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評決

評決 DVD 評決

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2007/05/18
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【この名作が初DVD化にしていきなりの廉価化! FOXの英断に感謝しつつ、映画ファンは必見の価値ありと叫んでおきたい。】

 Amazonレビュアーhide-bonさんの叫び、私も全く同感です。FOXえらいです、今なら896円ってウソでしょー!? ポールはご挨拶程度ですがシドニー・ルメット監督のコメンタリ付です。公開時に高く評価されていましたがなかなか見るチャンスがなくて。これは買って良かった、人生最高のお買い得?

 かつての栄光はどこへやら、酒に溺れる日々の初老の弁護士、フランク(ポール・ニューマン)。舞台はボストン。冒頭、昼間からビール飲みつつピンボールに興じる姿に今の境遇が透けて見えます。そんな彼にオイシイ話が。医療ミスで植物状態になった女性の示談、話をまとめればけっこうな収入になります。

 はじめはフランクも示談に応じようとします。しかし実際に病室でチューブだらけで生かされている女性を見て、気持ちが変わり裁判に持ち込む事にします。有力な証言をしてくれる医師もみつかり、先行きは明るい…はずでした。

 しかし、被告側の雇った辣腕弁護士は裏で手を回し、フランクは追い詰められていきます。しまいにゃ再度、示談に持ち込もうとして断られる始末。弱いです、だらしないし、みっともないです。でも、これが人間ではないでしょうか? 妙な正義感に動かされず示談にしておけば大金が転がり込んだのに。

 allcinemaのレビューでは、だいちゃんさんが【昨今、この映画のテーマである「医療モノ」「弁護士モノ」「落ちぶれ中年復活モノ」が、玉石取り混ぜてやたら多いので、それらの原型となるこの映画の有り難みが薄れてしまっているのが、なんとも残念です】と。無念は分かりますが、「評決」が82年、25年も前の映画であることは動かせない事実。四半世紀前にこれほどの名作が~。

 司法界に真っ向から挑戦したこの作品、アカデミー賞5部門にノミネートされながら無冠に終わったのも頷けます。新しすぎ過激すぎたのではないでしょうか? 同時期にゲイ映画の傑作「メーキング・ラブ」が作られたことを思い出します。コメンタリによれば最初は別の監督、俳優で製作されるはずでした。が、彼らは主人公をもっとヒロイックに脚本を変えたのだそうです、しょーがないなー。ルメット監督、ポール・ニューマン主演で映画になって本当によかったです。

 そしてそして謎が似合いすぎる女、シャーロット・ランプリングが華を添えます。脇の演技陣もシブくて的確、若き日のブルース・ウィリスも出演しているようです。クレジットなしですが、被告側の弁護士事務所にいたような? 今とはだいぶ感じが違うので確信はもてませんが。

 ボストンの街並み、歴史的な建物の内部。訴訟の相手先がキリスト教系の病院であるのもミソでしょうか。監督によればボストンは宗教色が強いのだとか。陪審員を選ぶときポール@フランクがある人に「聖キャサリン病院に行ったことは?」「私はユダヤ人ですよ」なんてやり取りも。優れた演出、脚本、演技だけでなく色々な楽しみが詰まった傑作です。

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