってネタばれなので、未見の方、以下は自己責任でお読みくださいね。文句はイニスに言ってくれ!?

「BBM」を見る度に上記のシーンでガッカリしてしまいます。正確にはイニスの結婚式のシーンからですが。アルマがイニスの手を取り腹部へと導きますね。結婚後間もないのに、アルマはもう身ごもっているのです。ジャックがテントで同じくイニスの手をとり…をいきなり思い出しました。アルマのお腹にはアルマJr.がいる。彼女はハネムーン・ベビーかもしれません。

 ガッカリ、の原因は、これからしばらくイニスとジャックが会えないからでしょうか。イニスは日常に追われ、ジャックは不本意な結婚をし、舅に軽んじられて息子ボビー誕生の喜びの場からも追いやられ。その次のシーンでイニスにジャックからの葉書が届くわけですね。

 そういうわけで、私はここまではイニスとジャックの立場で見ています。イニスもジャックも互いを思いつつ会えないでいる。イニスはともかく、ジャックはイニスを相当気にしてますね。別れた翌年、アギーレに再度、仕事をもらいにいってイニスが来たかと尋ねている。そこで自分たちの関係がばれていたことを知るわけですが。

 イニスとジャックにとっては甘美な再会の日がやってきます。アルマも、久々に旧友が訪ねてくるというのでそわそわする夫を温かく見守っていたことでしょう。そう、あのシーンを目撃するまでは。

 で、これもたった今、気づいたのですが。アルマが何故ドアを開けたか? 当然ですよね。窓の下に車が止まり友人を迎えに出たイニスが、なかなか戻ってこないのですから。普通は15秒もあればドア先に揃って現れるはず。なにやってんの? と外を見ても不思議ではないのでした。

 決定的瞬間。アルマは凍りつきます。ここで世の奥様がたは「アルマ可哀想モード」に突入でしょう。アルマの顔から表情が抜け落ちる。あれは何、と自問しながら部屋に戻る。小刻みに震える体。何かの間違い、私はあんなもの見ていない、でも…。

 ようやく乱れたシャツを直し(すんごい乱れ方でしたね)、なにくわぬ顔で夫が戻ってくる。「友人」もしゃあしゃあと顔を出す。アルマも蒼白で挨拶。煙草を、と早く帰ってほしいことをアピールするが、イニスは聞いちゃいない。今夜は戻らないという言葉がアルマをどん底に突き落とす。

 翌朝、一睡もできなかったらしいアルマの前に、イニスは嬉しそうに戻ってきていきなり「釣りに行く」と。泣きながら階下のジャックを確認し、アルマJr.を抱きしめて嗚咽。アルマに同情しない女はまずいないのではないでしょうか。

 私もアルマの気持ちは分かる。私が彼女だったら「いま何してたの?」くらい言ったかもしれません。アルマはあまりに予想外のことにフリーズしたんでしょうけど。

 確かにヒドイ夫、とアルマの気持ちは理解しています。でも、同時に私はイニスとジャックでもあるので(イニスとジャックの視点、というより2人になっている、そういう心境)。アルマに関しても「気持ちはわかる」ではなくアルマになってこの場面を見ているかもしれません。三重人格か? 

 いえ、要するにやろうと思えば誰の人格にもなれ、誰の視点からも見られるということです。出てくるキャラひとりひとりが自分だと思えば、誰が悪いとか言えないですよね? 自己批判できる人なら自分が悪いって言い切れるでしょうけど。

 うまく言葉がみつからず、言いたいことが伝わらないようですが。こちらを読んでくださる方は、きっと「アルマ可哀想」一辺倒ではないと思います。むしろイニス、ジャックはどうしようもない男たちだけど、それゆえに愛しいと感じてらっしゃるのでは? と、彼らに否定的なコメントがつかないのを幸い、強気発言してますけど。

 以前から「BBM」は単なる不倫映画、奥さんが可哀想、という意見にはウンザリしていて。できればそんな言葉で呼ばれない関係がいいに決まってますけど、でも恋した相手に婚約者だの妻だの夫だのがいた場合、「不倫」と後ろ指さされちゃうんですよね。

 恋はある日突然やってくる。「恋に落ちる」とよく言いますが、ほんとに恋って「する」んじゃなくて「落ちる」もの。鼻歌など歌いながら道を歩いていたらいきなり落とし穴に落ちてしまい、「誰よ、こんなとこに穴掘ったの!」と虚しく空を仰いでため息をつく。しかし落ちてしまったものはしょうがない。どうにかして解決(穴から脱出)しなければ。そして自分で解決できないなら耐えるしかない、と。

 何が書きたいのかますます分からなくなってきました。とりあえず、アルマは確かに可哀想かもしれないが、あのデタラメな男たちもそれなりに不運だったわけで。やっぱりイニスもジャックも可愛いぜ、というわけで。今夜は8回目の「BBM」見に行ってきます~。

★追記。この記事にはぐりさんから深いコメントを頂きましたが、下記のぐりさんの記事(特にコメント)もなかなかです。私のコメントを除く。ぜひ当記事と併せてお読みくださいませ。

http://hello.ap.teacup.com/htsm_knm/716.html

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ブロークバック・マウンテン(66)

Ang_lee11 リー監督はヒースとジェイクにどんなアドバイスをしてるんでしょうか? ここは例のシーンですね…て、未見の方にはばらせないのが残念。

 何をいまさら、なんですが。ヒースもジェイクも、よく「BBM」への出演を引き受けたなあ、と。これはハリウッド映画じゃないから少し違うんでしょうか。でもやっぱりアメリカの男優はゲイ役はやりたがらないようで。「リプリー」でマット・デイモンが主演を引き受けことを共演のジュード・ロウが「凄く勇気があると思う」って。

 マットが演じたトム・リプリーは確かに友人ディッキー(ジュード)に友情以上の感情を抱く。でもキスシーンすらないのだ。「一緒に(風呂に)入っていいか」って台詞はあったけど。断られてました。これまたジュードが出演した「真夜中のサバナ」ではケヴィン・スペイシーがゲイであること(ジュード演じる男娼ビリーと関係していた)を認める供述があり、「アメリカ映画では珍しくゲイであることをはっきり描いた」なんて当時、書かれたもんです。台詞で認めただけで映像ではそれらしき場面は皆無なのに。どちらも90年代後半の映画か。

 ジェイクが18のとき「BBM」への出演打診があったそうですが、当時の計画は頓挫、結局、アン・リーがメガホンを取り現在の形になりました。ジェイクは18の頃だったら自分がゲイだと思われるのでは、と怖かっただろうと。だいたい18でジャック役は無理だったでしょう、2004年撮影(23歳)でよかったと思います。

★以下、ネタばれとなりますー。

 イニスがアルマから釣りのことで咎められ家を飛び出し、娘たちのバーイ、にも応えず頭ン中ぐちゃぐちゃで帰宅。車に轢かれそうになり、運転手に殴りかかってボコボコにされますが。あれがヒースの最後の撮影シーンだったそうです。で、ヒースは本気でやってくれ、と195センチはあろうかという大男に~、根性あるなあ。

 で、そのシーンを見るたびジェイクは涙ぐんでしまうんですって。時にはヒースがジェイクを助け、時にはジェイクが、といった感じで2人のgive&takeはとてもうまくいっていたらしい。

 驚くのは、殴られる前のキッチンでのイニスとアルマ。あれがヒースとミシェルにとっては初のシーン? いったいどういう撮りかたしてるんでしょうね???

「イニスは感情を出すのが下手。親の愛を知らずに育つとそうなる」って、これはヒースの言葉ですが。両親が彼を愛してなかったわけではないんでしょうが、生活に追われゆとりがないと生きるのが精一杯になり、その結果、ということかな。ジャックと出会った頃のイニスは住む家もなかったようで。どうしてたんだろう?

 ジェイクにますますお熱の今日この頃。最後の逢瀬についてちょこっと。

 年に1,2度じゃガマンできないとか、けっこうズバリなことを口にしてますよね。男同士の痴話喧嘩を見せられウンザリ、の男性もいるようです。ほとんどジャックが爆発、イニスは「殺してやる」以降はジャックに気圧されて、ついには泣き出してしまうのですが。はじめの3回までは、このへんから涙が止まらなかったです。

 会えなくて寂しい、というより肉体の渇きが堪えがたいと、男が男に向かって言うって。演技であっても相当、抵抗があったのではーと想像しつつ、それでもフィジカルでぶつかるラブシーンよりはやりやすかったのでしょうか。とにかくあそこのジェイクは圧巻だし、泣き崩れるイニスを抱きかかえ、最後には[Sorry.]と、脚本にない言葉を口走ったのは、ジェイクが本当にジャックとしてイニスを哀れにも愛おしく思ったんだろうなあ。

 あの感情を出さない、本当に自分を好きなのかどうかも分からなかったイニスが、こうまで弱い自分をさらけ出してくれた。それでジャックは気が済んだのかも。イニスを見限ったというより、20年に及ぶ執着も消え、もうイニスを解放してやろうと思ったのかもしれない。

 それでも、あの甘美な回想は最後までジャックを支えたはずです。ジャックがイニスと別れて長生きし、別の男と牧場をやったとしても。ときどきはブロークバック・マウンテンで背後からイニスに抱きかかえられた至福を思い、その記憶をいとおしんだのではないでしょうか。

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ブロークバック・マウンテン(65)

Images  先週末で「BBM」の上映が終わってしまった所もあるようですが、日比谷シャンテでは5月12日(金)まで続映確実とのことでホッ? GWに上京される方、ついでに「BBM」鑑賞、なんていかがでしょう。混むのかな? 週末、レディス・デーは△マークですね。

 うちの近所みたくガラガラというのは寂しいので、◎より○、△が並んでいるのは嬉しいです。平日行ける方、金曜の初回だけは1,300円で見られますよー。

http://www.chantercine.com/schedule/index.html

 今日の画像は馬上でハモニカを吹くジャック、それをやさしく見守るイニス。フランスHPの予告にはハモニカの音も入っていてお気に入りです。次第にジャックに心を開いていくイニス。原作では山での暮らしを「人生でこんなに楽しいのは初めて」なんて。食料を持ち帰るときなど鼻歌歌ってますもんね、最初のころのイニスとは別人みたい。

 …いま書いたこともネタばれになってしまうでしょうか? 少しずつ二人は接近していくわけで、いきなり××シーン突入ではない、のは「BBM」を愛する皆さんは分かってくださると思うのですが。今日は、「何も起こらない」とされている最初の30分ほどについて書いてみようと思います。けして「性急」ではないと思うのですが?

★というわけで、以下、ネタばれゾーンです。

 主にジャック視線から例のシーンまでをまとめてみました。ジャックは初対面で相当にイニスに関心を持っていたと(ありていにいえばモノにしてやろうと)思うのですが。イニスに関しては、よくわかりません。あまりに心を表に出していないので。

*ジャック登場シーン。車から下り、イニスを一瞥。「去年のヤツよりよさげ」なんて思ったかも。(汗)

*ジャック、車でひげを剃る。ミラーにはイニスの姿。再度、品定め?

*アギーレのトレーラーハウスを出てイニスに握手を求めるジャック。

*バーでビールを飲む二人。イニスの身の上話を聞くジャック。自分は両親も健在、実家もある。それでも父との不仲を強調してみせる。

*山での初日、夜。遠くの焚き火の白い煙を見つめるジャック。そこにはイニスがいるのだ。

*イニス、熊にでくわし食料を失う。ジャック、怪我をしたイニスの顔にバンダナを当ててやる。視線を落とすジャック。

*ヘラ鹿を仕留めるイニス。ジャックとどつき合い嬉しそう。

*イニスとジャック、仕事を交代。

*イニス、じゃがいもの皮を剥くジャックの後ろで体を洗う。ジャックのここでの視線が絶妙。見たくてたまらないが絶対に見てはいけない、といった感じ。

*ジャックの「2週間でやっとまともに口をきいたな」のシーン。脚本には「イニス、はじめて微笑む」とあります。イニスは「1年ぶりって感じだ。」ロデオの話で盛り上がる? 

*ジャック、水の上を歩くキリストの歌など歌う。イニス「お前は汚れているだろうが、おれはまだ清い」。

 そしてこの夜、泥酔して羊の元に戻れなくなったイニスとジャックは、ついに…となるわけですが。私にとっては「ついに」なんですよ。けして唐突でも性急でもなくて。

 ジャックの気持ちは視線等から明らかなんですが、イニスはいまいち分かりません。ジャックがイニスを気にしているほど、イニスはジャックを気にしてないように見えるのですが。山を見上げたり外を見やったり(雨の日、馬を彫りながら)、はあるんですが。ジャックみたいに「相棒を思ってるんだな」と読み取れるシーンは正直、なかったです。イニスが素直になるのはあの夜、というかその次の夜ですかね?

 なんだかまとまりませんが、今日はこれにて。

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ブロークバック・マウンテン(64)

Brockeback05_1280_1

551film20051112_164910_12_big 今日はリクエストを頂いたこともあり、ラリーンについて書きます。ジャックにより惹かれるせいもあり、また自分はラリーンタイプだと(あくまで中身だけ)勝手に思っているので、出番が少ない割にはあれこれ書けそうです?

 ネタばれ前に、ジャックというかジェイクのまつ毛について一言。いつもの上記の画像、クリック・拡大でお分かりと思いますが、本当に長いまつ毛ですよねー。私、これを壁紙にしてますんで、毎日毎日、らくださんみたい♪ と喜んでおりますが。

 そして、「BBM」を何度も見に行きたいけどなかなか…な方のためにネットであのシーンもこのシーンも見てしまおう! のご提案? you tubeで検索してみてください。brokeback mountainと入力してサーチ! びっくりするほど色々でてきます。おかげで水曜まで「BBM」を見られないストレスが吹き飛びました。但しいつまで見られるか分かりませんし、アクセスの際はくれぐれも自己責任でお願いします。

 笑ってしまったのがドイツ版の予告。フランス語吹き替えは耳慣れてましたが、ドイツ語って違和感が…。ちなみにドイツでは3月9日公開、意外に遅かったんですね。

★以下、ねたバレになりますのでよろしくお願いします。

 えーと。ラリーンの父親はジャックが気に入らなかったようですが、もしかして、こんなやりとりが?

パパ:ジャックはお前よりまつ毛が長いじゃないか。そんな男との結婚は許さん!

ラリーン:大丈夫よ、パパ。いっぱいつけまつ毛するから。

 そしてラリーンの厚化粧が始まった…わきゃないですよね。失礼しました。

 今度こそ真面目な話を。ジャックとラリーンについては(48)にも少し書きましたので、よろしければご覧ください。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/48_2787.html#comments

 ジャックと出会った頃、ラリーンはどんな娘だったか。ロデオ・クイーンとして活躍、いわゆる男勝りな性格でしょう。ラリーンの父は本当は息子が欲しかった、でも娘しか授からなかった(ジャック同様、ラリーンは一人っ子らしい)。「お前が男なら良かったのに」なんてパパは言ったかもしれません。ラリーンが父の希望に沿うようロデオを始めたかどうかは不明ですが。

 ラリーンはジャックと知り合った夜に関係してしまうほど積極的。急ぐのは「パパが真夜中までに帰れというから」です。この時代、どの家でも門限は厳しいでしょうけど。門限に縛られないためには独立(結婚)がいちばん、ラリーンは早く結婚したかったのかも。ジャックはお誂えの相手でした、自分がイニシアチブを取れそうだから。イニスのようなマッチョ(表向きだけだとしても)はラリーンには向かないのです。そう、ラリーンはリードする女。

 ジャックは義父から軽く見られ、嫌われます。孫の顔を見に来たときもジャックをパシリ扱い。このシーンの直後、イニスにジャックからの葉書が届くのは、ジャックの鬱憤が溜まりに溜まっていたことを示唆するのでしょう。こんな生活、もうやってらんない。ジャックはイニスに会いに行く決意をするのです。

 ジャックがトラクターを運転しているのを事務所の窓から見た知人の「あいつ、ロデオに来てた××か」に応えて義父(★追記;ぐりさんからご指摘いただきましたが、この人物は義父ではありませんでした。お詫びして訂正します。)は「ああ、フヌケだ」などと吐き捨てるように言います。ラリーンが同じ事務所にいるのに。むしろ聞こえるように言った? ラリーンはむっとしながらも反論せず。この頃、既に髪を脱色しロールをかけ、化粧もやや濃い。

 ジャックと義父は食事中にTVをつけるつけないで対立します。ここでのジャックは珍しく意見をはっきり言い「ママ(ラリーン)が3時間かけて作った」料理をTVなぞ見ずにちゃんと味わえ、と息子を叱る。「男はアメフトだ、息子を男らしくしたいだろ(なよなよした婿・ジャックへの当てこすり?)」とイヤミな義父を一喝します。そのときのラリーンはしてやったり、の表情です。「よくやった、相棒」と言っているようです。

 この頃にはジャックとラリーンの夫婦関係は「電話で用が済む」。前にも書いたように、子供ができた時点で性生活は終わっていただろうと想像しています。アルマのように早々に夫の正体を知ることはなかったでしょうが、ジャックが自分に関心のないことはラリーンは気づいていたでしょう。浮気をしている様子もないし、仕方ないと諦めていたかも。

 ジャックのラリーンへの思いは、出会いの夜のダンス・シーンで早くも露呈していました。見詰め合っているときは優しく微笑みかけてますが、予告にもあるように、ラリーンと視線が合わないときは空虚な顔、心ここにあらず、です。20年近く夫婦生活を送ったのですから、時折、ジャックがあのような表情を見せることをラリーンは知っていたでしょう。夫の心は自分には向いていない。では誰に?

 で、ラリーンはいつからジャックの性癖について知ったか、ですが。イニスとの最後の逢瀬のあとだろうと思います。ジャックは例の牧場主任と目立つことをしてしまったのではないか。悪い噂がラリーンの耳にも届き、それでラリーンはジャックの空虚さの原因を思い知ったのでは?

 女として妻としてジャックから愛されていなかったラリーン。しかし、二人は深い友情で結ばれていたと思います。ラリーンの父に対しては戦友かな?

 もちろんジャックの親友というだけではラリーンの心の隙間は埋まりません。絶えずタバコを吸い、髪を脱色し厚化粧、アクセサリー過多、などで自分を防衛していたのか。自分に自信がない女ほど、じゃらじゃらアクセサリーをつけたがるような。イニスとの電話では、ラリーンの指輪が目立って目立って。いつも悲しくなってしまいます。

 原作や脚本には、この電話でのラリーンの声は氷のように冷たい、とありますが、映画ではそっけはないけど冷たくはなかったですね。少なくとも親友であり良き戦友であり相棒だったジャックの死を、ラリーンは心から悼んでいたと思います。ここでのアン・ハサウェイの演技は沁みました。世間ではミシェル・ウィリアムズよりだいぶ落ちるという意見が多いようですが、大健闘だったと思います。アンの次回作が楽しみです。

 ラリーンについては、すあまさんのSuama's Libraryの記事(BBM16)で非常に鋭い意見が読めますので、ぜひどうぞ。リンクリストから飛べます。

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ブロークバック・マウンテン(63)

Brokeback03_2  何度見てもまた見たくなる「BBM」。見ていて辛いシーンも多いのですが、冒頭はイニスとジャックの出会いなので、いつ見ても嬉しいです。これから二人の20年に及ぶ交流がはじまるのだと思うと。

★以下、例によってネタばれです。ご注意ください。

 これもネタばれになるのでしょうか、「BBM」のラストは悲しいですよね。既にご覧になった方はもちろん、未見の方もハッピーエンドを期待してはいないと思いますが。

 あの美しいオープニング。遠くの稜線が曙に染まる頃、白いトレーラーが画面に現れ、やや遅れて弦を弾く音。ゆったりとしたギターが流れ、イニスが降り立つ。ここから全てが始まりました。

 ラスト近く。イニスがジャックの家に行き、シャツをもらって帰ります。オープニングとは逆に車は左から右に走っていきますね。5回見たときだったか、やっと疑問が沸きました。冒頭とは逆に走っていく。何か意味が?

 で、7回目に同じシーンでこう思いました。「ああ、イニスはジャックの魂を連れて帰るんだ」。7回も見て、やっと。この日は、シャツをママが袋に入れてくれたとき、よかったねジャック。やっとイニスの元にいけるね、イニスが連れて帰ってくれるね、と涙ぐみながら思いました。なんでもっと早く気づかないかなあ。

 何度も見るメリットは、もちろん諸々のシーンを余裕をもって観察できることです。それぞれのシーンを見慣れたせいか長く感じられます。再会のキスシーンは最初のころよりドキドキするし、逆にイニスがジャックのリンチ場面を想像するシーンは正視に堪えないほど長く感じられて。

 そしてイニスがシャツを見つけるシーン。隙間に何かあるのを見つけ、そでを引っ張り出し。ダンガリーシャツだけかと思ったら、袖に見覚えのある柄が。袖を通してしっかり重ねられた2枚のシャツ。壊れ物を扱うようにイニスはそれを胸に抱き匂いを嗅ぐ。このときのイニスの手の動きもいとしくて、初回よりずっと心を揺さぶられてました。初回はどうしても全体を追いますから細部を味わう余裕がないのです。

 イニスの車は、なんとなくぼやけてヘッドライトも白っぽく、オープニングより周囲が明るいこともあり目立たない。オープングよりは印象が薄いです。気づいた人だけ気づけばいい、と挿入されたんでしょうか。もちろん、ここの意味に気づかなくても「BBM」は十分に素晴らしいのですが。

 オープニングではジャックと出会うためにトレーラーで現れたイニス。ラスト付近では、シャツ(=ジャック)と共に帰宅する。こんな形になりましたが、やっと一緒になれたのです。右から走ってきたトレーラー。左から右に向かうイニスの車。この2つのシーンの間に20年の歳月が流れた。7回見て、そのことにやっと気づいたのでした。

 まるで輪廻のように、ラストはオープニングにつながっていく。私にはそう思えます。イニスとジャックが出会って別れ、再会し、密会を重ね決裂し、最終的にあのような形で結ばれるストーリーを何度でも目撃したいのです。

 数日後、またふたりに会いに行くと今から決めてます。

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ブロークバック・マウンテン(62)

Advocate_3 2月28日の(26)でもご紹介したゲイ雑誌[Advocate]のサイトを久々に覗いてビックリ、ほとんど「BBM」サイト状態?

http://www.advocate.com/brokebackmountain.asp

 前に見たときはここまで充実してなかったような。GALLARYは見た写真が多いですが、「6」のジャックは珍しいかも。ヒースが表紙の同誌、ジェイクが表紙の「OUT」の写真もありますね。

 昨日の「キネ旬(4月上旬号)」ですが、川本三郎さんが「saddle pal」という西部劇用語について書いてらっしゃいます。

【サドル・パル。「馬上の友」とでも訳したらいいだろうか。カウボーイ同士の友情を表している。「BBM]の2人の長い友愛を見ながら、彼らの関係は同性愛であると同時にフロンティア時代から続く「サドル・パル」ではないかと思った。】

 具体例として、↓町山さんが挙げておられたような映画を紹介。最後の段落をどうぞ。

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20051221

「サドル・パル」は女性との恋愛よりも男同士の友愛を大事にする。フロンティアという男社会で自然に生まれた感情。「女はいらねえ」の世界なんでしょうねえ。

 そして川本さんは最後に、原作にイニスについてこう書かれているのを指摘。

「(イニスは)遠目が利くかわりに、読書は苦手だった。読むものといったらハムリー社の鞍(サドル)のカタログぐらいのものだ。」

「『サドル』にはもしかしたら性的意味もあるのかもしれない」と川本さん。どうなのでしょうか。別になくても私はかまいませんが。

 昨日も紹介した大森さわこさんの「BBM」評。アン・リー作品では「アイス・ストーム」に通じる時代の変化と空虚感がある、と。「アイス・ストーム」を再見したくなりました。

↓私のしょーもない「アイス・ストーム」感想です。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_5c4a.html#comments

 大森さんは撮影のロドリゴ・プリエトの映像も素晴らしいと。本当ですよね。撮影賞もあげたかったなあ。

 もっと別のことを書くつもりだったんですが、今日もまとまらず。書きたい気持ちばかりが空回りしています。それでは、また明日。(完全に日記化…て、何をいまさら、ですね。)

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ブロークバック・マウンテン(61)

Dc2f41d78e4ef5985ca70a77d6d13418 昨夜、7回目の「BBM」見てきました。これで気が済んだ、とはぜんぜん思えないですね。これはもう、恋。会っても会ってもまた会いたい、という恋のはじめのいちばん良い頃のときめきと同じです~。

 えー、いまちょうど前号の「キネ旬(4月上旬号)」を読んでるんですが、大森さわこさんが1Pまるまる使って「BBM」評を書いておられます。

【感情をわしづかみにされる映画、時間の流れがスムーズで、特に終盤ではたまらなくせつない思いがこみあげる。そして映画の静かな余韻はいつまでも消えない。】

 実に的確にこの映画を言い当てていて、今日はもう、これ以上書くことがありません、なんてね。

 さて、ここでロンドンのみちるさんから速報を頂きました。「BBM」アメリカ版DVDの特典内容を調べてくださったのです。せっかくですから転載しますね。(「更新情報12)」へのコメントより)

*US版BBMDVDの特典映像内容が判りました。
Featurette - 1. ON BEING A COWBOY
(ヒース&ジェイクが役作りのためにカーボーイキャンプへ送られたときのドキュメンタリー。ヒースが颯爽と馬にのりこなしている傍らで、ジェイクは馬と投げ縄と一から学ばなくてはならなかったこと、など5分程)

2. DIRECTING FROM THE HEART: ANG LEE
リー監督インタビュー(7分)

3. FROM SCRIPT TO SCREEN: Interviews with Larry McMurtry and Diana Ossana
脚本家チーム、ラリー&ダイアナインタビュー(10分)

4. SHARING THE STORY: The Making of BROKEBACK MOUNTAIN
(YouTubeで、ウェブ上でも見ることができる、LOGOBrokeback mountain メイキングと同じものらしい約20分。)

 キャシー役を含む主演俳優陣、監督、脚本、音楽担当スタッフインタビュー、コメントに映画の場面、映画を撮影している最中のキャストの素顔(!)などがそれぞれ混ざって編集したあるドキュメンタリー。

 ヒースがインタビューでサングラス顔なのが残念。でも、彼が共演するジェイクとミシェルを賞賛してたコメントがいいのと、お茶目ジェイクが「リハーサルでアン(リー監督)が{君達、ミルクとお水が一緒になるように、演じて}といって、(ルリーン役の)アニーが横で{うん、うん、それは凄い!}とか言ってるんだけど、僕は{一体なんのことをいってるんだか、ぜーんぜん判らなかったんだ!}-I had no idea what you're talking about!」って言ってたのが笑えます。

 あとは、羊や熊を使った撮影がなかなか思うようにすすまなくて、苦労した話とかね。ジェイクは、「ずーっと待たされて大変だったけど、そういう時間を持つことが、この役柄を演じる上でとてもいい影響を及ぼした」みたいなこと言ってたし。

 以上がウェブ上から私がリサーチした結果です。イギリス版みたらまたチェックしておきますね。

 とのことです。みちるさん、ありがとうございます!

 1、に関してですが、ヒースって馬に乗る役が多いですよね。「パトリオット」「ロック・ユー!」「サハラに舞う羽根」「ケリー・ザ・ギャング」。馬のエキスパートといっていいかも。片やジェイクはシティ・ボーイ(つーかただの高校生)の役が多く、確かに乗馬姿は今回がお初かも? 特訓、ご苦労様です。

 さて、昨日の件に戻りますね。チネチッタは先週と同じくらいの入り。小屋が小さくなったけど空席があまりなくて、もしかして前回よりたくさん入ったかも。口コミか、リピーターか。週末からは1日2回の上映になるそうで、来週でチネチッタに行くのも最後(来週も行く気らしい私・汗)。

 で、場内暗くなり、予告が始まりました! と、1本目は「カサノバ」じゃないですか! うれしいいい、ヒースのコスプレ~。先週は「BBM」上映直後にポスターを見て笑いましたが、今回は予告に登場、まずいよイニスを見る前に~、他のお客さんどう思うかしら、て。同じアクターだなんて誰も分かりませんって。なんか気が動転してちゃんと見られませんでした。来週はじっくり拝見したいものです。

 そうそう、発売中の「MOVIE STAR」は「BBM」特集ですね。ちょこっと立ち読みしてきました。

 ヒースいわく「カサノバ」はポップコーン映画。「フェリーニのほうに出たかった」? 76年にフェリーニが「カサノバ」を撮ってるんですよね。

 ↓私の超手抜き感想。大昔に見たきりだし~。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_347b.html#comments

 フェリーニ映画に出演するヒースを見てみたかったなあ。案外はまるかも。きっとフェリーにもヒースを気に入ってくれたと思うのですが。

 話があちこちに飛びましたが、今日はこのへんで。

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ブロークバック・マウンテン(60)

Heath_ledger7

 昨日から急に「イニスって身勝手」と言う思いが、いまさらのようにフツフツと湧いてきました。左記のスーパーでのシーンも、とっても身勝手でしたよね! リー監督、どんな演技指導を? 今夜7回目を見に行くのですが、ここでキレるかもー?

 と、未見の方、またまた「?」な話題で申し訳ありません。

★以下、ネタばれですー。

 んー、イニスが身勝手…、本当に何をいまさらって感じもしますが。何も選べず、ずるずるいってしまったのがねえ。思いつくままに挙げますがチャンスはけっこうありました。

1、下山時。ジャックとあっさり別れてしまうけど、ここで結婚をチャラにしていれば!(そこで話が終わっちゃうっつーの。)

2、4年後の再会。意外なほど燃えてましたね、イニス。やっぱりジャックが一番だと気づくのであった。ここで二人で牧場を、というジャックの提案を受け入れていれば。どうせ離婚されることになるんだから、早い方がよかった。しかし決断できない。
 
3、離婚時。ジャックが車ですっ飛ばしてきたのに、イニスはジャックを帰してしまう。離婚=一緒に暮らせる、と思い込んでいたジャック哀れ。メキシコ行きを私は責めません。

4、「釣りなんてウソでしょ!」と追求され頭に血が昇って車に轢かれそうになり逆ギレ、ボコボコにされた直後。ジャックと川岸でキャンプ。「テキサスに来ないか」と誘われるも茶化して終わり。

 そして最後の逢瀬。「俺は負け犬」「もう耐え切れない」と。耐えなくていいんだよ、ここでジャックと行けばまだ希望はあった。が、イニスは去る。帰宅後ダイナーでキャシーと出くわし、彼女をも泣かせる。

 郵便局から出てくるイニス。「死亡」の葉書を見て、Oh,と声を漏らしてましたね。もう遅いよ~!

 もちろん分かってます。イニスは元々、不器用で無口で思ったことを口に出せない。9歳のとき、リンチ死体を見せられて、男同士で暮らしたりするとこうなるって刷り込みガできてしまった。
 それでも、やっぱり腹が立つのです。ジャックに「俺は見込みがないから諦めろ」と早めに言ってやることはできなかったのか?
  
 できなかったんですよね。何故ならそれがイニス・デルマーという男だから。本当に腹立たしいけど憎めない。どうしようもない人間だけど、そのどうしようもなさがあまりにきっちりと描かれていて、愛しくさえ感じる。

 というわけで、高山病は重くなる一方のようです。

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ブロークバック・マウンテン(59)

B00005jofq01 今日は4月4日、ヒースの誕生日ですね。27歳おめでとう、ヒース♪ ヒースのデータは下記から。

http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=293267

 でもって、アメリカでは本日、早くもDVDが発売という事で。DVDを見てまた劇場に足を運ぶ、なんて贅沢がアメリカ(の一部)では出来るのですね、いいなー。私たちは下記からすてきなEカードを見てガマン? 各カードをクリックするとちょこっと映像が見られます♪(少し時間がかかります)

http://www.brokebackmountain.com/ecards/

 うーん、今日は何を書きましょう。めでたい~♪ で終わってもいいのですが。

yes (イエス) vol.2 [雑誌] Book yes (イエス) vol.2 [雑誌]

販売元:インフォレスト
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 せっかくのヒースの誕生日なので、再度「yes」VOL.2をご案内。「BBM」ファン必携の1冊です。インタビューではヒースのくだけた人柄がよく分かります。Amazonでは今月から本+CDを5,000円以上買うと500円割引! キャンペーンを開始。まとめ買いのチャンスですね。

 先月までは本+DVDで同様のキャンペーンがあり。私も割引お目当てで「ルードウィヒ」と「Cut」4月号(BBMの別冊付録付き)を注文したのです。22%オフの上、500円割引。「Cut」を190円でゲットできる計算に♪ が、同時配送! とのことでショックです。「ルードウィヒ」は7月下旬リリースなんですよ、それまで待てと? いいけどね、さんざん近所の本屋で立ち読みしたから。今日も行っちゃお。(笑)

「yes」ではヒースは「子供が同性愛でも気にしない。自分にそのことを打ち明けてくれたら、正直に話してくれたということで、ますますその子を愛すると思う」と。

「Cut」では、「僕はジャックと行くよ。自分の気持ちに正直だから」。

 これらの発言を知り、ますますヒースが好きになりました。皆様もぜひゲットしてくださいねー。

 ついでですが、これまた大好きなジェイクのインタビューから。(スクリーン5月号)

「本物の男は繊細な感情をもち、それを表に出すのをためらわない」

 これには唸りました。男が繊細なところを見せると「女々しい」(差別用語?)とか言われるので(他人の目を気にして)マッチョにふるまおうとするらしいじゃないですか。でもジェイクはそんなことに囚われないんですね。ヒースもそうでしょうけど。

 思えばヒースもジェイクも、複数の有名スターが断ったらしいイニスとジャック役を「ただ演技者として成長したいがために」引き受け、見事な成果をみせてくれました。リスクも大きかったでしょうが、揃ってアカデミー賞に初ノミネート。

 ヒースの誕生日にあたり、「BBM」と出会えた幸せを再度、かみしめています。これからもこの映画を愛し続けていきます。明日は7回目の「BBM」鑑賞に行きます♪

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ブロークバック・マウンテン(58)

Brokeback10  今日はまず「周家の食卓」さんで紹介されていた素敵な求人広告を♪

http://shutonsu.exblog.jp/(現在、かなりスクロールしないと見られません、ご注意ください。代わりに「BBM備忘録(66~51)に画像をアップしてあります)

 出稼ぎに行きたいですねえ! しかしあまりに遠いので、せめて現地の雰囲気だけでもつかみたい? 時差16時間か~。

http://www.sekainomado.com/am-047.htm

 例のジャックのピックアップは、$60,100で落札! kenjikenjiさん情報ありがとう♪ 出品者はカナダの高校生で進学費用に当てるとか。これでカバーできるのでしょうか?

http://kenjikenji.typepad.jp/blog/2006/04/brokeback_mount.html#more

 今日の画像ですが。イニスはこの青いカップでウィスキーを飲んでましたね。楽しそう。

★というわけで、以下ネタばれになります。

 ジャックがイニスを好きだってことは、冒頭からジャックの視線を追っていけば分かるとして。私はいまいち、イニスの思いがつかめません。もちろん山で2週間暮らして「1年ぶりって感じ」でジャックとの会話が弾む。友情が生まれます。

 熊の件で落馬し、怪我したイニスに、ジャックは自分のバンダナを外して湯でぬらし、傷口に当てます。予告でも印象的ですが、イニスは自分でやると、と言いたげにバンダナをひったくり…。ジャック、視線を落とす。

 ここは予告を見たときは、イニスはジャックに惹かれていて照れくさくてそうしたのか、と思ったのですが。本編を見たら、ちょっと意見が変わりまして。他人からこんなふうにされたことがなかったんじゃないか? 家族からでも、あっただろうか? 慣れないことをされて戸惑ったのでは? それがジャックへの好感に結びついていくとしても、です。

 私は、イニスはジャックへの思いを、再会したときに(もしくは葉書をもらったときに)はっきり感じたのだと思います。ジャックと出会い、彼への思いをひそかに発酵させていき、熟成したのが4年後の再会。

 ブロークバック・マウンテンで過ごした日々はどうだったのでしょう? ジャックは初日の夜から、かすかな白い煙を見て、イニスがあそこにいるんだ、と確認しているようでしたが。イニスがジャックを思っていると感じさせるシーンはあったでしょうか? 川に足をひたして崩れそうな空を見上げたり、長雨の中、テントで手慰みに木で馬を彫ったり。といったシーンはありましたが、ジャックを思うというよりは「天気が崩れそうだ」「早く雨が止まないか」といってるようで、まんまな印象しかもてませんでした。

 で、問題の夜以降はすっかり明るくなりジャックと戯れるイニス。予定より早い下山が決まり、もう会えないかもしれないジャックと殴り合い。あそこはイニスの言葉にできない思いが凝縮されてますね。ピックアップで去っていくジャックと握手もしないくせに、物陰で訳の分からない怒りにむせび泣く。

 どうして自分が泣いているのかイニスは理解できていただろうか? ジャックが好きだ、心と体はそう叫んでいる。でも理性が邪魔をするのです。父から叩き込まれた「男同士で関係するのは悪いこと」という教えと、無残なリンチ死体を見たトラウマで、イニスは素直になれない。

 イニスは全身が痛かったでしょう。本当に恋をするとそうなります。心も引き裂かれそうに痛かったでしょう、自分の分身と離れなくてはいけないのだから当然です。でも、そのことにイニスは気づいてない、気づかないふりをしていたのか。

 物陰に崩れ落ちたイニスの姿は、結婚式での牧師の祈りが流れても、まだスクリーンに映ったままです。イニスの心が分裂したまま式に臨んだことを示唆しているように思います。といったことは1回見ただけでは分かりませんでした。誰しも1回目は流れを追うだけで精一杯。ここを確認するためにも是非2回以上、見てほしいです。

 それと花火のシーン(66年)なんですが。予告で見たときはイニスの視線の向こうにはジャックがいるのかと。でもアルマと娘たちでしたね。シチュエーションはフランス公式HPのビデオで分かりました。イニスが男たちを殴る前に「女房とやってねえんだな」といわれますね。あれでイニスはかっとなった。女とやれない→ゲイだと思われる、そういう恐怖と怒りがあったかも。

 男どもは退散。向こうにいるアルマと娘たちを、イニスはどんな思いで見守っていたのか? イニスはジャックを思っていたのではないでしょうか? 別れて3年後の大晦日。機がつけば2児の父親になっている。いったい自分は何をしているのか。そしてジャックはどこに?

 明けて67年。ついにイニスとジャックの再会のときがやってきます。

 以下、続くんですかねえ?

☆追記(4月3日)

上記の花火シーンで、「イニスはジャックを思っていたのではないでしょうか?」と書きましたが、これはいくらなんでも飛躍しすぎですよね。私が言いたかったのは「イニスが日々の生活に何か満たされないものを感じ、ジャックへの思い(心の奥底に閉じ込めていて、自分では認めたくない)が次第に頭をもたげてくる」といったニュアンスかもしれません。ものすごく曖昧でですみません。

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ブロークバック・マウンテン(57)

Brockeback05_1280  またこの画像? とお思いでしょうが、これはかなり拡大するはず~、壁紙ですから。前に貼り付けたのもそのつもりでしたが、大きくならなくて、あれ? URLを見つけたので貼っておきますね。やっと私もPCを開くたびにこのジャックと会えるようになって嬉しいです。

 ウチは15インチなので、真ん中のサイズがぴったりでした。大で試したらはみ出してしまって。左から2番目の二人の背中もいいですね♪

http://www.actuacine.net/brokeback-wallpapers.htm

 うーん、今日はどうしましょう。こんなに毎日書き続けても、書きたいことが更に出てきて。昨日に続いて予告編の楽しみ方、にしましょうか。

 何度かご覧になった方には、もう分かりますよね。予告編の各シーンがどこで出てくるのか。映画の進行とはぜんぜん関係なくて。たとえば冒頭のシーンもさりげなく一瞬、はさまれていますが、未見の方には…、すみません。この銃の点検をしてるイニスはあの時ね、後ろにジャックがいるし、とか。まだ見てない方は、こんなの読まされても蛇の生殺し状態でしょう、ごめんなさい。

★では、以下ねたばれに行きます。

 私、原作、脚本でさんざん前知識を仕入れてラストまで知った上で本編を見たわけですが。映画がどんな風に始まり、イニスとジャックがどう出会うかは不明で、これはたいへん良かったと思います。 

 山の向こうに朝焼けが広がりつつあるものの、まだ暗い中を、画面右からトレイラーが現れる、その瞬間、あのアコギが流れます。なんて心憎い演出でしょう。トレイラーが大きめに映され、正面を向いて止まる。そこからイニスが降りてきた瞬間、ああ~、こういうふうに登場したんだ、と感激で胸がいっぱい。

 アギーレの事務所の前でひたすら待つ。列車が通過するとき、隙間から体を傾けたイニスが見えます、居眠りしているようです。かなり待たされていることが(早く着きすぎ)分かります。

 そして、道の向こうからジャックが例のピックアップでやってきます。(いくらで落札されたんだろう?)ジャックは調子の悪いピックアップの横を蹴り、イニスに気づいて…。

 将来、固い絆で結ばれる二人が、全くの赤の他人として出会う瞬間。ここ、とっても好きなんです。続きはまたの機会に。

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ブロークバック・マウンテン(56)

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 川崎チネチッタでは4月14日で「BBM」上映終了、とのことでショックを受けてます。や、やっぱり次のレディス・デーも行こうかな。時間や交通費のことを思えばなるべく近所で見たい。次に行きやすそうな日比谷シャンテはいつまでだろう? 混雑状況からいくとヒットしてるようなんですが。

http://www.chantercine.com/schedule/index.html

↓こちらはGayJpanNewsから。「BBM」がまた栄誉ある賞をもらいました。アン・リー監督も感激の様子。

「ブロークバック・マウンテン」、同性愛者団体が授賞

http://gayjapannews.com/news2006/news165.htm

 さて、本日はなかなか見に行けない方のストレス解消法? 心の慰め、予告編のご案内。もうご存知とは思いますが、もう一度ご案内。私もしょっちゅう見ては、「また見たい~」とじたばたしてます。もちろん未見の方も大丈夫ですよー。

 以下は(19)の再掲ですが、ご参考までに。やはりフランスサイトの予告がいいです♪ 寂しくなると何度も見てしまいます。

【私のお気に入りはフランス・サイト。リンクからご覧ください。すぐに予告が立ち上がります。画面小さめですが、音声は英語のまま、フランス語の字幕つき。映像が日米のと微妙に違います。羊を抱きかかえるジャックがお気に入り♪ 右下のvfをクリックするとフランス語吹き替えの予告が見られます。

 このHPではビデオがたくさん見られます。フランス語吹き替えですが、雰囲気はつかめます。

 site de film →menu→ galerieへ。下の videosのexailt#1~6です。

 いちばん好きなのは#3ですね。ジャックが訪ねてくるときの、エニスの落ち着かないこと。かわいー♪ そして、再会してがっしり抱き合った後、エニスが何か怪しげな目つきになって終了。これも皆さんご存知かと思いますが、ネットに流布してる、ジェイクが怪我(唇でも切ったか?)したというハードなキスシーンに至るわけですね。エニスは「キスしたい! どっか適当な場所はないか?」と探してたんだろうな、あの目は。と想像するわけです。

 2番目に好きなのは#2。カウボーイの仕事が終わって、エニスとジャックがいったん別れるところ。どうでしょうね、どっちもうつむいちゃって寡黙で。離れたくないのがアリアリ。ここでジャックと一緒に行ってしまえばよかったのになあ。握手もせずに別れる2人。バックミラーに映るエニスを見るジャックの目がたまりません】

 #2は、今日の画像の、二人の最初の別れの所です。吹きすさぶ風の音の侘しさ、その中で離れていくイニスとジャック。来年は? うつむき加減で言葉少なに。イニスは「また会おう」とジャックに背を向け去っていく。

 #1は、アギーレの指示で予定より早く山を降りることになり、イニスはふてくされる。ジャックが投げ縄でイニスを転ばせ、ここから殴りあいになる。その先は…。

 #4は、地上での惨事の直後。だからこそ自然の美しさが沁みます。

 #5は、ジャックと再会する前のイニス一家。花火はここで出てきたんですね。最初のころは誰を見てるのか「?」でした。イニスは何を思ってアルマと娘たちを見つめていたのだろう?

 #6。ジャック一家の恵まれた、しかし冷ややかな感謝祭の食卓。見ていて辛いものがありました。

 というわけで、またまた「BBM」が見たくなってしまいました~!

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ブロークバック・マウンテン(55)

Header5_s_1  というわけで、昨夜は6回目の「BBM」見てきました。そろそろ打ち止めにしないと日常生活に差し障りありすぎ~。とりあえず週末はおとなしくしてます。次のレディス・デーもガマンできたらパスします、その方が7回目を新鮮に見られそう、て。結局、また行く気じゃん!

 昨日は再びシネコンで見たので映像、音響ともに満足できました。風の音に身を任せ、です。ジャックのピックアップがオークションに出ていると聞いた後なので、思わずまじまじと見つめてしまったり。

 ほとんどが女性客の中、しんみりと拝見できてよかったです。あさってからは更に小さい劇場(244席→199→129)に。ジリ貧ともいえますが、上映打ち切りよりはずっといい。あさって土曜は映画の日。男性のお客さんも多いかと。

 さてさて。今日は何を書きましょう? 「BBM」見た翌日って、充実はしてるけど疲れ気味なのですわ。書きたいことはいっぱいあるんだけど。

 そうそう、「デイ・アフター・トゥモロー」の感想も書かねば、と検索してたら、下記のキャスト紹介がなかなかでした。いえ、ジェイクの新作が「BBM]となってて、「2人の牧夫の長年にわたる緊迫した関係を描く作品」ですと。「緊迫した関係」。いいかも。

http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/dayaftertomorrow/cast/

 今日はイニスとジャックの初夜の件について、ちょこっと。

★以下、ねたばれです、ご注意ください。

 あの夜はイニスが泥酔して外で寝てたわけです。なので、イニスと××したい、とずっと思ってた(と推測される)ジャックにはチャンスでした。いつも遠くで眠るイニスが、すぐそこに。当然、意識しすぎて眠れるはずありません。寝苦しそうなジャック。やがてイニスが寒さで眠れないことを知りテントに呼び入れる。

 体を密着させる二人。月が傾いて時間の経過を示す。ころあい見計らってジャック、イニスの手を取り自分の~へ。

 イニスは状況に気づき、跳ね起きますが、この時どういう気持ちだったか? 原作(翻訳)によれば22P11行目の「なめるんじゃねえぞ」は「なまぬるい」に2版では改められるそうです。しかも3月27日の追記によれば…、あらら。

http://www2.gol.com/users/yonezuka/

 最初から(イニスはこれが初体験)入れてやるぜ、のつもりだったんですね。

 うーん、要するに何が言いたいかというと~。

 とりあえず、祝・「BBM]原作重版♪ 初版は順調に売れたんでしょうね、良かったです。第2刷は中旬以降出荷、とのことで、Amazonでも24時間以内に発送、となっております。読者レビューも何件か載ってますね。

 とっても半端ですが、今日はこのへんで。

ブロークバック・マウンテン Book ブロークバック・マウンテン

著者:E・アニー・プルー
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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ブロークバック・マウンテン(54)

20060322_47724 今日もジャックについて書こうかと思ったんですが、(53)に頂いた濃ゆいコメント(感謝です♪)にレスしてるうちになんとなく気が済んでしまいました。すあまさん宅で語られてるジャックへの熱い思いにも圧倒されたし、今日は別の話を。

 本日、ねたばれはないはずなんで、未見の方も大丈夫ですよ。むしろ、何かの参考になるかと。ならなかったらごめんなさい。

「BBM」は行間を読むような映画、とよく言われますが。実は「行間を読む」ってのがどういう事なのか私、わかってないです。ただ、なんか和歌みたいな映画だなあ、とはボンヤリ思ってました。たかが31文字に込められた溢れる思い。BBM」に通じるものがある?

 昨日、よせばいいのに「BBM」の感想をあれこれ検索していて、否定的な意見にガッカリしたんですが。結論は「他人の意見はどうでもいい。自分なりにBBMを愛していこう」といつもここに行き着きます。

 ですが、これも前々から気になってたありがちな感想、「二人が関係をもつのが早すぎる」(最初の30分は何も起こらない)。リンクもしてますが、下記のアメリカTV/映画ノーツさんのレビューによれば、この30分のおかげで後半の展開が生きてくるのです。

 これからご覧になる方、ぜひご一読ください。私もこれを読んでなかったら「性急に関係結んでるなあ」なんて思ったかも? ジャックの視線を追っていけば、絶対に性急なんかじゃないことが分かります。(特にねたばれとは言えない内容です)

http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/2064/films/06/brokebackmountain.htm

 さて、私は高校生のとき「百人一首」を暗記させられたおかげでずいぶん豊かな世界を知ることができました。(12)でその件に触れてます。それはどうでもいいのですが、「イニスとジャックは『純愛』ではない」と主張してる記事です、よろしかったら下記を。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/12_b76a.html#comments

「百人一首」で私がいちばん好きなのは、和泉式部の

 あらざらむ この世のほかの思ひ出に いまひとたびの逢ふこともがな

 です。解釈は、

「(病気が次第に重くなり)もうすぐ死ぬのではないかと思えます。せめてこの世を去る時の思い出にもう一度お会いすることはできないでしょうか。ぜひお会いしとうございます。」

 逢いたい気持ちが切実にこめられた歌で、思い出すたび哀しくなるのですが、古文ちんぷんかんぷんの方には「?」。「あらざらむ」が「もうすぐ死ぬのではないかと思えます」だって言われても、ねえ。でも、この31文字に和泉式部の切なる思いが込められていた、それだけは確かです。文法がわからなくても解釈を読めば理解できますね。しかし映画の場合は?

「BBM」の最初の30分に丁寧に紡ぎ出された世界を「何も起こらなかった」「退屈」と感じる人もいる一方、私や「BBM」に魅了されている方は豊かな世界を感じ取っているわけで。映像から心の機微を読み取る難しさ…、要はその映画がぴんと来るか来ないか、それだけなのかもしれませんが。

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ブロークバック・マウンテン(53)

Wallpapers541_jack_3  この画像は2月21日の「BBM(22)」でも使用しましたが、当時はまだ公開前でどんなシーンか不明。やっと画像の貼り付け方が分かった日で、嬉しくて、真っ先に大好きなこれを貼り付けました。

「ダウンロード画像でいちばん好きな、このジャックの横顔から。どんなシーンなのかまだ分かりませんが、ほんのり幸せって感じの表情がいいですね。」と当時、書いています。なんだかすごく昔のことみたいですが。
 ここにきて、ヒースよりジャックに思い入れが出てきたので、今日はジャックについて。

★以下、例によってネタばれです。

 んー、今日は体調がよろしくない&色んなブログ読みすぎて頭が混乱。特に「ジャックはしつこい女の子みたい」つー記述がどうにもカチンときて。いや、誰がどう感じようがいいんですが。
 どうも大好きなジェイクが演じてるせいか、繊細だとは思うけどジャックは飽くまで男(の子)なんで。

 気を取り直して、と。画像のシーンは4年ぶりで再会した二人が山でキャンプしている場面でした。4年ぶりの再会、イニスもジャックも満ち足りています。
 寝そべって夜空を仰ぐイニスに、ジャックは「天国を見ているのか?」と。
「感謝の祈りをささげていた。お前がハーモニカを忘れてきたから静寂を楽しめる」。
 憎まれ口を叩くイニスですが、テントのそばや馬上で調子はずれなハーモニカを吹いていたジャックを愉しく思い出していたに違いありません。

 そして、ジャックの提案。「いつもこんな風に暮らせるんだぞ」と。二人で牧場をやろうと。しかし、イニスは賛同しない。ときどき会うのが精一杯だと。

「ときどきって? 4年に一度か?」(オリンピックかい!)
「そうじゃない」
 と、イニスはゲイのリンチ殺人の件を告げる。そして耐えるしかないんだと。
「耐えるって、いつまで?」
「耐えられる限り。終わりはないんだ」

 ジャックのがっかり顔。私もがっかり。ここでイニスに見切りをつけるべきだったかも。それじゃ映画が成立しませんが。

 次にカワイソなのは、なんといっても離婚成立シーン。ワイオミングに向かうジャックはご機嫌、ラジオに合わせて歌っちゃってりして。それが娘たちと週末を過ごすってんでイニスに追い返されます。ジャック、動揺を隠すように視線を道のほうに移す。白いトラックが走っていきましたね。
 じゃー来月、とものわかりよく帰路につくが、涙が出てしまう。脚本+予告で酷いなあ、と思ったけど本編を見たらますますジャックが哀れ。メキシコ行きを責めることはできません。自然な流れで「浮気」を描いてますよね。

 で、圧巻の最後の逢瀬になるわけですが…。
 ジャックはここに来てようやく20年の鬱憤をぶちまけます。「いい生活を送ることも出来たのに、お前が嫌がった。」
 対するイニスは「お前のせいでこんな人間に」て人のせいにして泣くのか! 泣けば済むと思って、と。これはすぐ職場でメソメソする女子に言う言葉だったわね、失礼。

 ジャックはそんなイニスを見て「いいんだ」(いくないって)。あまつさえ「Sorry.」だって。これはジェイクのアドリブらしい、とみちるさんに教えていただきましたが。
 ジャックったらイニスが可哀想になっちゃったのね。イニスって得なキャラね。なんて書くとイニス嫌い? と思われそうですが、もちろん二人とも好きなんです。

 ぜんぜんまとまりませんが、今日はこれにて~。

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ブロークバック・マウンテン(52)

Brokeback04  今日は「BBM」の記事は書けないかも、でした。昨日、恥ずかしい過去を書いてしまった反動? でも、長年心の底に眠っていた記憶を掘り返す何かを「BBM」は持っている。自分を見つめなおすいいチャンスでもありましたので、敢えて昨日の(51)は編集せず、そのまま残しておきます。

 さて、いよいよアルマについて書く日がやってきました。

★以下、例によってネタばれです。ご注意ください。

 アルマについてはどうにも書く気がせず…、どうしてもイニスの不貞の現場を見たということで同情を呼ぶキャラですし、またミシェルの演技がうまいですよね。

 現場を目撃し、表情が凍りつく。戸を閉め、室内に戻り、震えるアルマ。取り乱しはしないが、却ってそのことでショックの大きさが伺える。やがてイニスとジャックが戸口に現れる。何も気づかない二人に、アルマは蒼白の顔で、それでも健気に応対する。

 既婚女性の意見に「不倫映画」「奥さんが可哀想」というものが多いのは、ミシェル@アルマの演技が素晴らしいせいもあると思います。男たちが4年ぶりの再会にはめをはずしたであろう翌朝、アルマは寝不足の朝を迎える。イニスは上機嫌で帰ってくるや、即「釣り」に出かけてしまう。コーヒーでも、というアルマの言葉にも上の空。外ではジャックが「腹ペコだ、早く何か食おうぜ」と楽しげに。

 アルマは娘を抱きしめ嗚咽。妻たちの同情モードがピークに達する瞬間でしょう。

 先日、4回目の鑑賞の後でも、主婦歴30年(?)て感じの奥様が「ひどい男だよね」と言ってました。既婚女性の感想の代表的なものでしょう。が、今朝ほどbody&soulIVさんの「三度、男に嫉妬する」を拝読し、そうでない方もいらっしゃるんだーと(もちろん、みちるさんやbettyさんは前からそうですが)ホッとして、やっとアルマの話をする気になりました。

 アルマ、ラリーンという「BBM」の妻たちについては、既に何度か書いております。私の見解は下記の通りで今も同じです。( )内は記事の番号です。

【もし私が同じ立場だったら? 夫がかつて男と関係し、今後はその男と生きていきたいと告げられたら? 思うように生きてくれ、と潔く解放してやれるだろうか。自分も思うように生きたいから、パートナーにもそうしてほしい、意地を張って束縛したくない、というのは綺麗ごとかなあ?】(4)より

【夫の浮気が悲劇を呼ぶ映画はいくつもある。夫の相手が男であれば、おおっぴらに相談する相手もいず、妻の苦悩はさらに増す。それは分かる。

 でも、性別に関わりなく、夫が妻以外に、もっと愛する存在が出来てしまったら(エニスにとってはジャック、ジャックにとってはエニス)、愛のない夫をつなぎとめておいても仕方ないのでは? 一緒にいて幸せな相手のところに行かせてやりたい、と私など単純に思ってしまう。私から見れば二人は本物の相手に出会ってしまったのだ。その相手と人生を共に歩むのが自然な姿だから。】(16)

 確かにイニスもジャックもひどい男ではあるのです。でも、「BBM」は聖人君子を描いた映画ではありません。でたらめな男たちだったが真摯な一面もあったことを静かに提示しています。

 アルマは再婚し、経済的にラクにはなっても、あまり幸せでないように見えます。生涯、男に夫を奪われたという傷を抱えて生きていくのでしょうか。できれば許してあげてほしいけど。許さないと、いつまでも自分が苦しいからです。

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ブロークバック・マウンテン(51)

Header2_s「BBM」5回目の鑑賞後、ますます混迷が深まってます。「友情」とは何かさっぱりわからなくなってきたのです。

 皆さん、友達はいますか? いますよね、普通。こんな性格のワルイ私にも有難いことに、数は少ないながらかけがえのない友人がいます。すべて同性です。

 イニスとジャックの最後の逢瀬。川べりでジャックが[Friend]と語りかけるシーンが忘れられません。原作文庫では「相棒」となってます。何故かここが胸にズキーンとくる。「BBM]はゲイ映画であると同時に友情の映画でもある、それも的を得ていると思います。

 昨日も引用しました「青春絶望音頭」ですが、友情についての記述もあります。

 男と女の友情は、ひそやかな恋情をはらんでいた方が続いていくと思うが、同性同士でも変わらない。ただし同性愛のことを言っているのではない。

 この場合の「恋情」とは、「いつも自分にない何かがあると感じさせ、それをあこがれ、その何かを得たいと思わせるものが相手にあれば、ということである。」と著者の富岡多恵子さんは書いてらっしゃいます。

 高校時代の親友Mちゃんが、まさにそうでした。ヘッセの「デミアン」の感想で意気投合し、どこへ行くのも一緒、背が高くてスマートで明るい彼女は私の憧れでした。一見派手な彼女とクライ女の代表のような私の組み合わせは奇異の目で見られていたらしいけど、高橋和巳や高橋たか子にも一緒にのめりこんだなあ。互いの誕生日とクリスマスには本をプレゼントしあったり。高2のときには交換日記も。

 きっかけは、私の自殺未遂でした。もう理由さえ思い出せないけど、手首の剃刀の傷は一生消えないのでしょう。Mちゃんがそのことを知り、数年ぶりにワーワー泣いたと聞いたときは、正直嬉しかった。彼女から認められた、と感じたのでしょうか。そしてMちゃんは交換日記しようと申し出てくれました。

 何を書いてるんでしょうね、私。こんな記憶の底に埋もれていた話を引き出してくる「BBM」は困った映画。

「青春絶望音頭」ですが、富岡さんはさらに突っ込んだことを書かれてます。

 男と女ならもちろん、女と女でも、男と男とでも、出会いは恋愛だと思う。

 どうですか、皆さん。私はギク、としながら(この本はン十年にわたる愛読書なのに)、まさにその通りだ、と認めざるをえなかったです。現在「BBM」にのめりこんでいるから、なおさら。

 友情とはなんでしょう。「BBM」はやばい記憶をさらに引きずり出してきます。ずっと忘れていたんですが、私のファースト・キスの相手は同性でした。

 12歳、中学1年のときです。同じクラスのAちゃんと「実験」しちゃいました。キスってどんなものだろう? やってみようよ、と。私が言い出したのかなあ?

 キスの味は、そりゃもう…とろけるようにヨカッタです。そんな私ですから、映画にレズビアンが出てくると、けっこうドキドキして見てしまいます。「腐女子」のなかにはレズビアンは苦手、という人もいますが、私はぜんぜんOKですね。

「ラ・ピラート」を見たときは、かなりヤバかったです。マルーシュカ・デートメルスみたいな女性からお誘いを受けたら抗しきれるか? 一応、亡き彼に操立てしてますのでお断りするつもりですが。(笑)

↓「ラ・ピラート」の感想です。

http://emmanueltb.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_e0a8.html#comments

 うーん、結局、何が書きたかったの?

 最後に、昨日、心に沁みたシーンを書いておきます。

 冒頭、朝焼けの山々を背景に、右から左にトレイラーが走ってきます。まだ暗いのでヘッドライトが目立ちます。言うまでもなくイニスをジャックとの出会いに導く場面。ここは皆さん印象に残ったと思うのですが。

 ラスト近く。ジャックの家を訪ね、帰宅するイニスの車がヘッドライトを点し、画面の左から右に走りゆくのを覚えてらっしゃいますか? 冒頭と逆の方向、乗っているのはどちらもイニス。なんだか胸がいっぱいになりました。

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