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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ DVD ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

販売元:エスピーオー
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 いつかは見ようと思いつつなかなか見るチャンスのない映画ってありますよね。「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」もそんな作品のひとつでした。ようやく重い腰を上げて見る気になったのは、山本耕史くんが舞台でヘドウィグ役を! と聞いたから。なんて妖艶な~、ノックアウトです。さすが山本くん、95年にテレビドラマ「さんかくはぁと」で既に女装してます、とっても綺麗でした、あの番組でファンになりました。画像が出てきませんが、たぶん封印しているのでは? 特殊メイクで豊かなバストも~。(汗)

 舞台は行けそうにないし、とこちらを見てみたら、なんともシンプルな愛の映画ですね。「誰もが自分の“カタワレ”を探してる…。」がテーマです。そして某所で「饗宴」をベースにしていると知り、そうだったのか! と大ショックです。

【エロスに関する演説の部分では、ソクラテスの同時代人の文体と思想がさまざまに模倣されている。特に有名なものは、アリストパネスのくだりである。

 男と女はもと背中合わせの一体(アンドロギュロス)であったが、神によって2つに切り離された。このため、失われた半身を求めるのだ、というもの。(配偶者のことをBetterhalf、Otherhalfというのも、この説話に由来する) (Wikipedia)】

愛の起源」ではこのへんの事情がアニメーション付きで分かりやすく説明されてます。嬉しい日本語字幕付き。かつて人間には3つの性があった、「太陽の子」は男と男が背中合わせ、「地球の子」は女と女が。そして「月の子」は男と女。稲妻に切り裂かれるまで愛を知らなかった。ばらばらにされたから半身を求めてさすらい、愛を知ったのですねー。

 ロックが苦手な人にはきついかもしれませんが、歌詞はどれも考えさせられるもの、ベルリンの壁崩壊も絡んでますし(ヘドウィクは東ドイツ出身)、見て損はないと思います。私も何度も見てしまいそうです。

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 ところで「愛の起源」にも出てくる幽界の王オシリスですが、【オシリスの棺は妻のイシスに発見されるが、セトは遺体を14個に切断し、エジプト全土に撒き散らす。 イシスは肉片を集めるが生殖器だけ魚に食べられていた。】のです。が、【死んだオシリスから奇跡的に妊娠したイシスは、ホルスを産んだ。】

 肝心のモノがないというのは、手術(失敗で1インチ男の痕跡が残ってしまったけど)済みのヘドウィグを連想させますね。また、これがユダヤ教に影響を与え、聖母マリアの処女懐胎につながると聞いております。どちらも大変なミステリー…。

 ついでですが、ラモーが「オシリスの誕生」という曲を書いています。下記から試聴もできます、眠くなりますけどね。ラモー(とリュリ)についてはバレエ日記から転載します、フランスでは破格の扱いなんですね?(オペラ座に彫像があるからそう思うだけ?)

【パリ・オペラ座(ガルニエ宮)のエントランスに4体の大理石の彫像が並んでいる。左からラモー、リュリ、ベルリオーズ、ヘンデル。左の二人は日本ではあまり馴染みがないかもしれない。

 リュリについては「王は踊る」でルイ14世とのエピソ-ドが有名になったが、いま再見して「音楽は動きだ」という台詞に、あんたはバランシンか、と苦笑したり。ルイ14世の「ダンス・アカデミーを作る」との発言に、ああこれがパリオペラ座バレエの始まりなんだー、とじーんときたり。しかしガルニエに彫像がある位だからオペラも作っているわけだ。

 ラモーはクラブサン曲集が有名だが、やはりオペラをたくさん書いているようだ。こちらはルイ15世時代に活躍。オペラ・バレエも作曲。

 二人とも20世紀後半になって再評価されたようだが、相変わらず日本ではあまりなじみのない名前だろう。映画の題材になったリュリがやや有利? ラモーと映画というと、「コーラス」で「」という歌曲が歌われたくらいのもの?】

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コメント

びあんこさま、こんにちは。
私も最近この映画を観たのですが、びあんこさんも未見でいらしたのですね。
私、物凄くハマリました。大好きな映画の一つです。
山本耕史くん、女装してドラマに出演していたとは・・。全く知りませんでした!
プラトンの『饗宴』も知らなかった私なのですが、この映画のメッセージは沁みました。
TBができませんので、またURLを貼り付けさせて下さいね。
ではでは~。

投稿: 真紅 | 2007年3月22日 (木) 16時43分

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