ブロークバック・マウンテン(341)
これからBBMにはまる人も多いでしょう、と書いたばかりですが、早速、AmazonのDVDレビューにそんな書き込みが。「監督、キャスト、すべてが奇跡的な出会い」です。10日付のもので、「ダークナイト」でヒースを好きになってBBMをご覧になったそうです。「ダークナイト」経由BBM着、の方がいてもちっとも不思議ではありませんが、なんとも複雑な気分です。
さて、先日の文庫の訳、「なめるんじゃねえぞ」ですが。やはり意訳にしても、あまりに唐突だし、イニスの全力投球さが出てない気がします。イニスの思い、「そんなのちっともほしくなかった(he wanted none of it)」が映画ではジャックに対してイニスが一言、「What do you want?」(でしたよね? 脚本では「What're you doin’?」ですが)。それと呼応というか、原作の記述を生かしているようでもあります。考えすぎですかね。
そしてもう一箇所、かねてより気になっていたのがモーテルでの会話。イニスはジャックに「ほかの男とやったことはあるのか」とずばり尋ねます、大胆ですね。映画のイニスだと、そんなこと怖くて質問できねーよ、って感じに描かれてますが。原作では「おれはおまえを見失っちゃいけなかったんだ」と核心に触れた発言までしてるのに、一歩も前に進めなかったのは映画と同様。
ジャックの答えは「あるわけねえだろ」。「牡牛以外のものにも乗っていたので、自分で処理することなどなかった」のだそうです(P40,4行目)。原文では「Who had been riding more than bulls」で、特にひねった訳ではない。私は、乗っていたではなく、乗られていた、の間違いではないかと悩んで(?)いましたが、あるときふと、乗っていながら乗られている状態はアリだ、と気づいてにやにや&スッキリ? なに書いてるんでしょうね、朝っぱらから。失礼しましたー。
しかし、イニスはジャックとめったに会えなくても、女性が相手でも代替行為はできるわけです、アルマにははっきりとそうしていましたね。その意味をアルマは、4年目の再会で思い知らされたわけで、何重のショックと屈辱だったでしょうか。一方のジャックは男がいなければ満たされなかった。真に満たされる相手はイニスだけなのですが、メキシコ行きやランドールとの件は、本当にやむにやまれぬ行為だったのでしょう。もちろん最終的にはイニスと牧場を、イニスがダメならほかの男と? ジャック父が語ったあの発言がどこまでジャックの本心だったのか、誰にもわからないことですが。
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コメント
なめるんじゃねえぞ、ではなく
生ぬるいぜですよ。(訳者訂正)
投稿: あいこ | 2009年5月24日 (日) 00時52分